- 【運営責任者向け】スマホゲーム運営KPI一覧|DAU・継続率・進行・課金・イベント・経済の見方
- ゲーム運営における5つのKPI
- ① ユーザーのアクティビティを確認するKPI【継続】
- 新規ユーザー数(New Users/New Unique Users/NUU)
- DAU(Daily Active Users)
- WAU(Weekly Active Users)
- MAU(Monthly Active Users)
- DAU/MAU
- リテンション率(D1/D3/D7/D14/D30/D90/D120/D180)
- コホート別リテンション(Cohort Retention)
- 復帰率(Return Rate / Reactivation Rate)
- 休眠率(Dormancy Rate)
- ログイン頻度(Login Frequency)
- セッション数/日(Sessions per User per Day)
- 平均セッション時間(Average Session Length)
- ② ユーザーのゲーム進行を確認するKPI【進行】
- チュートリアル到達率(Tutorial Reach Rate)
- チュートリアル完了率(Tutorial Completion Rate)
- 初回プレイ完了率(First Play Completion Rate)
- メイン進行到達率(Main Progress Reach Rate)
- 詰まりポイント到達率(Bottleneck Reach Rate)
- 突破率(Clear / Pass Rate)
- 機能解放到達率(Feature Unlock Reach Rate)
- イベント参加率(Event Participation Rate)
- イベント完走率(Event Completion Rate)
- デイリー達成率(Daily Mission Completion Rate)
- イベント初日参加率(Day-1 Event Participation Rate)
- イベント日次継続率(Event Daily Retention)
- 報酬ライン到達率(Reward Milestone Reach Rate)
- ギルド解放到達率(Guild Unlock Reach Rate)
- PvP解放到達率(PvP Unlock Reach Rate)
- ③ ユーザーの課金を確認するKPI【課金】
- 売上(Revenue)
- 課金者数(Payers)
- 課金率(Paying Rate)
- ARPU(Average Revenue Per User)
- ARPPU(Average Revenue Per Paying User)
- AOV(Average Order Value / 平均購入単価)
- 購入回数 / 課金者(Purchase Frequency per Payer)
- 初回課金率(First Purchase Rate)
- 初回課金までの時間(Time to First Purchase)
- リピート課金率(Repeat Purchase Rate)
- 課金継続率(Payer Retention)
- 商品別売上構成(Revenue Mix by Product)
- 購入導線到達率(Purchase Funnel Reach Rate)
- 購入CVR(Purchase Conversion Rate)
- ガチャ利用率(Gacha Participation Rate)
- 広告ARPDAU(Ad ARPDAU)
- 視聴回数 / 人(Ad Views per User)
- ARPDAU(Average Revenue Per Daily Active User)
- 無課金→課金転換率(Free-to-Paid Conversion Rate)
- 商品別購入率(Purchase Rate by Product)
- サブスク継続率(Subscription Retention Rate)
- サブスク解約率(Subscription Churn Rate)
- 課金者LTV(Payer Lifetime Value)
- ④ ゲーム内のイベント・コミュニティを確認するKPI【イベント】
- イベント参加率(Event Participation Rate)
- イベント完走率(Event Completion Rate)
- イベント日次継続率(Event Daily Retention)
- イベント後継続率(Post-Event Retention)
- ギルド / 同盟加入率(Guild / Alliance Join Rate)
- ギルド / 同盟継続率(Guild / Alliance Retention)
- 協力コンテンツ参加率(Co-op Content Participation Rate)
- PvP参加率(PvP Participation Rate)
- チャット利用率(Chat Usage Rate)
- フレンド登録率(Friend Add Rate)
- ⑤ ゲーム内の経済状況を確認するKPI【経済】
- ① ユーザーのアクティビティを確認するKPI【継続】
- ゲーム運営におけるKPIの分析方法
- トロネコが考えるゲーム運営KPIの見方
- まとめ
【運営責任者向け】スマホゲーム運営KPI一覧|DAU・継続率・進行・課金・イベント・経済の見方
スマホゲームの運用では、さまざまなKPIが使われます。
この記事では、ゲーム運用で使うKPIを一覧でまとめた上で、DAU・継続率(リテンション)・進行・課金に関するKPIの違いと使い分けを解説します。

一方で、チェックするKPIを増やすほど判断は複雑になり、遅くなります。大事なのは、指標を増やすことではなく、確認する順番を決めることです。
つまり
・どの順番で確認するか
・どの数字と、どの数字を一緒に見るか
・その数字を見て何を判断するか
この辺りが重要になります。
たとえば、売上が落ちたときでも、原因はひとつではありません。
・途中でゲームが進まなくなっているのか
・イベントが弱いのか
・課金設計が弱いのか
これらによって見るべきKPIは変わります。
そこで、ゲーム運営で確認したいKPIを、
【継続】【進行】【課金】【イベント】【経済】 の5つに分けて解説します
そのうえで、どの順番で確認すると判断しやすいか、どこで見落としが出やすいかまで解説します。
ゲーム運営KPIはこの順番で確認する

ゲーム運営KPIは、次の順番で確認すると分析しやすくなります。
① 【継続】ユーザーが残っているか・離脱していないか
② 【進行】ゲームの進行が止まっていないか
③ 【課金】売上につながっているか
④ 【イベント】ゲーム内イベントに参加しているか
⑤ 【経済】ゲーム内経済が崩れていないか
この順番にすることで
「売上が減ったね」という結果だけで終わらず、
その手前で何が起きているかを確認しやすくなります。
たとえば、課金率が低い場合でも、
・day1、day3、day7で離脱している
・課金しなくてもゲームを遊べている
・イベント参加者が少ない
・商品は見ているけど購入されていない
このような場合では、打ち手が変わります。
また、今回紹介しているKPIを全て確認するのではなく、目的によって確認するKPIを使い分けるのがポイントです。
