なぜゲーム会社は判断を間違えるのか?ゲーム開発・事業が失敗する12の構造

事業判断・意思決定
スポンサーリンク
  1. なぜゲーム会社は判断を間違えるのか?ゲーム開発・事業が失敗する12の構造
    1. ゲーム会社が失敗する原因は「ゲームが面白くない」だけではない
    2. ゲーム開発・ゲーム事業が失敗する12の構造
      1. 1. 市場があるからといって、そのゲームが売れるとは限らない
      2. 2. 作り手自身がターゲットユーザーになっている
      3. 3. 良いゲーム企画でも、自社には大きすぎることがある
      4. 4. 過去に成功した人だから、今回も正しいとは限らない
      5. 5. 個人だけではなく、会社全体の時間が止まる
      6. 6. 発注側にゲーム事業を判断できる人がいない
      7. 7. ユーザーではなく発注者を満足させるゲームになる
      8. 8. 企画時に正しかった判断が、発売時にも正しいとは限らない
      9. 9. 良いKPIが致命的な問題を隠す
      10. 10. 「まだ何とかなる」が判断を遅らせる
      11. 11. ゲーム開発を止められなくなるサンクコスト
      12. 12. ゲームを作れる会社が、ゲーム運営もできるとは限らない
    3. ゲーム事業の判断ミスを減らす5つの方法
      1. 1. 判断するための事実を集める
      2. 2. 社内だけで判断しない
      3. 3. 一度出したGOを正解にしない
      4. 4. 誰が言ったかではなく、判断材料を見る
      5. 5. 最初から「止める」を選択肢に入れておく
    4. ゲーム事業は「正解を当てること」ではなく判断を更新すること
    5. ゲーム事業の判断に迷っている方へ

なぜゲーム会社は判断を間違えるのか?ゲーム開発・事業が失敗する12の構造

こんにちは、トロネコです。

ゲーム事業が失敗する理由というと

・ゲームが面白くなかった
・マーケティングに失敗した
・競合タイトルが強かった
・ユーザーを獲得できなかった

といった原因が、まず先に思い浮かぶかもしれません。

もちろん、これらもゲーム事業が失敗する原因です。

しかし実際のゲーム開発では、

これ、かなり危ないのでは?

と途中で気づいている人がいるにもかかわらず、プロジェクトがそのまま進み続けることがあります。

ゲーム事業では

・この企画を作るのか
・本開発へ進むのか
・追加投資するのか
・発売するのか
・運営を続けるのか
・作り直すのか
・止めるのか

さまざまな判断が必要になります。

そして厄介なのは、一つひとつの判断だけを見ると、それほど間違っているように見えないことです。

しかし、

・判断が少しずつズレる
・状況が変わっても判断が更新されない
・組織の中で問題が見えなくなる

これらが積み重なることで、第三者から見ると、

なぜ、このゲームをまだ作り続けているのだろう?

という状態になることがあります。

今回は、ゲーム会社でなぜ判断ミスが起きるのか。

ゲーム開発・ゲーム事業が失敗へ向かう12の構造と、判断ミスを減らすためにできることを解説します。

ゲーム会社が失敗する原因は「ゲームが面白くない」だけではない

ゲーム事業は判断の連続です。

企画段階では、

「このゲームを作るべきか」

を判断します。

プロトタイプができたら、

「本開発へ進めるべきか」

を判断します。

開発中なら、

「このまま追加投資するべきか」

を判断します。

完成が近づけば、

「この状態で発売するべきか」

を判断します。

運営型ゲームなら、リリース後も、

「改善するのか」
「追加投資するのか」
「縮小するのか」
「サービスを終了するのか」

判断が続きます。

ゲーム事業において、最初から100%正しい判断を出し続けることはできません。

市場もユーザーも競合も変化するからです。

だから重要なのは、

最初からすべて正しく判断することではなく、前提が変わった時に判断を更新できること

だとトロネコは考えています。

ところが、この「判断を更新すること」がゲーム会社では難しくなる場合があります。

 

