- Steamゲームマーケティングの教科書|発売前にやるべきストア・ウィッシュリスト・体験版・レビュー対策
- SteamのマーケティングはSteamの外と中をつなぐ設計
- Steamのツールは利用するが、発見されるきっかけは自分で作る
- Steamのゲームマーケティング戦略を作る
- Steam外で認知と期待感を作る
- 広告だけで購入ユーザーを狙うのは難しい
- 開発前から情報が届く場所を作っておく
- ウィッシュリストはSteamにおける購入検討者リスト
- ウィッシュリスト登録者を発売日に購入へ変える設計が必要
- ウィッシュリストを増やすための事前プロモーション設計
- Steamストアページは販売ページである
- 体験版はプロモーションと商品改善の両方に使う
- 体験版で確認すべきこと
- Steam Next Festは使えるが主役ではない
- Steam Next Festのメリット・デメリット
- Next FestとSteamのライブ配信は補助施策として使う
- Steam Playtestと体験版の使い分け
- レビュー対策は発売前から始める
- Steamニュースとコミュニティを使う
- Steam発売前チェックリスト
- Steamマーケティングでよくある失敗
- まとめ
Steamゲームマーケティングの教科書|発売前にやるべきストア・ウィッシュリスト・体験版・レビュー対策

こんにちはトロネコです。
今回は最近、よく問い合わせをいただくSteamゲームのマーケティングについて詳しく解説します。
私はスマホゲームだけでなく、家庭用ゲームのマーケティングも長年にわたってやってきましたが、Steamゲームは売り切り型の家庭用ゲームの戦略やプロモーションに通じるところがあります。
この教科書についてまとめるとsteamのゲームは
・ゲームが完成してから宣伝しても遅い(手遅れ)
・Steamならではのストアページ、ウィッシュリスト、体験版、Steam Next Fest、レビュー、ニュース投稿、セールなどを活用するのは大前提だが、それだけでは足りない
・重要なのは、Steam外で認知と期待感を作り、Steamページへ誘導し、ウィッシュリスト、体験版、レビュー、購入へつなげること
つまりスマホゲームのやり方はそのまま通用しません。むしろ、家庭用ゲームの売り方に近いのです。
これらを全て解決できるようにSteamゲームを発売する前に考えるべきマーケティング戦略と、実際に行う施策を網羅的に解説します。
大手ゲーム会社だけでなく、個人制作者でも使える内容になっているので、ぜひ活用してください。
steamのゲームを開発中だけど、悩んでいる、という方はお気軽にトロネコまでご相談ください。
SteamのマーケティングはSteamの外と中をつなぐ設計

Steamマーケティングとは、Steamにある機能をうまく使うテクニックの話ではありません。
そしてXやYouTubeで告知するだけでも不十分です。
ではどんなものなのか?ざっくりまとめると
・Steamストアページで購入判断に必要な情報を伝える
・ウィッシュリストで発売前の興味を上げる
・体験版で期待感と改善材料を得る
・発売前からレビュー低下につながる原因を減らす
・発売後はニュース投稿やアップデート、セールで継続的に接点を作る
まとめると
「SteamのマーケティングはSteamの外と中をつなぐ設計全般を指す」
と言い換えることもできます。この「つなぐ」を発売前から作ることが、Steamにおけるゲームマーケティングです。
家庭用ゲームの文脈で言うならば

発売前に情報を段階的に出し、期待値をあげ、予約数を獲得し、発売初動でスタートダッシュをかけ、口コミでリピート販売を狙うといった感じに近いですね
Steamのツールは利用するが、発見されるきっかけは自分で作る
Steamには、ゲームを売るための機能がそろっています。
しかし、埋もれている良作をSteamが自動的に発見し、ユーザーの前に強く出してくれるわけではありません。
中小企業や個人開発者はもちろん、大手ゲーム会社でも、Steam外での告知やコミュニティ作りが弱いと、ストアページまでユーザーを連れてくることができません。