また、可能な限り全てのKPIを盛り込みましたので、ゲーム会社や現場によっては、あまり聞きなれないKPIもあると思います。必ずしも全て使う必要はありませんが、このようなKPI指標もあるという理解を深めるだけでも視点が広がりますので価値があります。
ゲーム運営における5つのKPI
ここからはゲーム運営における5つのKPIを【継続】→【進行】→【課金】→【イベント】→【経済】 の順番で解説します
① ユーザーのアクティビティを確認するKPI【継続】
【継続】に関するKPIを解説します。言葉の表記は会社によって異なるものがあります。それを踏まえて複数パターンを掲載します。
新規ユーザー数(New Users/New Unique Users/NUU)
一定期間内に新しくゲームを始めたユーザー数
運営では、流入の入り口がどれだけ機能しているかを見るための基本指標になります。
【確認したいこと】
・流入はどこか
・新シーズン、イベント、広告で新規ユーザーは増えたか
・新規ユーザーの増減が、その後のDAUや売上にどうつながったか
【補足】
・新規ユーザー数だけでは十分ではない
・残っているかリテンション率とあわせて確認
DAU(Daily Active Users)
1日あたりのアクティブユーザー数
その日にログイン、プレイ、特定行動をしたユーザー数を指す。
WAU(Weekly Active Users)
1週間あたりのアクティブユーザー数
週単位でどれだけ人が動いているかを確認できる
MAU(Monthly Active Users)
1か月あたりのアクティブユーザー数
タイトル全体の月間プレイユーザーの規模を見るときに使う
【確認したいこと】
・日次、週次、月次でユーザーは減っていないか
・アップデートやイベントでアクティブユーザー数が増えたか
・DAUはあるのにMAUが弱いか、またはその逆か
【補足】
・アクティブの定義はタイトルごとに決める
・ログインを含むのか、一定時間のプレイや主要行動を含むのか
・定義によって数字の意味が変わる
DAU/MAU
DAUをMAUで割った数値
月間アクティブユーザーのうち、どのくらいの人が日常的にプレイしているかを見る指標
計算式 DAU/MAU = DAU ÷ MAU
【確認したいこと】
・月に一度だけプレイされるゲームなのか、日常的に遊ばれるゲームなのか
・イベント時だけプレイされるゲームなのか
・継続的にログインするユーザー習慣があるか
【補足】
DAU/MAUは「粘着度」という言葉で使われることがあります。
「粘着度」とは業界用語であり、かつ特定の多くのゲーム会社で使われている用語ではありません。「粘着度」とは下記の意味で使われています。
・継続的にログインされている度合い
・習慣的に遊ばれているかを見る指標
この数値が高ければ必ず良いわけではなく、短時間プレイ型、放置型、週末消化型など、ゲーム設計によって判断軸が変わります。
MAU = その月に1回でも来た人
DAU = その日に来た人
なので、DAU/MAUが高いということは、月に来ている人の中でも、日常的に来る人の比率が高い、という意味になります。
言い換えると
→ 月に1〜2回しか来ない人が多い
DAU/MAUが高い
→ 何度もプレイする人が多い
となります。
リテンション率(D1/D3/D7/D14/D30/D90/D120/D180)
リテンション率(継続率)は新規ユーザーがゲーム開始から何日後にどれだけ残っているかを見る指標です。
D1、D2、D3といった表記もあればday1、day2、day3や、1day、2day、3dayと表現する場合もあります。どれが正解で、どれが間違いというものはありません。
D3:開始3日後に残っている割合
D7:開始7日後に残っている割合
D14:開始14日後に残っている割合
D30:開始30日後に残っている割合
D90、D180、D360など長期でも使いますが、どこまで分析するかはゲームによって異なります。
【基本的な計算式の考え方】
D7リテンション率(継続率) = ゲーム開始7日後に残っている人数 ÷ 開始日の新規人数
これをユーザーごとに日数経過による残存数でまとめて計算します。

この計算ロジックを使って算出します。下記の記事でやり方については詳しく解説しています。
【確認したいこと】
・ゲーム初期で離脱していないか
・序盤のどこで離脱しているか(イベント/難易度/育成)
・D1は悪くないのに、D3、D7で落ちていないか
・D7は良いのにD30で落ちていないか
【補足】
・D1は「低次の課題」D7は「中次の課題」D30は「高次の課題」といったように課題の中身が異なります。
リテンション率を改善するためには「低次」「中次」「高次」3つの離脱原因を洗い出す必要があります。下記の記事は参考になると思います。
コホート別リテンション(Cohort Retention)
コホート(cohort)とは「共通の特性や因子を持つ人々の集団」を指す言葉です。
つまりコホート別リテンションとは獲得したユーザーを同じ条件でまとめ、そのグループごとの継続率を見る方法です。これにより、ただ全体のユーザーの継続率を見るのではなく、どこから獲得したユーザーが残っているかが分かります。
ユーザー属性の区分としてよくあるのは次の通りです。
・OS別
・国別
・サーバーの違い
・開始日の違い
・課金有無
・イベント参加有無
【確認したいこと】
・流入経路で継続率に違いはないか
・課金率やLTVに違いはないか
・iOSとAndroidで違いはないか
・イベント参加者と不参加者で違いはないか
・特定サーバーだけ継続率が低くないか
※目的設定次第で確認できる内容は多岐にわたります。
【補足】
・ユーザーの全体平均だけ見ると問題が埋もれやすい
・ゲームを改善するなら、コホートで分けて確認する必要がある
復帰率(Return Rate / Reactivation Rate)
一定期間、離脱(休眠)していたユーザーが、再びゲームに戻ってきた割合
復帰施策や大型アップデートの反応を見るときに使う
【基本的な計算式の考え方】
復帰率 = 復帰した離脱(休眠)ユーザー数 ÷ 対象となる復帰(休眠)ユーザー数
【確認したいこと】
・復帰キャンペーン後にユーザーが増えたか
・周年キャンペーンで復帰ユーザーを獲得できたか
・復帰した後も継続プレイしているか
・復帰した後に課金までつながったか
【補足】
・復帰ユーザーには「施策によるもの」「オーガニックによるもの」などが混在するため、復帰率だけではデータとして不十分。
・復帰後7日継続、30日継続、復帰後課金まであわせて確認する。
休眠率(Dormancy Rate)
一定期間ログインしていない、またはログインしているけどゲームをプレイしていないユーザーの割合です。(ここはゲームによって定義が異なる)
離脱予備軍や実質離脱層を把握するために使います。
【計算式の考え方】
休眠率 = 一定期間ログインなしのユーザー数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・どのユーザー層で休眠が増えているか
・大型イベント終了後に休眠率が上がっていないか
・課金経験者の休眠が増えていないか(売上が下がった場合の原因究明)
・休眠前に共通したユーザーの離脱行動がないか
【補足】
・何日ログインがなければ休眠とするか、休眠の定義はタイトルで決める必要あり
ログイン頻度(Login Frequency)
一定期間の中で、ユーザーが何日ログインしたかを見る指標です。
毎日遊ばれているのか、週に数回なのかを確認できます。
例
・週あたりログイン日数
・月あたりログイン日数
【確認したいこと】