ゲーム開発・ゲーム事業が失敗する12の構造

今回取り上げるのは、次の12個です。

失敗する構造 起きていること
1 市場がある=売れると考える 市場と企画そのものの需要を混同する
2 作り手=ターゲットユーザーになる 一般ユーザーとの感覚がズレる
3 自社には大きすぎる企画を作る 投資・人材・技術と企画規模が合わない
4 過去の成功者を信じすぎる 実績が今回の判断まで支配する
5 会社全体が成功体験に縛られる 過去の常識を更新できない
6 発注側にゲーム事業を判断できる人がいない 開発管理だけになってしまう
7 ユーザーではなく発注者向けのゲームになる 本来のターゲットが見えなくなる
8 市場が変わっても最初の判断を維持する 企画時の前提が古くなる
9 良いKPIだけを見る 致命的な問題を見落とす
10 「まだ何とかなる」で先送りする 構造的な問題まで改善可能だと考える
11 サンクコストで止められない 過去の投資が未来の判断に影響する
12 開発能力と運営能力を混同する 作れたのにサービス運営で失敗する

順番に見ていきましょう。

1. 市場があるからといって、そのゲームが売れるとは限らない

ゲームを企画する時、多くの会社が市場を調べます。

・市場規模
・人気ジャンル
・競合タイトル
・ユーザー数
・売上規模

こうした調査は必要です。

しかし、

市場が存在することと、自分たちが作ろうとしているゲームに需要があることは別です。

例えば、

・アクションゲームが人気
・ローグライクが人気
・PvPが人気

だったとします。

だから、

アクション+ローグライク+PvPなら売れるのでは?

と考えることがあります。

しかし、それぞれに市場が存在することと、その組み合わせをユーザーが求めていることは別です。

企画書上では、

・市場がある
・競合も売れている
・ターゲットも設定されている

ため、非常にロジカルに見えるかもしれません。

ところが、実際のターゲットユーザーに触ってもらうと、

別にこのゲームは欲しくない

という反応になることがあります。

これは、

机上では成立しているけれど、ユーザー需要では成立していない状態

です。

市場分析だけではなく、その企画そのものに需要があるのかまで確認する必要があります。

 

2. 作り手自身がターゲットユーザーになっている

ゲームクリエイター自身が、そのゲームジャンルを大好きなケースは珍しくありません。

そして、

「自分が欲しいゲームを作る」

ことで大ヒットするケースもあります。

ただし注意したいのは、

作り手と同じ感覚を持ったユーザーが、市場にどのくらいいるのか

という点です。

例えば、パズルゲームを何千時間も遊んでいるゲームデザイナーがいたとします。

複雑なルールもすぐ理解できます。

その人にとって、

「少し考えれば分かる」

くらいの難易度でも、一般ユーザーには、

・難しい
・面倒
・よく分からない

と感じられる可能性があります。

ゲーム操作でも同じです。

UIでも同じです。

ゲームシステムでも、課金設計でも起こります。

ゲームを作っている人は、そのゲームについて一般ユーザーより圧倒的に詳しくなります。

だからこそ、

自分自身をユーザー代表だと思い込まないこと

が重要です。

 

3. 良いゲーム企画でも、自社には大きすぎることがある

市場もある。
ターゲットユーザーもいる。
企画も面白い。

それでも失敗することがあります。

原因は、

その企画が自社の能力に対して大きすぎるからです。

例えば、10人の会社が、本来50人規模で3年間かけて作るゲームを企画したとします。

必要なのは、

・高度な技術
・大量の3Dアセット
・サーバー開発
・大量のコンテンツ
・リリース後の継続運営

です。

企画そのものが良くても、自社の、

・資金
・人材
・技術
・開発期間
・運営能力

に合っていなければ事業として成立しません。

すると、

・人を増やす
・外注を増やす
・開発期間が伸びる
・管理コストが増える
・品質管理が難しくなる

という問題が起きます。

IPゲームでも同じです。

IPに100万人のファンがいたとしても、

・ゲームを遊ぶ人
・そのジャンルを遊ぶ人
・対応プラットフォームを持っている人
・実際に購入する人

まで絞ると、市場はかなり小さくなる可能性があります。

さらに、

・開発費
・マーケティング費
・IP使用料
・ロイヤリティ

まで考える必要があります。

ゲームは売れた。

しかし会社としては利益が出なかった。

ということもあります。

つまり企画段階では、

「売れるか」だけではなく、「自社の投資規模で事業として成立するか」まで判断する必要があります。

 

