ゲーム事業を成功に導くリーダーシップ・チームマネジメントに必要な4つのこと

人間関係・コミュニケーション
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ゲーム事業を成功に導くリーダーシップ・チームマネジメントに必要な4つのこと

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。

今回は「ゲーム事業を成功させるチームマネジメントに必要な4つのこと」
というテーマでお話します。

一般的にマネジメント力といえば

「タスク管理」「雰囲気づくり」「メンバーのモチベーションアップ」「目標設定」「達成に向けたプロセス設計」といった点があげられますが、実際にはこれでは人が動かなず、人は育ちません。

「人は育てるものではなく、仕事を与えることで勝手に育つもの」

みたいな事を掲げている会社もありますが、現在のゲーム事業は非常に複雑化して、スペシャリスト性が高くなっているため、勝手に育つのを待っているほどの時間の余裕はありません。

そして何よりも

「仕事における目標設定だけではは人は動かない」

とトロネコは考えます。

なぜなら人それぞれ「人生における目的」が異なるからです。

でも、ゲーム事業は非常に巨大化しています。一人では作ることができません

だからこそ、チーム力が必要でそのためには強いリーダーシップによるチームマネジメントが必要です。

今回はゲーム業界20年のキャリアでトロネコが感じたチームマネジメントとは何か?本質に踏み込んだ話をします。

【目次】
・チームマネジメントとは何か?
・従来は正しいと考えられていたチームマネジメント
・リーダー&チームマネジメントに必要4つなこと
・まとめ

 

チームマネジメントとは何か?

これはシンプルに一言で表現できます。

「メンバーが持っている能力を引き出し、改善し、戦えるチームで結果を出すこと」

この状態をつくる事がチームマネジメントにおける「目的」です。

冒頭にあげた「タスク管理」「雰囲気づくり」「メンバーのモチベーションアップ」「目標設定」「達成に向けたプロセス設計」といった点は、この「目的」を達成するためのパーツの一部に過ぎず、決め手になりません。

 

決め手にならないため、「タスク管理」「雰囲気づくり」「メンバーのモチベーションアップ」「目標設定」「達成に向けたプロセス設計」だけをやっても、チームがまとまらず、戦える状態が作れないのです。

ここに気づけるか、どうかが本当の意味でのチームマネジメントができるかにおいて重要なポイントになります。

 

従来は正しいと考えられていたチームマネジメント

従来は正しいと考えられていたチームマネジメントについてお話しましょう。
以下は決して間違ってはいないのですが、ゲーム業界の場合はこれだけでは不十分で、本当の意味でのチームマネジメントはできません。

・タスク管理

一般的にチームメンバーのタスク管理をすることがチームマネジメントとされていますが、それは最低限必要なことであり、それだけで戦える状態が作れるチームマネジメントができているとは言えません。

・雰囲気づくり、モチベーションアップ

働きやすい環境作り、雰囲気作り、モチベーションアップも必要ですがそれだけでは人を動かすことはできません。

・会社の目標設定、達成に向けた設計

会社の目標と、個人の人生における目標が完全一致していれば良いのですが、そういったケースはむしろ稀です。
よって、会社の目標をメンバーに押し出しても、メンバーを本気にさせることは難しいのです。
のちほど話をしますが「社会人だから、会社員だから黙ってやるべき」といった感じで「あるべき論」を押し付けるリーダーもいますが、これもうまく行きません。

・マネジメントの仕組みつくり

「仕組みづくり」でマネジメントを最適化できる業界もありますが、ゲーム業界のように業務範囲が広く、求められるスキルが多様化する場合は単純に「仕組み作り」だけでは解決できません。

このように従来のチームマネジメントに必要とされてきたことは間違っていないものの、本当の意味で結果を出すチーム作りができるかというと不足していると言わざるを得ません。
「単純業務の繰り返し」なら上記のような「企業視点での仕組みの最適化」でチームマネジメントができるケースもありますが、ゲーム業界だけでなく、Web、IT業界もそうだと思うのですが、複雑、かつ多様化した仕事においては、従来のチームマネジメントではうまく行かないケースを何度も目にしてきました。
そこで次のパートではゲーム業界に必要な「リーダー&チームマネジメントに必要な4つのこと」についてお話をしましょう。

 

リーダー&チームマネジメントに必要な4つのこと

リーダーとしての素質があると、 チームマネジメントがしやすくなります。しかし、リーダーとしての素質というと皆さんは何をイメージしますか?