・毎日ログインする習慣があるか
・メインゲームに対するサブゲームとして遊ばれていないか
・イベント時だけログインが増えていないか
・継続率は下がっていないがログイン頻度が落ちていないか
【補足】
・ログイン頻度はDAU/MAUと近い意味で使うこともがある
セッション数/日(Sessions per User per Day)
1ユーザーが1日に何回ゲームを起動しているかを見る指標です。
遊び方のリズムや接触回数を把握できます。
【計算式の考え方】
セッション数/日 = 総セッション数 ÷ アクティブユーザー数
【確認したいこと】
・1日に何回プレイしているか
・スタミナ消化型ゲームの場合は設計と合っているか
・スタミナ消費型ゲームの場合は「通知」「回復導線」が機能しているか
・イベント中だけ接触回数が増えていないか
【補足】
・セッション数は多ければ良いとは限らない
・何度も起動しないと進まないゲーム設計になっている場合もあるため、平均セッション時間とあわせて確認が必要
平均セッション時間(Average Session Length)
1回のセッションあたり、どのくらい遊んでいるかを見る指標です。
ゲームへの没入度や、1回あたりの消化量の目安になります。
【計算式の考え方】
平均セッション時間 = 総プレイ時間 ÷ 総セッション数
【確認したいこと】
・1回のプレイで満足できる長さになっているか
・コンテンツ消化に時間がかかりすぎていないか
・周回やイベントで拘束時間が長すぎないか
・セッション数は多いのに、1回のプレイ時間が短すぎないか
【補足】
・平均セッション時間は長ければ良いとは限らない
・短時間で遊べることが価値のゲームもあるため、タイトルの設計意図とあわせて見る必要がある
② ユーザーのゲーム進行を確認するKPI【進行】
【進行】に関するKPIを解説します。ゲーム内容によっては該当するKPIが存在しない場合があります。ここは皆さんのゲームに合わせて必要なものを使ってください。
チュートリアル到達率(Tutorial Reach Rate)
ゲームを始めたユーザーのうち、チュートリアルに入った割合です。
インストール後に、どれだけの人が実際にプレイ開始まで進んだかを見る指標です。
【計算式の考え方】
チュートリアル到達率 = チュートリアル開始人数 ÷ 新規ユーザー数
【確認したいこと】
・インストール後にゲームを起動しているか
・ゲーム初回起動時に「通信待ち」「端末負荷」で離脱していないか
・タイトル画面、規約同意、初回DLで止まっていないか
【補足】
・この数値が低い場合は、ゲーム開始前の問題を疑う
・初回ダウンロード、端末相性、起動速度、ログイン導線の確認をする
チュートリアル完了率(Tutorial Completion Rate)
チュートリアルをプレイしたユーザーのうち、最後までクリアした割合です。初回体験の分かりやすさや離脱の有無を見る基本指標です。
【計算式の考え方】
チュートリアル完了率 = チュートリアル完了人数 ÷ チュートリアル開始人数
【確認したいこと】
・チュートリアルが長すぎないか
・説明が多すぎないか
・強制操作が多く、途中で離脱していないか
・チュートリアル自体が離脱原因になっていないか
【補足】
・チュートリアル完了率だけでなく、どこで離脱したか確認する
・最初の戦闘前か、ガチャ前か、などで対応が変わる
初回プレイ完了率(First Play Completion Rate)
最初のバトル、最初のクエスト、最初のステージなど、初回プレイの区切りを終えた割合です。
「チュートリアルは終わったが、ゲーム本編をスタートできていない」状態を見つけるときに使います。
【計算式の考え方】
初回プレイ完了率 = 初回プレイ完了人数 ÷ 新規ユーザー数
または、初回プレイ完了人数 ÷ チュートリアル完了人数
【確認したいこと】
・チュートリアル後に何をすればいいのか分からなくなっていないか
・最初のバトルが難しすぎないか
・初回報酬やプレイの達成感が弱くないか
・チュートリアルと本編のつながりが切れていないか
【補足】
ここで離脱する場合は、ゲームの面白さより前に「何をすればいいか」が伝わっていない可能性があります。
メイン進行到達率(Main Progress Reach Rate)
章、ステージ、ユーザーランク、クエストなど、メイン進行がどこまで進んだかを見る指標です。中盤以降のユーザーの行き詰まりや進行速度の確認に使います。
【計算式の考え方】
メイン進行到達率 = 特定の章 or ステージ or ランクに到達した人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・どの章、ステージ、ランクでユーザー数が減っている
・新規、無課金、課金ユーザーで到達に差があるか
・イベントやコンテンツ解放前でユーザーが止まっていないか
【補足】
全体平均だけでなく、開始日、課金有無で切り分けて確認する
詰まりポイント到達率(Bottleneck Reach Rate)
ゲーム設計上、どうしてもユーザー離脱や停滞が起こりやすいポイントに、どれだけのユーザーが到達したかを見る指標です。
その場所が本当に問題なのかを判断するときに使います。
【計算式の考え方】
詰まりポイント到達率 = 特定の詰まりポイント到達人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・問題のポイントまで、そもそもどれだけのユーザーが来ているか
・行き詰まるポイントの前に別の場所で落ちていないか
・行き詰まるポイントの前段階の離脱が多くないか
【補足】
・突破率だけ見ると、そこが本当に原因なのか分からない。
・まず「そこまで到達している人数」を確認する
突破率(Clear / Pass Rate)
特定のステージ、クエスト、ボスなどゲーム内における「壁」を突破した割合です。難易度や進行設計の確認に使います。
【計算式の考え方】
突破率 = 特定ポイントを突破した人数 ÷ 特定ポイントに到達した人数
【確認したいこと】
・難易度が高すぎないか
・特定の「戦力やレベル」だけその「壁」で止まっていないか
・失敗回数が多いのか、チャレンジ前に離脱しているのか
・育成素材不足や導線不足が原因ではないか
【補足】
・突破率はそれ単体で見ると誤読しやすい・
・チャレンジ回数、平均戦力、失敗回数、消費量と一緒に見る。
機能解放到達率(Feature Unlock Reach Rate)
ガチャ、PvP、ギルド、イベント、装備強化など、特定機能が解放される地点まで到達した割合です。
ゲーム開発側が意図する本来体験してほしいコンテンツに届いているかを見るための指標です。
【計算式の考え方】
機能解放到達率 = 特定機能を解放した人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・機能の解放前にユーザーが離脱していないか
・機能解放条件が高すぎないか
・解放後にコンテンツが利用されているか
・解放までの進行が分かりにくくないか
【補足】
・解放到達率と利用率は違う
・解放されたのに使われていない場合は、導線や魅力の問題を疑う
イベント参加率(Event Participation Rate)
ユーザーが実際にイベントに参加した割合です。
イベントの導線が機能しているかを見る指標です。
【計算式の考え方】
イベント参加率 = イベント参加人数 ÷ イベント対象人数
【確認したいこと】