 

4. 過去に成功した人だから、今回も正しいとは限らない

ゲーム会社には、過去に大ヒットを出したクリエイターやプロデューサーがいることがあります。

当然、社内での評価も高く、発言力もあります。

すると新しいゲームでも、

○○さんが言っているなら大丈夫だろう

という判断が入りやすくなります。

しかし、

過去に正しかった人が、今回も正しいとは限りません。

・市場が違う
・ユーザーが違う
・プラットフォームが違う
・競合が違う
・時代が違う

からです。

さらに本人にも成功体験があります。

「前回はこれで成功した」
「ユーザーはこういうゲームを求めている」
「この作り方ならいける」

過去には正しかった考え方でも、今回のゲームで正しいとは限りません。

問題なのは、周囲が反対しにくくなることです。

ユーザーテストの反応が悪い。
数字にも問題が出ている。

しかし、大きな成功実績を持つ人が、

「大丈夫」

と言った時、会社は何を基準に判断するのか。

経験や実績は重要です。

ただし、

過去の実績は、今回の判断が正しいことを証明するものではありません。

 

5. 個人だけではなく、会社全体の時間が止まる

成功体験の問題は、個人だけではありません。

会社全体でも起こります。

例えば5年前に、あるゲームが大ヒットしたとします。

・このゲーム設計で成功した
・このガチャ設計で売れた
・このイベント設計でDAUが伸びた
・このマーケティングでユーザーを獲得できた

すると、その成功体験が、

うちの会社ではゲームをこう作る

 

 

という常識になっていきます。

そして次のゲームも、その次のゲームも、

・ゲーム設計
・マネタイズ
・KPI
・運営
・マーケティング

が過去の成功体験を基準に作られるようになります。

しかし5年あれば、

・ユーザーは変わる
・競合は変わる
・求められる品質は変わる
・課金に対する感覚も変わる

可能性があります。

それでも会社の中だけ、5年前の常識で判断してしまう。

しかも、その成功体験を作った人たちが経営層や部門長になっていれば、成功体験は個人の経験ではなく会社の文化になります。

失敗した方法は捨てやすい。

しかし、成功した方法は捨てにくい。

なぜなら、

一度は実際に正しかったからです。

成功体験が次の成功を生む資産ではなく、変化を妨げる制約になることがあります。

 