Steamは売るための場所と機能を用意します。
でも、ユーザーがそのゲームを知るきっかけは、自分たちで作る必要があります。
ここがポイントです。

ただSteamのページを用意してSNS運用すれば、それで十分と思っていると実際のところうまくいきません。膨大なタイトル中に埋もれるだけです。
ここを理解していないと、Steamページを公開し、体験版を出し、Steam Next Festに参加しても、期待した反応が得られません。
ちなみに、厳密にはSteamストアページ最適化という考え方があります。いわゆるスマホアプリのASOみたいな感じなのですが、こちらで解説しています。
Steamのゲームマーケティング戦略を作る

Steamマーケティングとは、ストアページを作って終了ではありません。ストアページを作るノウハウやテクニック=Steamマーケティングではありません。
・何を
・どの順番で伝え
・どこからSteamページへ誘導し
・最終的にウィッシュリストや購入へつなげるのか
これらを「点」ではなく「線」で繋げるのが、Steamのゲームマーケティング戦略です。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 想定ユーザー | どんなSteamユーザーに届けるのか |
| ジャンル | Steam上でどのジャンルになるのか |
| 比較対象 | どの既存タイトルと比較されるのか |
| 購入理由 | ユーザーがこのゲームを買う理由は何か |
| 価格帯 | ゲーム内容や魅力が競合と比べて納得できる価格設定か |
| Steam外の発信場所 | X、YouTube、TikTok、公式サイト、自社メディア、Discordなど |
| Steam内の成果地点 | ウィッシュリスト、体験版DL、購入、レビュー |
| 発売前KPI | ウィッシュリスト数、体験版DL数、動画再生数、SNS反応、メディア掲載、配信数 |
ここで大事なのは、Steamでは、購入までにいくつもの段階があるという点です。
・興味を持たれる
・ストアページを確認される
・ウィッシュリストに登録される
・体験版が遊ばれる
・発売日に購入される
・レビューされる
・セール時に再び購入される
この一連の行動を意識して、発売前から施策を組む必要があります。
Steam外で認知と期待感を作る
Steamマーケティングでよくある失敗は、Steam内だけで完結させようとすることです。
・タグを設定する
・体験版を出す
・Steam Next Festに参加する
これらは必要ですが、それだけでは新規ユーザーに届きません。
Steamで成果を出すには、Steam外で認知と期待感を作り、Steamページへ誘導する必要があります。
広告だけで購入ユーザーを狙うのは難しい
スマホアプリは基本プレイ無料なので、広告からインストールまでの距離が比較的短めです。
しかしSteamゲームでは、広告をクリックして、ストアページを確認して、ウィッシュリストに登録して、発売後に購入するまでに段階があります。
つまり、広告費を使っても、すぐ購入につながるとは限りません。
| 施策 | 役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| ゲームメディア掲載 | 認知獲得、信頼獲得 | 単発掲載で終わる可能性がある |
| 広告運用 | ストアページや動画への誘導 | 購入までの距離が長い |
| YouTuber施策 | プレイ動画、実況、レビュー | ゲームとの相性のギャップが大きい |
| VTuber施策 | ライブ配信、話題化 | 単発で終わると効果が残りにくい |
| TikToker施策 | 短尺動画での拡散 | 購入意欲まで作れるとは限らない |
| X広告 | トレーラー、体験版、ウィッシュリスト誘導 | クリエイティブの質に左右される |
広告や配信施策は手段としては使えますが、それだけに頼るとうまくいきません。
だからこそ、これらとは別にゲーム開発前から自社で情報を届けられる場所作りが重要になります。
開発前から情報が届く場所を作っておく
よくみられる間違いとしては、Steamのゲームが完成してから公式X運用を始めるようなケースです。しかし、それでは遅すぎます。