・イベント告知が見られて、認知されているか
・イベント参加条件が厳しすぎないか
・イベントに参加するメリットがあり、それが伝わっているか
・ユーザーが自然に入れる設計になっているか
【補足】
・イベント参加率が低い場合は、イベント内容より前に、解放条件や導線を確認する
イベント完走率(Event Completion Rate)
イベント参加者のうち、最終目標や主な報酬まで到達した割合です。
イベントの長さ、難易度、報酬設計の確認に使います。
【計算式の考え方】
イベント完走率 = イベント完走人数 ÷ イベント参加人数
【確認したいこと】
・途中離脱が多くないか
・必要なプレイ時間、ボリュームが多すぎないか
・報酬がもらえるポイントが遠すぎないか
・イベントの中盤以降で急に人数が減っていないか
【補足】
・イベント参加率が高くても完走率が低い場合は、導線は強いが継続プレイできていない状態です。
デイリー達成率(Daily Mission Completion Rate)
デイリーミッションや日課の達成状況を見る指標です。
定常運営がうまくいっているか、毎日の習慣化ができているかを確認できます。
【計算式の考え方】
デイリー達成率 = デイリー達成人数 ÷ アクティブユーザー数
【確認したいこと】
・日課の量が多すぎないか
・毎日プレイする動機や理由があるか
・スタミナ消化、報酬受取、周回プレイの設計が適切か
・新規、既存ユーザーで達成率の差が大きすぎないか
【補足】
・達成率が高くてもゲーム自体が作業感が強くなっていることがある
・単純に達成率が高い低いだけでなく、プレイ時間や継続率とあわせて確認
イベント初日参加率(Day-1 Event Participation Rate)
イベント開始初日に、何人が参加したかを見る指標です。
イベントの立ち上がりの強さを確認するときに使います。
【計算式の考え方】
イベント初日参加率 = 初日にイベントへ参加した人数 ÷ イベント対象人数
【確認したいこと】
・イベント開始の告知がユーザーに届いているか
・イベント初日からプレイしたくなる理由があるか
・イベント解放条件や参加条件が厳しすぎないか
【補足】
・イベント参加率とは別に見る価値がある
・イベントの初日が弱いのか、途中から伸びるのかで改善ポイントが変わる
イベント日次継続率(Event Daily Retention)
イベントに参加したユーザーが、翌日以降も継続して参加している割合です。イベントが初日だけで終わっていないかを見る指標です。
【計算式の考え方】
イベント日次継続率 = 前日イベント参加者のうち翌日も参加した人数 ÷ 前日のイベント参加人数
【確認したいこと】
・初日だけ参加して終わっていないか
・デイリーのイベント更新の内容が弱くないか
・周回プレイの負荷や必要な時間が多すぎないか
・イベント報酬付与の刻み方が適切か
【補足】
・イベント完走率より早く課題を見つけやすいので、デイリーで確認する
報酬ライン到達率(Reward Milestone Reach Rate)
イベントやミッションで設定した各報酬ラインまで、どのくらいのユーザーが到達したかを見る指標です。報酬の配置と、到達までのプレイ負荷のバランス確認に使います。
【計算式の考え方】
報酬ライン到達率 = 特定報酬ライン到達人数 ÷ イベント参加人数
【確認したいこと】
・最初の報酬ラインが遠すぎないか
・中間の報酬でユーザーが止まりすぎていないか
・最終報酬は現実的な達成可能な場所にあるか
・どこでユーザーが急減しているか
【補足】
・完走率だけでは情報の精度が粗いため、各報酬ラインごとに分けて分析する
ギルド解放到達率(Guild Unlock Reach Rate)
ギルド、同盟、クランなどの機能が解放される地点まで到達した割合です。
解放する前にユーザーが離脱していないかを確認できます。
【計算式の考え方】
ギルド解放到達率 = ギルド機能解放人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・同盟やギルドまで到達しているか
・解放条件が遠すぎないか
・解放前に離脱が増えていないか
・解放後に加入しているか
【補足】
・運営型タイトルではかなり重要な指標
・解放到達率が低いと、同盟参加率以前の問題になる
PvP解放到達率(PvP Unlock Reach Rate)
PvP機能が使える地点まで到達した割合です。
対人戦が主力コンテンツのタイトルでは特に重要な指標です。
【計算式の考え方】
PvP解放到達率 = PvP解放人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・PvPが機能する前にユーザーが離脱していないか
・解放条件が重すぎないか
・PvP解放後に実際に参加しているか
・PvP解放前にユーザーが離脱していないか
【補足】
・PvP参加率とセットで見ると判断しやすい
・解放までは届いているのに参加しないなら、対戦導線や心理的ハードルの問題を疑う
③ ユーザーの課金を確認するKPI【課金】
【課金】に関するKPIを解説します。
課金KPIは、ゲーム内のどこで売上が作られているかを見るKPIです。単体ではなく、【継続】と【進行】の結果、どうやって【売上】に繋がったのか複合的に見る必要があります。
売上(Revenue)
一定期間内に発生したゲーム内課金の合計金額です。
課金KPIの出発点になる数字で、日次、週次、月次で確認します。
【確認したいこと】
・売上が増減した原因は何か
・新商品、イベント、ガチャ更新が売上にどう影響したか
・売上増の原因は新規課金者の増加か、既存課金者の購入金額増加なのか
【補足】
・売上の数字だけ増減の原因は分からない
・課金者数、課金率、ARPPU、商品別売上構成とあわせて判断する
課金者数(Payers)
一定期間内に1回以上課金したユーザー数です。
どれだけのユーザーがお金を払ったかを見る基本指標になります。
【確認したいこと】
・売上の増減が課金者数によるものか
・新商品で課金者数が増えたか
・一部の重課金者に偏りすぎていないか
【補足】
・前月と今月で売上が同じでも、課金者数が多いのか少ないのかで見え方が変わる。
・課金者数が少なく売上だけ高い場合は、一部ユーザー依存が強い可能性がある。
課金率(Paying Rate)
アクティブユーザーのうち、実際に課金したユーザーの割合です。
どれだけのユーザーが課金したのか確認できます。
【計算式の考え方】
課金率 = 課金者数 ÷ アクティブユーザー数
【確認したいこと】
・課金の導線が弱くないか
・新規ユーザーが課金まで進めているか
・イベントや商品更新で課金率アップに繋がったか
【補足】
・分母をDAUにするのか、MAUにするのかは決める
・同じ課金率でも、日次と月次では意味が変わる
ARPU(Average Revenue Per User)
アクティブユーザー1人あたりの平均売上です。
タイトル全体として、1人あたりどのくらい売上が出ているかを見ます。
【計算式の考え方】
ARPU = 売上 ÷ アクティブユーザー数
【確認したいこと】
・全体の収益効率がどう変化しているか
・新規ユーザー獲得後にARPUが下がっていないか
・イベントやキャンペーンで全体収益が上がったか
【補足】
・ARPUは便利ですが、課金率とARPPUを分けて分析しないと原因はわからない
・広く浅く売れているのか、少人数で高額課金をしているのかは別の話
ARPPU(Average Revenue Per Paying User)