6. 発注側にゲーム事業を判断できる人がいない

非ゲーム会社が、新規事業としてゲームへ参入するケースを考えてみましょう。

会社には、

・資金がある
・IPがある
・ブランドがある
・ファンもいる

開発はゲーム会社へ外注できます。

一見するとゲーム事業へ参入できそうです。

しかし、発注側の担当者や決裁者にゲーム事業経験がほとんどない場合があります。

一方、外注先にはゲーム開発を10年、20年経験した人がいます。

すると、

発注者より受注者の方がゲーム事業を圧倒的に理解している

という状態になります。

それでも会議はできます。

・進捗確認
・スケジュール確認
・仕様確認
・制作物のチェック

はできます。

しかし、本来ゲーム事業として確認すべきなのは、

・誰が遊ぶのか
・なぜ遊び続けるのか
・なぜ購入するのか、課金するのか
・市場規模に対して投資額は妥当なのか
・この仕様で事業が成立するのか

といった部分です。

つまり、

開発管理はしている。しかしゲーム事業の判断をしていない

という状態が起こります。

7. ユーザーではなく発注者を満足させるゲームになる

外注開発では、もう一つ問題が起きることがあります。

最初は、

「ユーザーに面白いゲームを届ける」

ことが目的だったはずです。

ところが発注側が、

・途中で方向性を変える
・明確な判断基準を持っていない
・担当者の好みで仕様を変更する
・上司の意見が入るたびに方針を変える

という状態になると、少しずつ開発の目的が変わります。

外注側も最初は、

「この仕様はターゲットユーザーに合わない」

と伝えるかもしれません。

しかし何度伝えても、

「この方針でお願いします」

と言われれば、最終的には発注内容に合わせて作ることになります。

すると、

ユーザーが面白いと思うゲームではなく、発注者からOKをもらえるゲーム

になっていきます。

さらに外注開発では、現場の実態が発注側の決裁者から見えにくくなる場合があります。

報告では、

「進捗70%」

となっている。

すると決裁者は、

「あと30%なら完成する」

と考えます。

しかし残り30%が最も難しい部分かもしれません。

すでに完成した70%にも、大きな問題があるかもしれません。

画面ができている
キャラクターも動いている
会議も毎週行われている
だからプロジェクトは進んでいるように見える

しかし、

プロジェクトは進んでいるのに、ゲーム事業は前に進んでいない

ことがあります。

8. 企画時に正しかった判断が、発売時にも正しいとは限らない

ゲームを企画した時点では、

・市場がある
・競合が少ない
・ユーザー需要もある
・自社タイトルにも競争力がある

という状態だったとします。

その時点でGOを出した判断は間違っていません。

しかしゲーム開発には2年、3年、場合によってはそれ以上かかります。

その間に

・似たゲームが増える
・ユーザーがジャンルに飽きる
・競合タイトルの品質が上がる
・価格に対する感覚が変わる
・プラットフォーム環境が変わる

可能性があります。

その結果、ゲームが完成した頃には、企画時とはまったく違う市場になっていることがあります。

つまり、

企画時点で正しかったことと、発売時点でも正しいことは別です。

最初にGOを出したから、発売までGO。

ではありません。

市場や競合、ユーザーが変わったのであれば、判断も更新する必要があります。

 

9. 良いKPIが致命的な問題を隠す

数字を見ている会社でも、判断を間違えることがあります。

例えばスマホゲームで

・ユーザー獲得はできている
・DAUも悪くない
・継続率も高い

という状態だったとします。

会議資料だけを見ると、

「順調」

に見えます。

ところが、

・課金されない
・ユーザーはいる
・遊び続けている
・でも売上が出ない

という状態だったとします。

プロトタイプやテスト段階から兆候はあった。

しかし、

「継続率が良いから、課金はあとから直せる」

と判断する。

そのまま開発を続けて配信したものの、結局課金構造を改善できず、事業として成立しなかった。

こうしたケースでは、完全な失敗に見えないことが判断を難しくします。

一部の数字は良いからです。

しかし、

一つのKPIが合格でも、ゲーム事業全体では不合格

ということがあります。

また、会議で追っているKPI自体を間違えている場合もあります。

数字を見ているからロジカルに判断できているとは限りません。

何を見るのか。
どの順番で見るのか。
その数字から何を判断するのか。

ここまで設計する必要があります。

10. 「まだ何とかなる」が判断を遅らせる

ゲーム開発で問題が見えてきた時、

まだ何とかなる!!!!

という言葉が出ることがあります。

・もう少し作り込めば
・キャラクターを増やせば
・広告を増やせば
・IPコラボをすれば
・あと3か月延期すれば
・課金だけ直せば
・リリースしてから改善すれば

確かに、改善によって成功するゲームもあります。

最後まで諦めなかった結果、成功することもあります。

だから判断が難しくなります。

重要なのは、

改善可能な問題なのか、それとも事業構造そのものが成立していないのか

を分けることです。

例えば、

広告クリエイティブが弱いのであれば改善できます。

UIが分かりにくいのであれば改善できるかもしれません。

しかし、

・そもそも市場が小さすぎる
・開発規模と売上規模が合っていない
・ターゲットユーザーが求めていない
・運営コストを回収できない

といった問題は、表面的な改善だけでは解決できない場合があります。

「まだ何とかなる」

という言葉そのものが悪いのではありません。

何を変えれば、何が、どこまで改善するのか

まで確認して判断する必要があります。

 