これは、個人開発者でも、大手ゲーム会社でも同じです。

むしろ、ゲーム開発を始める前、少なくとも開発初期から、情報が届く場所を作っておく必要があります。
これはスマホゲームのX運用とはちょっと違う点です。
| 発信場所 | 役割 |
|---|---|
| X | 開発進捗、短い告知、ユーザーとの対話 |
| YouTube | ティザーPV、予告PV、ゲームシステム紹介、実機プレイ動画 |
| TikTok | 短尺でゲームの特徴を伝える |
| 公式サイト | 情報の集約、検索流入、メディア向け資料 |
| 自社メディア | 開発背景、ジャンル解説、関連テーマの記事化 |
| Discord | コアユーザーとの対話、体験版フィードバック |
| Steamニュース | ウィッシュリスト登録者やフォロワーへの継続告知 |
スマホゲーム運用をしてきたゲーム会社ほど、Steamのゲームも広告でなんとかしようとする体質が残っている傾向があります。
しかし、ゲームが完成してからメディア掲載、広告、VTuber、YouTuber、TikToker施策をまとめて行っても、単発で終わることがあります。
一方で家庭用ゲームのようなパッケージ売り切り販売経験のあるゲーム会社は開発初期段階から話題づくりにリソースをかけます。
Steamのゲームマーケティングでは、発売前から少しずつ期待感を作り、Steamページへ誘導し続ける設計が必要です。
ウィッシュリストはSteamにおける購入検討者リスト
家庭用ゲームのパッケージ販売では、発売前にどれだけ盛り上げ、店頭予約やEC予約を取るかが重要です。
これは物理的なパッケージ販売が流通を使っており、初回発注に対する販売消化率がその後のリピート販売に影響するためでした。
しかし、Steamはダウンロード販売なので流通在庫という概念はないのですが、Steamにおけるウィッシュリストは、家庭用ゲームの予約に近い存在と言っていいでしょう。
もちろん、ウィッシュリスト登録は購入確定ではありません。
ただ、発売前にユーザーの興味を蓄積し、発売時や割引時の購入につなげる重要な指標になります。
ウィッシュリストはスマホゲームの事前登録者以上に、購入意思が高いユーザーです。まとめると次の通りです。
| 行動 | 意思の強さ | 中身 |
|---|---|---|
| スマホゲームの事前登録 | 弱〜中 | 無料で始める意思。ただし報酬目的や集客方法によって精度が落ちる |
| Steamのウィッシュリスト | 中〜強 | 有料購入を検討している。購入意思高め |
| 家庭用ゲームの予約 | 強 | 購入確定、または、ほぼ購入直前 |
つまり、ウィッシュリストは単なる登録数ではなく、どの施策で興味が生まれ、どのタイミングで購入へ変わったかを把握するための材料(=KPI)として使えます。
ウィッシュリストから発売初週、何本売れるか試算する指標になります。
目安はこんな感じです。
有料販売Steamゲームなら、発売時ウィッシュリストの10%が初週購入の基準値。強ければ15〜20%。かなり強気なら20%超。コンサバに見るなら5〜10%程度になります。
| 発売時WL | コンサバ 5% | 標準 10% | 強め 15% | かなり強気 20% |
|---|---|---|---|---|
| 10,000 | 500本 | 1,000本 | 1,500本 | 2,000本 |
| 30,000 | 1,500本 | 3,000本 | 4,500本 | 6,000本 |
| 50,000 | 2,500本 | 5,000本 | 7,500本 | 10,000本 |
| 100,000 | 5,000本 | 10,000本 | 15,000本 | 20,000本 |

ちなみにこの数字はSteamのウィッシュリストからの転換率のあくまでも目安なのですが、トロネコ的には低すぎると思っています。
言い換えると、このCVRはもっと上げられるけど、そこを上げる戦略が踏み込めていないので余地がまだまだあると思います。
ウィッシュリスト登録者を発売日に購入へ変える設計が必要