課金者1人あたりの平均売上です。
課金している人の中で、どのくらい購入額が出ているかを見ます。
【計算式の考え方】
ARPPU = 売上 ÷ 課金者数
【確認したいこと】
・課金者の購入額が増えているか
・高価格商品や限定商品の影響が大きいか
・売上が一部課金者に偏りすぎていないか
【補足】
・ARPPUが高いこと自体は悪くはない
・ただし、課金率が低く、ARPPUだけ高い場合は、売上構造が偏っている可能性あり
AOV(Average Order Value / 平均購入単価)
1回の購入あたりの平均金額です。
1回ごとの買い方が高額化しているか、低額商品中心かを見るときに使います。
【計算式の考え方】
AOV = 売上 ÷ 購入回数
【確認したいこと】
・低価格商品が多く買われているのか
・高価格パックが売上を押し上げているのか
・商品設計の幅が適切か
【補足】
・AOVだけで判断するのは不十分
・購入回数と組み合わせて、まとめ買い型なのか、少額多回数型なのか分析
購入回数 / 課金者(Purchase Frequency per Payer)
課金ユーザー1人あたりが、一定期間内に何回購入したかを見る指標です。
単発課金で終わっているのか、繰り返し買っているのかを確認できます。
【計算式の考え方】
購入回数 / 課金者 = 購入回数 ÷ 課金者数
【確認したいこと】
・1回課金して終わる人が多いのか
・継続購入の導線が機能しているか
・商品更新頻度や消耗サイクルが合っているか
【補足】
・AOVと一緒に見ると、「高額を1回買う」「少額を複数回買う」の違いが見える
初回課金率(First Purchase Rate)
新規ユーザーのうち、最初の課金まで到達した割合です。
新規ユーザーから課金ユーザーへの転換がどれだけ起きているかを見る基本指標です。
【計算式の考え方】
初回課金率 = 初回課金者数 ÷ 新規ユーザー数
【確認したいこと】
・初回課金の「壁」が高すぎないか
・最初に買うべき商品が分かりやすいか
・新規ユーザー向けパックや限定オファーが機能しているか
【補足】
・初回課金率が低い場合、課金商品そのものより前に、進行速度や育成の流れを確認する
初回課金までの時間(Time to First Purchase)
ゲーム開始から最初の課金までにかかった時間です。
課金導線が早すぎるのか遅すぎるのかを見るときに使います。
【計算式の考え方】
初回課金までの時間 = 初回課金時刻 - 初回ログイン時刻
【確認したいこと】
・早い段階で課金されているか
・課金導線が遠すぎないか
・どの章、ランク、解放段階で初回課金が起きやすいか
【補足】
・初回課金が早すぎることが必ず良いとは限らない
・ゲームの面白さを理解する前に課金を強いる場合は、継続プレイに悪影響が出ることがある
リピート課金率(Repeat Purchase Rate)
一度課金したユーザーのうち、2回目以降の課金に進んだ割合です。
単発課金で終わるのか、継続して課金しているかを見ます。
【計算式の考え方】
リピート課金率 = 2回目以降の課金者数 ÷ 初回課金者数
【確認したいこと】
・初回課金のあとに次の課金に繋がっているか
・商品ラインナップが1回買って終わる設計になっていないか
・商品の更新頻度や導線が継続的に用意されているか
【補足】
・初回課金率だけ高くても、リピート課金率が弱いと売上は伸びにくい
・課金導線と継続の両方を見る必要がある
課金継続率(Payer Retention)
課金経験者が、翌週、翌月でも課金を続けている割合です。
継続課金のベースがあるかを確認できます。
【計算式の考え方】
課金継続率 = 継続して課金した人数 ÷ 前期間の課金者数
【確認したいこと】
・月を超えても課金が続いているか
・サブスクや定期パックの継続が機能しているか
・商品更新の間隔が空きすぎていないか
【補足】
・課金継続率は、売上の安定性を見るうえでかなり重要
・新規課金だけではなく、既存課金者が残っているかも確認する
商品別売上構成(Revenue Mix by Product)
売上がどの商品から生まれているかを見る指標です。
ガチャ、パック、スキン、サブスクなど、カテゴリ別の売上比率を確認します。
【確認したいこと】
・売上が特定商品に偏りすぎていないか
・新商品の追加で構成比がどう変わったか
・初心者向け商品と高単価商品の役割が分かれているか
【補足】
・売上構成の確認だけでは十分ではない
・どの商品が誰に購入されているかは、商品別購入率とあわせて確認
購入導線到達率(Purchase Funnel Reach Rate)
ショップ、商品一覧、商品詳細など、購入に至る導線の各段階までどれだけのユーザーが来ているかを見る指標です。
【計算式の考え方】
購入導線到達率 = 各導線到達人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・ショップまで来ている人数が少ないのか
・商品詳細まで見られていないのか
・導線そのものが弱いのか
・課金訴求の場所や見せ方が悪くないか
【補足】
・売上が低い場合、商品の魅力以前に導線が弱い場合がある
・まず導線が確保されているか確認
購入CVR(Purchase Conversion Rate)
商品詳細や購入画面まで進んだユーザーのうち、実際に購入した割合です。
見られた商品がどれだけ買われたかを見る指標です。
【計算式の考え方】
購入CVR = 購入者数 ÷ 商品詳細到達者数
または
購入回数 ÷ 購入画面到達数
【確認したいこと】
・商品は見られているのに購入されていないか
・価格設定が合っているか
・商品内容が分かりにくくないか
・購入直前の不安や手間が大きくないか
【補足】
購入導線到達率とセットで見ることで「見られていない」のか
「見られているが買われない」のかを切り分ける
ガチャ利用率(Gacha Participation Rate)
ユーザーのうちガチャを回したユーザーの割合です。
ガチャがどれだけ使われているかを見る基本指標です。
【計算式の考え方】
ガチャ利用率 = ガチャ利用ユーザー数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・ガチャ更新後に利用率に変化があったか
・無料ガチャだけまわされていないか
・ガチャで使えるゲーム内通貨の配布量と利用量が合っているか
・新規と既存ユーザーで利用率の差が大きすぎないか
【補足】
・利用率だけでなく、回数、1人あたりの回転数、課金導線とのつながりも確認する
広告ARPDAU(Ad ARPDAU)
ゲーム内広告によって、DAU1人あたりどれだけ広告売上が出ているかを見る指標です。
広告収益があるタイトルでは、課金売上と並んで重要です。
【計算式の考え方】
広告ARPDAU = 広告売上 ÷ DAU
【確認したいこと】
・広告収益がどの程度タイトルを支えているか
・イベントなどで広告視聴が増えたか
・課金と広告のバランスが崩れていないか
【補足】
・広告ARPDAUは、ゲーム内広告の収益を見る指標として使う
・外部広告運用のKPIとは分けて使う
視聴回数 / 人(Ad Views per User)
1人あたり、どのくらい広告を視聴したかを見る指標です。
報酬がもらえる広告の使われ方や、広告接触の強さを確認できます。
【計算式の考え方】
視聴回数 / 人 = 総広告視聴回数 ÷ 広告視聴ユーザー数
または
総広告視聴回数 ÷ DAU