有名なピータードラッカーはリーダーシップについて3つの定義をあげています。リーダーシップとは

・フォロワーシップがある
・仕事ができる
・責任がとれる

ただ、これだけだと実践に使えないので、トロネコ風に分解すると下記のようになります。

①コミュニケーション頻度
②理解力
③人間力
④プレイヤースキル

リーダーにはこれらすべて必要です。ひとつ欠けていてもリーダーとしてやっている人はいますが、ほころびがでて上手く行きません。
実際に一般的なチームマネジメントはできているのに、うまく組織がまわらないシーンを目のあたりにするたびに
これら4つの要素が必要だという事を何度も思い知らされてきました。

①コミュニケーション頻度(=フォローシップがある)

「毎日会話をする、せめて1週間に1度は時間をとって会話する」これは非常に重要です。
会話をすることで相手が考えていることを知り、お互いが何者なのか理解できます。お互い何を考えているのかわからない状態は「不信感」をつくる大きな原因になります。
ベッタリしたコミュニケーションは不要ですが、適度なコミュニケーション頻度が必要というわけです。
役職があがり日常的な業務に追われると、メンバーと接する時間が取りにくくなりますがそういう状況はメンバーを「不安」→「不満」→「不信感」を増幅させます。これができていないリーダーとされる人が非常に多いのが残念です。

②理解力 (=フォローシップがある)

ミュニケーションを取り、相手の声に耳を傾けるだけでなく、相手の考えていること、悩み、課題を理解する力もリーダーには必要です。

「社会人だから、会社員だから黙ってやるべき」

といった感じで「あるべき論」を押し付けるリーダーもいますが、これは理解力が欠けている証拠であり、人はついてきません。むしろ「反感」を買います。
しかし、「あるべき論」を押し付ける人は本人がその間違いに気づいていないのと、ある程度の「③人間力」が通用する相手に対しては押し切れてしまうため「自分は正しい」と過信してしまう部分があり非常に危険です。
よって「③人間力」が通用する相手ばかりだと、うまく行くのですが
突如 「③人間力」が通用しない相手が出てくるとリーダーとしての壁にぶつかってしまいます。

③人間力(=責任がとれる)

人間力とは「その人のためならできる」といった尊敬や信頼関係に基づいた人間関係が構築されている状態を指します。

よって、仕事だけでなく、あらゆることに対して責任が取れて、チームメンバーのために尽くしてくれる、という点も人間力を構成する要素のひとつでありリーダーに必要な要素です。
ただし、他の項目①②④とも密に関係しており、それらと組み合わさって「③人間力」が構築されていくケースもありますのでただ信頼関係を気づければ構築できるものではありません。

④プレイヤースキル (=仕事ができる)

圧倒的に仕事ができる状態もちろん、自分にない「可視化できるスキルや知識」をもっていて、さらに、それを言語化して教育してくれる状態まで到達すると「④プレイヤースキルがある」状態になります。

 

「この人といっしょなら、もっと成長できる、高みに導いてくれる」と思わせてくれる要素がリーダーには必要です。

会社によっては「チームマネジメントに特化した人」をリーダーとしてアサインする場合がありますが、そういう人の多くは「④プレイヤースキル」が圧倒的に不足しており、リーダーと部下のプレイヤースキルレベルの逆転現象も見られます。

「それでもチームがまわればいい」

いう考え方もできなくはないですが、ゲーム業界、特にゲーム開発、マーケティングは専門職、スペシャリストとしての側面が大きいので「④プレイヤースキル」が伴わないリーダーは事業の成功という点でうまく行きません。

マネジメントはうまくいっても、成長できないチームは行き先を迷ってしまい結果が出ないからです。

冒頭でお話した通り

「人は育てるものではなく、仕事を与えることで勝手に育つもの」
という考えに基づき、 「チームマネジメントに特化した人」をリーダーにアサインして組織の効率化を図ることでこれまで生き抜いてきた会社もありますが、下記の記事でも書いていますが、ゲームは極めて嗜好性が高い、特殊商品ですから効率化だけではもう戦えないのは事実です。

ゲームの面白さは売上に直結しない「無駄」から生まれる5つの理由【本気のゲーム開発】

トロネコは効率化を完全否定するわけではないですし、 チームマネジメントに特化した人をリーダーにアサインすることも否定しません。

でも、企業はもうそれでは戦えない市場であることに、そろそろ「気づく」必要があります。

まとめ

今回、「ゲーム事業を成功させるチームマネジメントに必要な4つのこと」というテーマでお話しました。おさらいしますと下記になります。

①コミュニケーション頻度
②理解力
③人間力
④プレイヤースキル

もし、皆さんの周りでチームマネジメントで課題があるようでしたら、今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

ということで
今日はここまで!