11. ゲーム開発を止められなくなるサンクコスト

そして、判断をさらに難しくするのがサンクコストです。

例えば、

・すでに3億円使った
・2年間開発した
・50人が関わった
・外注費も支払った
・経営会議も通した
・社外にも発表した

という状態になったとします。

すると、

ここまでやったのだから止められない

という感情が生まれやすくなります。

しかし経営判断として見るべきなのは、過去に使った3億円ではありません。

見るべきなのは、

ここからさらに1億円使った時に、どれだけ回収できるのか

です。

ところが、

「3億円を無駄にしたくない」

という感情から、

さらに1億円使う。
さらに広告費を使う。
さらに運営費を使う。

その結果、損失がさらに大きくなることがあります。

つまり、

過去に使ったお金を取り戻そうとして、未来のお金まで失う

という状態です。

だからゲーム開発では、問題が起きてから撤退基準を考えるのではなく、大きなお金を使う前に考えておく必要があります。

 

12. ゲームを作れる会社が、ゲーム運営もできるとは限らない

最後は運営型ゲームです。

ゲーム自体は、

・完成した
・面白い
・ユーザーも獲得できた
・初動も悪くない

つまり、ゲーム開発としては成功している。

それでも、リリース後に失敗することがあります。

なぜなら、

ゲーム開発とゲーム運営では求められる能力が違うからです。

トロネコは、

ゲーム開発は商品開発

だと考えています。

発売日、リリース日に向けて、商品として完成度を高めていきます。

一方で、

ゲーム運営はサービス運営

です。

・ユーザー行動を見る
・KPIを見る
・離脱を見る
・課金を見る
・イベントを運営する
・コンテンツを追加する
・反応を見て改善する

これを毎週、毎月繰り返します。

つまりゲーム開発とゲーム運営では、

・必要な人材
・組織
・スキル
・意思決定速度

が違います。

良いゲームを作った。

しかし、

・イベント更新が遅い
・ユーザーへの対応が遅い
・課金バランスを間違える
・コンテンツ供給が続かない
・KPIを見て改善する組織になっていない

その結果、開発には成功したのに、ゲーム事業では失敗することがあります。

運営型ゲームでは、リリースはゴールではありません。

サービス開始です。

企画段階から、

「このゲームを作れるか」

だけではなく、

「このゲームを運営し続けられるか」

まで判断しておく必要があります。

 

ゲーム事業の判断ミスを減らす5つの方法

では、こうした判断ミスをどうすれば減らせるのでしょうか。

ゲーム事業で最初から100%正しい答えを出すことはできません。

その前提で、少なくとも次の5つは考えておきたいところです。

1. 判断するための事実を集める

まず必要なのは判断材料です。

「このジャンルには市場がある」

だけでは足りません。

・この企画そのものをターゲットユーザーが求めているのか
・市場規模は投資額に見合っているのか
・自社の資金、人材、技術で作れるのか
・必要な開発期間は現実的なのか
・運営まで続けられるのか

まで確認します。

判断の前に、判断できるだけの事実を集める必要があります。

 

2. 社内だけで判断しない

ゲームを長く作っていると、自分たちのゲームに詳しくなりすぎます。

同時に、自社の常識にも染まっていきます。

作り手自身がユーザーとズレているかもしれません。

会社全体が過去の成功体験に縛られているかもしれません。

だから、

・ターゲットユーザーを見る
・市場を見る
・競合を見る
・必要であれば外部の第三者からも判断材料を取る

ことが重要です。

ユーザーに、

「何を作ればいいですか?」

と決めてもらうわけではありません。

最終的に判断するのはゲーム会社です。

ただし、

判断材料まで社内だけで作る必要はありません。

 

3. 一度出したGOを正解にしない

企画会議でGOが出た。だから発売までGO!!