【確認したいこと】
・報酬がもらえる広告が利用されているか
・1人あたりの視聴回数が極端に多すぎないか
・視聴回数増加が広告売上増につながっているか
・広告視聴が一方的な押しつけになっていないか
【補足】
・広告の視聴回数が多いこと自体が良いとは限らない
・広告視聴がプレイ体験を削っていないかも確認する
ARPDAU(Average Revenue Per Daily Active User)
DAU1ユーザーあたりの総売上です。
課金売上と広告売上を含めて、1日あたりの収益効率を見るときに使います。
【計算式の考え方】
ARPDAU = 売上 ÷ DAU
【確認したいこと】
・1日あたりの収益効率がどう変化したか
・イベントや商品更新で日次の収益が伸びたか
・DAU増加と収益増加が合っているか
【補足】
・ARPUよりも日次運営との相性が良い
・ただし、課金と広告のどちらで上がったかは分けて判断する
無課金→課金転換率(Free-to-Paid Conversion Rate)
無課金ユーザーのうち、一定期間内に課金へ移行した割合です。
無課金層からどれだけ課金者へ変わったかを見る指標です。
【計算式の考え方】
無課金→課金転換率 = 課金に移行した無課金ユーザー数 ÷ 対象無課金ユーザー数
【確認したいこと】
・無課金ユーザーに対して課金するきっかけがゲーム内にあるか
・初回課金導線が弱くないか
・どのタイミングで課金をしやすいか
【補足】
・初回課金率と似ているが、こちらは「無課金として一定期間プレイした人がどう変わったか」をための指標
商品別購入率(Purchase Rate by Product)
各商品の対象ユーザーのうち、実際に購入した割合です。
どの商品がどれだけの人に買われているかを確認できます。
【計算式の考え方】
商品別購入率 = 商品購入人数 ÷ 商品訴求対象人数
【確認したいこと】
・売れている商品は多くのユーザーに広く購入されているか
・売上が高い商品でも一部のユーザーしか買われていない商品はないか
・初めて購入する商品として機能しているものはどれか
【補足】
・商品別売上構成だけだと、購入ユーザー数の広さが見えない
・売上と購入率を両方見ると商品の役割が分かりやすくなる
サブスク継続率(Subscription Retention Rate)
サブスク商品を購入したユーザーのうち、次回も継続した割合です。
サブスク型売上の安定性を見るときに使います。
【計算式の考え方】
サブスク継続率 = 継続購入者数 ÷ 前回契約者数
【確認したいこと】
・ユーザーにとってサブスクの持続性を持って価値はあるか
・1か月目以降の継続が落ちていないか
・サブスク更新タイミングで離脱が増えていないか
【補足】
・サブスク機能があるタイトルでは重要な指標
・初月サブスク加入だけでなく、何か月続くかを見ないと本当の価値はわからない
サブスク解約率(Subscription Churn Rate)
サブスク契約者のうち、更新せず離脱したユーザーの割合です。
継続率と対になる指標です。
【計算式の考え方】
サブスク解約率 = 解約者数 ÷ 前回契約者数
【確認したいこと】
・サブスク更新タイミングで不満が出ていないか
・継続を検討ユーザーにとって内容が弱く感じられていないか
・加入の途中でサブスクの価値を感じなくなるポイントがないか
【補足】
・継続率と解約率はセットで分析する必要がある
・片方だけだと、変化が見えにくい場合あり
課金者LTV(Payer Lifetime Value)
課金者1人が、生涯プレイ期間を通じてどれだけ売上を生むかを見る指標です。単発課金ではなく、長期視点で課金価値を把握できます。
【計算式の考え方】
課金者LTV = 課金者から生まれた累計売上 ÷ 課金者数
【確認したいこと】
・どの課金ユーザーが長く価値を生んでいるか
・初回に課金された商品によってその後のユーザー価値が違うか
・継続的なゲーム内施策や商品更新が長期価値につながっているか
【補足】
・短期売上だけでは見えない価値を確認できる
・初回課金率やARPPUとあわせると、導入部分と長期価値の両方がわかる
④ ゲーム内のイベント・コミュニティを確認するKPI【イベント】
【イベント】に関するKPIを解説します。
イベントとは同盟、ギルド、協力戦、PvPなどであり、これらは継続率や課金に影響します。ゲーム内容によっては該当するKPIが存在しない場合があります。ここは皆さんのゲームに合わせて必要なものを使ってください。
イベント参加率(Event Participation Rate)
全ユーザーのうち実際にイベントへ参加したユーザーの割合です。
イベントの導線が機能しているかを確認する基本指標です。
【計算式の考え方】
イベント参加率 = イベント参加人数 ÷ イベント対象人数
【確認したいこと】
・イベント告知がユーザーに届いているか
・参加条件が厳しくないか
・参加報酬や目的が伝わっているか
・通常プレイの流れでユーザーが自然に参加できる設計になっているか
【補足】
・イベント参加率が低い場合、イベント内容より前に、解放条件、開催タイミング、バナー導線を確認する
イベント完走率(Event Completion Rate)
イベントに参加したユーザーのうち、最終目標や報酬獲得ラインまで到達した割合です。イベントの長さ、負荷、報酬設計の確認に使います。
【計算式の考え方】
イベント完走率 = イベント完走人数 ÷ イベント参加人数
【確認したいこと】
・イベント途中で離脱が多くないか
・完走のために必要なプレイ量が多すぎないか
・報酬ラインが遠すぎないか
・イベントの中盤以降で参加人数が急減していないか
【補足】
・参加率が高くても完走率が低い場合、導入部分は強いがイベント内容に課題がある
イベント日次継続率(Event Daily Retention)
イベントに参加したユーザーが、翌日以降も続けてイベントへ参加している割合です。
イベントが初速だけで終わっていないかを確認できます。
【計算式の考え方】
イベント日次継続率 = 前日イベント参加者のうち翌日も参加した人数 ÷ 前日のイベント参加人数
【確認したいこと】
・初日だけ参加して終わっていないか
・イベント期間中の目標や更新内容が弱くないか
・周回プレイの負荷やプレイに必要な時間が多すぎないか
・段階的な報酬獲得のタイミングに問題がないか
【補足】
・完走率より早い段階で異常を見つけられるので、イベント運営では使いやすい指標
イベント後継続率(Post-Event Retention)
イベントに参加したユーザーが、イベント終了後も一定期間ゲームを続けている割合です。
イベントが一時的な盛り上がりで終わったのか、その後の継続につながったのかを確認できます。
【計算式の考え方】
イベント後継続率 = イベント参加者のうち、終了後も一定期間アクティブだった人数 ÷ イベント参加人数
【確認したいこと】
・イベント後にユーザーが離脱していないか
・イベント参加が通常プレイ継続につながったか
・報酬だけ受け取って終わる構造になっていないか
・次の導線が用意されているか
【補足】
・イベント参加率や完走率だけでは、イベントの本当の価値は見えない
・イベント後継続率まで見ると、運営施策としての質を判断できる
ギルド / 同盟加入率(Guild / Alliance Join Rate)
対象ユーザーのうち、ギルドや同盟に加入したユーザーの割合です。
コミュニティ機能がどれだけ使われているかを見る基本指標です。