ウィッシュリストを増やすだけでは、発売初週の売上には直結しません。
重要なのは、登録者に対して「発売日に買う理由」を作ることです。
たとえば、発売日、価格、体験版で遊べる範囲、製品版で増える内容、ローンチ割引、レビューで確認されやすい不安点を、発売前から順番に伝える必要があります。
Steamでは、ウィッシュリスト登録者は購入意思のあるユーザーです。しかし、何もしなければレビュー待ち、セール待ち、アップデート待ちになります。
だからこそ、Steamマーケティングでは、ウィッシュリストを増やす施策と、ウィッシュリスト登録者を購入へ進ませる施策を分けて考える必要があります。
ウィッシュリストを増やすための事前プロモーション設計
ウィッシュリストを増やすには発売前から、動画、X、公式サイト、自社メディア、Steamニュース、配信、メディア掲載などを組み合わせて、Steamページへ誘導する必要があります。
そこで、動画、X、公式サイトなどを使ってウィッシュリストを増やすための事前プロモーションをまとめました。
動画で行う事前プロモーション
| タイミング | 動画内容 | 役割 |
|---|---|---|
| 開発初期 | ティザーPV | 世界観や雰囲気を伝える |
| ストアページ公開前 | コンセプト紹介動画 | どんなゲームなのかを伝える |
| ストアページ公開時 | Steamページ公開告知動画 | ウィッシュリスト登録へ誘導する |
| 開発中盤 | ゲームシステム紹介動画 | プレイヤーが何をするゲームか伝える |
| 開発中盤 | キャラクター紹介動画 | キャラクターや陣営の魅力を伝える |
| 体験版前 | 実際にプレイしてみた動画 | 購入前の不安を減らす |
| 体験版公開時 | 体験版プレイ動画 | 遊べる範囲と面白さを伝える |
| 発売直前 | 本告PV・ローンチトレーラー | 発売日、価格、魅力をまとめて伝える |
Xで行う事前プロモーション
| タイミング | 投稿内容 | 役割 |
|---|---|---|
| 開発初期 | 開発開始の告知 | プロジェクトの存在を知ってもらう |
| 開発初期 | コンセプト画像・短い動画 | 第一印象を作る |
| ストアページ公開前 | 開発中の画面公開 | 少しずつ認知を作る |
| ストアページ公開時 | Steamページ公開告知 | ウィッシュリスト登録へ誘導する |
| 開発中盤 | ゲームシステム紹介 | 遊びの内容を伝える |
| 開発中盤 | キャラクター・敵・ステージ紹介 | 継続的に話題を作る |
| 体験版前 | 体験版で遊べる内容の告知 | プレイする理由を作る |
| 体験版公開時 | 体験版配信開始の告知 | Steamページへ誘導する |
| 体験版後 | 改善予定・反映内容の投稿 | 開発姿勢を伝える |
| 発売直前 | カウントダウン投稿 | 発売日の認知を高める |
| 発売日 | 発売開始告知 | 購入へ誘導する |
公式サイト・自社メディアで行う事前プロモーション
| タイミング | コンテンツ内容 | 役割 |
|---|---|---|
| 開発初期 | ゲーム概要ページ | 情報の集約場所を作る |
| 開発初期 | 開発背景の記事 | なぜこのゲームを作るのかを伝える |
| ストアページ公開時 | Steamページ公開告知記事 | ウィッシュリスト登録へ誘導する |
| 開発中盤 | ゲームシステム解説記事 | 検索流入と理解促進を狙う |
| 開発中盤 | 世界観・キャラクター紹介記事 | 作品理解を深める |
| 体験版前 | 体験版で遊べる内容の記事 | 体験版プレイの理由を作る |
| 体験版後 | フィードバック反映レポート | ユーザーの声を開発に活かしていることを伝える |
| 発売直前 | 発売前まとめ記事 | 発売日、価格、特徴、体験版、Steam URLをまとめる |
| 発売後 | アップデート・改善レポート | レビュー対策と継続露出に使う |
公式サイトや自社メディアの強みは、情報が残ることです。
Xや動画は投稿が流れてしまうので、いわゆる消費されるメディアですが、公式サイトの記事は検索にも残り、メディアや配信者が確認する資料にもなるので、ゲームの魅力が適切に拡散されやすくなります。