ではありません。

例えば、

・企画段階
・プロトタイプ完成時
・本開発へ入る時
・大きな追加投資をする時
・市場環境が変化した時
・発表する時
・発売する時

それぞれで判断します。

選択肢は、

GO

進める。

REWORK

作り直す、前提を見直す。

STOP

止める。

この3つです。

STOPを失敗扱いすると、誰もSTOPを選べなくなります。

必要なのは、プロジェクトを止めない会社ではなく、

進むべきゲームに投資を集中できる会社

です。

4. 誰が言ったかではなく、判断材料を見る

・有名なクリエイターが言った
・社長が言った
・昔これで成功した
・外注会社が大丈夫と言った

これらは判断材料の一つにはなります。

しかし、それだけで決めるべきではありません。

見るべきなのは、

・ユーザーがどう反応しているか
・市場がどう変化しているか
・競合がどうなっているか
・開発の実態はどうなっているか
・数字はどうなっているか

です。

さらに、

「その数字は本当に今回見るべき数字なのか」

まで考えます。

判断を人に寄せすぎず、事実に寄せることが重要です。

 

5. 最初から「止める」を選択肢に入れておく

最後に非常に重要なのが、

プロジェクト開始時点からSTOP条件を決めておくこと

です。

何が起きたら、

・作り直すのか
・追加投資を止めるのか
・発売を延期するのか
・開発自体を止めるのか

できるだけ大きなお金を使う前に決めておきます。

3億円使ったあとに、

「このゲームを止めるべきか?」

と考えると、どうしてもサンクコストが判断に入り込みます。

だから、まだ大きな損失が出ていない段階で、

「何が起きたら止めるのか」

を考えておくことが重要です。

 

ゲーム事業は「正解を当てること」ではなく判断を更新すること

ゲーム事業の失敗を100%防ぐことはできません。

市場も、ユーザーも、未来も完全には読めないからです。

しかし、

間違った判断を、そのまま何年間も続けることは減らせます。

重要なのは、最初から100%の正解を当てることではありません。

・市場を見る
・ユーザーを見る
・ゲームを見る
・数字を見る
・自社の能力を見る

そして前提が変わったら、

・判断を変える
・進む
・戻る
・作り直す
・止める

ゲーム事業では、これを繰り返します。

プロジェクトや組織の中に長くいるほど、この判断は難しくなります。

・自社の常識
・過去の成功体験
・立場
・人間関係
・すでに使ったお金

があるからです。

第三者から見ると、

なぜ、このまま進んでいるのだろう?

と思う状態でも、当事者には見えなくなることがあります。

だからこそ、

ゲーム事業では、正しい答えを一度出すことより、判断を更新できる仕組みを持つこと

が重要なのです。

企画から開発、配信、運営、サービス終了まで、ゲーム事業で必要になる判断全体については、こちらの記事でも整理しています。

ゲーム事業の判断に迷っている方へ

トロネコでは、広告やプロモーションだけを見るのではなく

・市場はあるのか
・ターゲットユーザーは誰なのか
・そのユーザーが本当にゲームを求めているのか
・投資規模に合っているのか
・現在の開発体制で作り切れるのか
・プロトタイプの反応はどうなのか
・このまま本開発へ進むのか
・追加投資するのか
・発売するのか
・運営型ゲームとしてサービスを続けられるのか

といったゲーム事業全体の判断材料を整理しています。

例えば、

「企画はあるけれど、本当に投資していいのか分からない」
「プロトタイプはできたが、このまま本開発へ進むべきか迷っている」
「開発は進んでいるが、数字や現場を見ると何かがおかしい」
「完成に近いが、この状態で発売していいのか判断できない」
「ユーザーはいるのに、運営事業として成立していない」

といった段階でも整理できます。

ゲーム事業では、問題がマーケティングだけに存在しているとは限りません。

企画、開発、市場、ユーザー、収益性、運営まで含めて、

今どこに問題があり、次に何を判断する必要があるのか

を整理することが重要です。

ゲーム事業について相談したい方は、お気軽にトロネコまでご相談ください。