【計算式の考え方】
ギルド / 同盟加入率 = ギルド / 同盟加入人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・ギルド機能や同盟が機能しているか
・機能解放後にユーザーは加入しているか
・加入導線が分かりにくくないか
・加入せずソロプレイのまま離脱していないか
【補足】
・運営型ゲームではギルド、同盟機能は重要
・同盟やギルドに入ることで継続率が上がるケースあり
・加入率はゲーム開始後、早い段階で確認したい
ギルド / 同盟継続率(Guild / Alliance Retention)
ギルドや同盟に加入したユーザーのうち、一定期間も所属し続けている割合。加入後の居心地や活動実態を見るために使います。
【計算式の考え方】
ギルド / 同盟継続率 = 一定期間後も所属している人数 ÷ ギルド / 同盟加入人数
【確認したいこと】
・加入後、すぐ抜けていないか
・ギルド内の活動と比例してユーザー離脱率が上がるか
・コミュニケーション環境に問題がないか
・同盟やギルドが継続プレイの受け皿として機能しているか
【補足】
・加入率が高くても、継続率が低いと意味が薄い
・加入後のユーザー状況まで確認する
協力コンテンツ参加率(Co-op Content Participation Rate)
レイド、共闘、協力戦、ギルド戦などの協力コンテンツに参加したユーザーの割合です。コミュニティ要素が実際の行動につながっているかを確認できます。
【計算式の考え方】
協力コンテンツ参加率 = 協力コンテンツ参加人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・ギルドや同盟に入っていても実際の協力プレイにつながっているか
・開催時間や参加条件が合っているか
・報酬以外で参加する動機があるか
・一部ユーザーだけのものになっていないか
【補足】
・加入率とセットで見る必要あり
・所属はしているが参加していない場合、導線、難易度、時間帯の問題を疑う
PvP参加率(PvP Participation Rate)
PvPコンテンツが使えるユーザーのうち、実際に対人戦へ参加したユーザーの割合です。
PvPがタイトルの魅力として機能しているかを見る指標です。
【計算式の考え方】
PvP参加率 = PvP参加人数 ÷ PvP解放ユーザー数
【確認したいこと】
・PvP解放後に実際の参加まで進んでいるか
・対人戦に対する心理的ハードルが高すぎないか
・報酬設計が参加の後押しになっているか
・戦力差で参加率が下がっていないか
【補足】
・PvP参加率は、解放到達率と一緒に確認する
・解放しているのに参加されないなら、導線や不安感の問題を疑う
チャット利用率(Chat Usage Rate)
対象ユーザーのうち、チャット機能を使ったユーザーの割合です。
コミュニティの実態や、ユーザー間のつながりの強さを確認できます。
【計算式の考え方】
チャット利用率 = チャット利用人数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・コミュニティ機能が使われているか
・ギルドや同盟内で会話があるか
・協力戦やイベントの連携にチャットが使われているか
・会話がない無言ギルド化していないか
【補足】
・チャット量より「誰が、どこで、どのタイミングで使っているか」
まで確認する
フレンド登録率(Friend Add Rate)
対象ユーザーのうち、フレンド登録を行ったユーザーの割合です。
ゲーム内のつながりが生まれているかを確認できます。
【計算式の考え方】
フレンド登録率 = フレンド登録ユーザー数 ÷ 対象ユーザー数
【確認したいこと】
・フレンド登録せずソロプレイで終わっていないか
・協力導線やフレンド招待導線が機能しているか
・フレンド登録の価値がユーザーに伝わっているか
・継続率やイベント参加率と繋がっているか
【補足】
・フレンド登録率は継続率や協力コンテンツ参加率とセットで分析すると価値がある
⑤ ゲーム内の経済状況を確認するKPI【経済】
【経済】に関するKPIを解説します。このKPIはゲーム内経済に関する数字であり、【継続】【課金】や【売上】に影響します。
一般的にゲーム配信時には後回しにされがちですが重要なKPIです。長期運営を目指すなら、ここは見ておかないとゲームの寿命を縮めます。
スタミナ消化率(Stamina Consumption Rate)
配布・回復されたスタミナのうち、実際にどのくらい使われたかを見る指標です。
日常プレイの回転が機能しているか、周回導線が成立しているかを確認できます。
【計算式の考え方】
スタミナ消化率 = 消費スタミナ量 ÷ 獲得スタミナ量
【確認したいこと】
・スタミナが余りすぎていないか
・スタミナを消費する目的の魅力が弱くないか
・周回プレイするだけの価値あるコンテンツがあるか
・イベント期間中に消化率がどう変わるか
【補足】
・スタミナ消化率が低い場合、単純に配布量が多すぎることもある
・消化率が高すぎる場合は、プレイ負荷が高い場合がある
主要通貨の獲得量 / 消費量(Core Currency Earned / Spent)
ゴールド、コイン、資金など、ゲーム内の主要通貨がどのくらい増え、どのくらい使われたかを見る指標です。
通貨不足なのか、余りすぎているのかを確認する基本になります。
【確認したいこと】
・日次、週次でゲーム内通貨が余っていないか
・特定の育成段階で通貨不足が発生していないか
・新規、既存ユーザーで通貨の所持、消費状況が大きく違わないか
・イベントや報酬配布で通貨バランスが崩壊していないか
【補足】
・獲得、消費量だけでは判断しにくい
・両方のセットで分析することでゲーム内経済を把握できる
育成素材の獲得量 / 消費量(Upgrade Material Earned / Spent)
レベルアップ素材、進化素材、装備強化素材などが、どのくらい入手され、どのくらい使われたかを見る指標です。
育成が進みやすいか、途中で止まりやすいかを確認できます。
【確認したいこと】
・特定素材だけ不足していないか
・素材供給に対して消費量が多すぎる、または少ないか
・イベント報酬でゲーム内バランスが崩れていないか
・新規、中堅、上位ユーザー層で不足素材が違うか
【補足】
・素材不足は、継続率や課金率にも影響する
・育成が進まない理由が、難易度ではなく素材不足であることも多い
ガチャ通貨の配布量 / 使用量(Gacha Currency Granted / Used)
石、チケット、召喚通貨など、ガチャ関連の通貨がどれだけ配られ、どれだけ実際に使われたかを見る指標です。
配布と消費のバランス、ガチャ更新への反応を確認するときに使います。
【確認したいこと】
・配布に対して、適切に使われているか
・無償通貨が使われず溜まりすぎていないか
・ガチャ更新時にしっかり使われているか
・配布が多すぎて課金動機を弱めていないか
【補足】
・配布量が多いこと自体は必ずしも悪いことではない
・ただし、配布をしても使用量や課金への影響が低い場合は、設計を見直す
戦力分布(Power Distribution)
ユーザー全体の戦力が、どの層にどれだけ分布しているかを見る指標です。
上位層だけが伸びているのか、中位層が詰まっているのかを確認できます。
【確認したいこと】
・ゲーム進行におけるミドル層が伸び悩んでいないか
・新規、既存ユーザーの差が広がりすぎていないか