Steamストアページは販売ページである

Steamのストアページはユーザーが購入判断をする販売ページです。
公式サイトとは違ってカプセル画像、トレーラー、スクリーンショット、説明文、タグ、体験版、レビュー、価格、対応言語、推奨環境まで、すべてが購入判断に影響します。

つまり、それぞれのパーツのクリエイティブや中身が販売に直結するという前提で考える必要があります。
それぞれの項目について、何を盛り込むのか詳しく解説します。
カプセル画像でジャンルと魅力が伝わるか
Steamではカプセル画像が重要です。
検索結果、一覧、セールページ、関連枠などで、最初にユーザーが確認する要素になります。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトルロゴ | 小さい表示でも認識できるか、読めるか |
| ビジュアル | ジャンルと雰囲気が伝わるか |
| キャラクター | 記憶に残る見た目になっているか |
| 色・構図 | 他タイトルの中で埋もれていないか |
| ゲーム内容 | 画像だけで何のゲームか想像できるか |
カプセル画像は、Steam内の入口です。
どれだけゲーム内容が良くても、一覧でクリックされなければストアページまで来てもらえません。
トレーラーの冒頭でゲーム内容が伝わるか
Steamのトレーラーは見た瞬間で「何をするゲームなのか」「どこが面白そうなのか」を伝える役割があります。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 冒頭数秒 | ゲーム内容がすぐ伝わるか |
| 実機映像 | 実際のプレイ画面が入っているか |
| 操作 | プレイヤーが何をするか分かるか |
| 報酬 | 何をすれば報酬がもらえる、達成感があるゲームか分かるか |
| テンポ | ゲームのテンポ感がわかるか |
トレーラーでは、世界観や演出だけでなく、実際の遊びを早い段階で伝える必要があります。ここはWeb広告向けの動画に近い感覚で制作する必要があります。
スクリーンショットで実際の遊びが伝わるか
スクリーンショットは、購入前のユーザーが、実際のゲーム内容を確認する場所です。
| 画像 | 内容 |
|---|---|
| メイン画面 | 実際にプレイする画面 |
| バトル画面 | 戦闘があるゲームの場合はメイン画面になる |
| 探索画面 | マップ、移動、発見要素 |
| 育成画面 | キャラクター、装備、スキルなど |
| 報酬画面 | 達成感や成長要素 |
| UI画面 | 操作性や情報量が分かる画面 |
Steamユーザーは、購入前にゲーム画面を必ず確認します。その結果、自分の好きなゲームなのかを判断します。
スクリーンショットは、世界観を伝えるだけでなく、ゲーム内容を適切に伝える必要があります。
ストア説明文に入れるべき内容
Steamの説明文は購入前のユーザーが判断できる情報を入れる必要があります。
| 見出し案 | 書く内容 |
|---|---|
| このゲームについて | どんなゲームなのかを短く伝える |
| 世界観 | 舞台、時代、物語の前提 |
| ゲームシステム | プレイヤーは何をするのか |
| プレイサイクル | 探索、戦闘、育成、報酬、再挑戦など |
| バトルシステム | 戦闘がある場合、操作や判断の面白さ |
| 探索要素 | マップ、発見、収集、イベントなど |
| 育成要素 | キャラクター、装備、スキルなど |
| やり込み要素 | 周回、ビルド、実績、収集、エンドコンテンツ |
| 体験版で遊べる内容 | 体験版がある場合、プレイできる内容を説明 |
| こんな人におすすめ | どんなゲームが好きな人に合うか |
| 対応情報 | 対応言語、コントローラー、推奨環境など |
Steamのストア説明文では、世界観だけでなく、ゲームシステム、プレイサイクル、バトル、育成、やり込み要素まで伝える必要があります。
ユーザーが購入前に知りたいのは、自分が買って楽しめるゲームかどうかです。
タグとジャンル設定はSteam内の発見に関係する