・特定イベント後に戦力差が急に広がっていないか
・レベル別の継続率やPvP参加率がどう違うか
【補足】
・全体平均値を見るだけでは実態が見えにくい
・ユーザーのセグメント別で分析すると、どの層に問題があるかをつかみやすくなる
インフレ指標(Inflation Indicator)
ゲーム内のユーザーレベルや素材、戦力値などがどれだけ上がっているか、またはバランスが崩れているかを見る指標です。
戦力、通貨、報酬、主要アイテムの価値変化を追うときに使います。
【注視するポイント】
・戦力中央値の上昇速度
・高レア保有率の上昇
・強化素材の平均保有量の増加
・主要通貨残高の増加
【確認したいこと】
・報酬配布で戦力上昇が急に上がっていないか
・高レアキャラ、ユーザーが育成したキャラの価値が下がりすぎていないか
・ゲーム内コンテンツの難易度が上がりすぎていないか
・新規ユーザーがこれからプレイしても追いつきにくい状態ではないか
【補足】
・インフレは売上面だけでなく、継続率やイベント設計にも影響する
・数値として明確に持っておくと、感覚だけで判断しにくくなる
上位 / 中位 / 下位の格差指標(Power Gap Indicator)
上位層、中位層、下位層の戦力、進行、報酬獲得状況などの差を確認する指標です。
ゲーム内の分断が強くなっていないかを見るために使います。
【確認したいこと】
・上位層だけが報酬を取り続ける構造になっていないか
・中位層が伸びにくくなっていないか
・下位層がPvPやイベントで参加しにくくなっていないか
・格差拡大が離脱につながっていないか
【補足】
・格差自体は必ずしも悪ではない
・ただし、差が広がりすぎると、復帰しにくさ、PvP離れ、イベント離脱につながることがある
・運営型タイトルでは特に注視しておきたい数字
ゲーム運営におけるKPIの分析方法
ここまで膨大なKPI指標を紹介しました。
まず大前提として
・必要なKPIはゲームジャンルや分析方法、ゲーム開発やマーケティングに対するフィードバックの考え方で異なる
・ゲーム会社や現場によっては重視するKPIと非注力KPIはある
といった部分は押さえておきましょう。
一方で実際にこれらKPIを使っているゲーム会社は世界中に存在しますので、そういった多角的な視点を理解する事は大きなプラスになります。
ただしKPIの分析において、ゲーム会社が違っても共通点はあります。

それは「KPIは、単体の数字だけで結論を出すと判断を誤りやすい」という点です。
たとえば、
D7はあるが課金率が低い → 商品導線や初回課金設計を確認する
DAUはあるが売上が弱い → イベント参加率や購入導線を確認する
イベント参加率は高いが継続しない → 報酬設計や難易度を確認する
復帰率は動いたが売上につながらない → 復帰後導線や商品設計を確認する
このように、KPIの数字は単体ではなく、複数の数字を組み合わせて、ゲームのプレイサイクルの前後の流れで分析する方が、次の判断につながります。
つまり

KPIは点で分析するのではなく、必ず線で繋げて分析する
ここはゲーム運営におけるKPI分析における共通点になりますので、必ず押さえておきましょう。
よくあるKPI分析の間違い
ここからはよくあるKPI分析の間違った使い方や事例について解説します。
① DAUだけを見て安心する
「DAUがあるから安心してしまう」というケースは現場でよく見られます。
しかし、DAUが維持されているだけでは意味はありません。
どのユーザー層が残っているのか、どこで増減しているのかまで確認します。

DAUは「新規ユーザー」「既存ユーザー」「復帰ユーザー」の3つから構成されます。
さらに「ゲーム進行度(Progress)「課金度(Spending)にセグメント分けされます。
② D1だけ見て初回体験の改善だけしかやらない
D1が上がっても、D7やD30が弱いなら、別の問題が残っています。
③ ARPUだけで課金の強さを判断する
課金率が低いのか、課金単価が低いのかによって打ち手は変わります。
④ 突破率だけで難易度を決める
失敗回数、レベル分布、試行回数をセットで分析しないと判断できません。
⑤ イベント参加率だけ見て成功と判断する
参加率だけでは成功とは言えません。
最後まで進んだか、その後も残ったかまで確認する必要があります。
⑥ 復帰率だけ見て、復帰後の継続率と課金率を見ない
復帰施策は「復帰したユーザー数」だけでは判断できません。
その後の継続、売上、工数まで追わないと本当の価値は分かりません。
⑦ KPIの定義が社内で統一されていない
DAU、課金率、復帰、休眠などの定義が社内で統一されていないと、会議や事業判断ができません。
よくある間違いをまとめると

KPIは単体の数字だけで評価するのはリスクがある
必ずKPIの定義を社内で意思統一した上で
「点」ではなく「線」で分析、評価する
ここを最低限、押さえるようにしましょう。
運営ゲームにおけるKPIの定義を決める

KPIを分析する前に最低限、社内やチーム内で意思統一しておきたいことをまとめました。
① KPIの定義
・DAUの定義
・課金率の分母
・復帰の定義
・休眠の定義
・売上に含める範囲
② 集計単位
・日次 / 週次 / 月次
・サーバー別
・OS別
・流入元別
・課金有無別
③ コホートの切り方
・新規ユーザーの開始日
・流入元
・国
・OS
・サーバー
・イベント参加有無
④ 役割ごとに見るKPIを分ける
・現場担当が毎日確認する数字
・タイトル責任者が週次で確認する数字
・事業責任者が月次で確認する数字

ここを分けておくと、ただ数字を見るだけの会議ではなく、数字を元に議論できる価値ある会議ができます
トロネコが考えるゲーム運営KPIの見方
ゲーム運営でKPIを見て分析するときに大切なのは
・どの数字が結果で
・どの数字が途中経過で
・どの数字が原因候補なのか
を分けて前後の繋がりで考えることです。
たとえば、売上は結果です。
でも、その手前には継続、進行、参加、導線、商品設計があります。
逆に、DAUが落ちたからといって、すぐに広告やイベントだけを見ても答えにたどり着かないことがあります。
タイトルによっては、初回ゲーム体験、育成速度、同盟加入、報酬設計を先に確認した方がいい場合もあります。

つまりKPIは、数字を集めて列挙するためのものではなく、
「次にどこを見るかを決めるためのもの」と考える必要があります。
その上で、そのKPIの数字を見て
・どこに問題があるのか
・何を優先するのか
・今はやらないことは何か
まで決めます。
KPIは見るだけではなく「判断」につなげることが重要です。
KPIで見る数字が多いタイトルほど、

KPIは全部チェックしているけど、どの数字を使って、何をすればいいか決められない
といった状態になりやすいのです。
だからこそ、KPI設計は「意思決定の設計」として考えたほうが価値があります。
まとめ
最後に改めてまとめるとゲーム運営KPIは、次の5つで考えると分かりやすくなります。
【継続】【進行】【課金】【イベント】【経済】
そして、どの数字を、どの順番で見て、何を判断するかが重要です。
・チームごとに見ている数字がばらばら
・どの数字を見るべきか決まっていない
・継続、課金、イベント、経済がつながって見えていない
という状態なら、KPI設計の考え方を見直す必要があります。
トロネコはそのタイトルで本当に見るべき数字は何か、どの順番で確認するか、何を意思決定につなげるかまでを皆さんと一緒に考えます。
もし興味がありましたらお気軽にご相談ください。