Steamでは、タグやジャンル設定が、検索、関連表示、イベント内での表示に関係します。ゲーム内容と合ったタグ設定が必要です。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| メインジャンル | 実際のゲーム内容と合っているか |
| サブジャンル | ユーザーが期待する内容と合っているか |
| 人気タグ | 無理に付けていないか |
| 競合タグ | 比較されるゲームと近いか |
| ストア画像との一致 | タグと見た目に違和感がないか |
ただ人気タグを付ければよいわけではありません。
タグと実際のゲーム内容が合っていないと、期待値とゲーム内容にギャップが生まれます。その結果、体験版の反応やレビューにも影響します。
体験版はプロモーションと商品改善の両方に使う
Steamの体験版は、家庭用ゲームにおける体験版と、スマホゲームにおけるCBT/OBTが合体したものに近いです。
| 体験版の種類 | 主な役割 |
|---|---|
| 家庭用ゲームの体験版 | 期待感創出、購入前のプロモーション |
| スマホゲームのCBT/OBT | バグ確認、商品力改善、ユーザー反応の把握 |
| Steamの体験版 | 期待感創出、ウィッシュリスト誘導、バグ確認、商品力改善 |
Steamの体験版は購入前の不安を減らし、ウィッシュリスト登録につなげ、同時にユーザーの反応から商品力を上げる役割があります。
体験版で確認すべきこと
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 操作 | 最初の操作で離脱しないか |
| チュートリアル | 説明が長すぎないか |
| 面白さ | 短時間でゲームの魅力が伝わるか |
| 離脱地点 | どこでプレイをやめているか |
| バグ | 発売前に直すべき問題がないか |
| 不満点 | レビュー低下につながる要素がないか |
| ウィッシュリスト | 体験版後に登録されているか |
| SNS反応 | 投稿や配信につながっているか |
体験版は、マーケティングと開発改善の両方に使えます。
特に重要なのは、体験版を出して終わりにしないことです。
ユーザーの反応、離脱地点、不満点、SNS投稿、配信でのコメントを確認し、発売前に改善へつなげる必要があります。
Steam Next Festは使えるが主役ではない
Steam Next Festは、発売前ゲームの体験版をSteam上で公開し、ユーザーに遊んでもらうためのイベントです。
Steam Next Festは年に複数回開催されるイベントで、ユーザーが体験版を遊び、開発者とチャットし、ライブ配信を確認しながら、発売予定ゲームを知る機会になります。開発者にとっては、発売前にフィードバックを得て、将来の発売に向けたユーザーを開拓するチャンスです。
ただし、Next Festをマーケティングの中心にするのは危険です。

理由は参加タイトルが多く、大手タイトルやすでに注目されているゲームほどユーザーを集めやすく、認知が低いゲームは埋もれやすいからです。
Next Festは、Steamに埋もれたゲームにスポットライトを当ててくれる場所ではありません。
Steamはイベントページ、体験版、ライブ配信、ウィッシュリストなどの機能を用意しますが、ユーザーがそのゲームを知るきっかけは、ゲーム会社が作る必要があります。
Steam Next Festのメリット・デメリット
メリット
・Steam上で体験版を公開できる
・ウィッシュリスト登録につなげられる
・ユーザーの反応や不満点を確認できる
・ライブ配信やチャットでユーザーと接点を作れる
・発売前プロモーションの区切りとして使える
デメリット
・参加タイトルが多く、埋もれる可能性がある
・大手タイトルや有名IPが有利になりやすい
・Steam公式が個別タイトルを強く推してくれるわけではない
・外部告知が弱いと体験版までユーザーが来ない
・Next Festの時期に合わせすぎると、自社の告知タイミングを失う場合がある
Next Festは、Steam外で作った認知をSteam内の行動へ変えるための受け皿です。
よってNext Festそのものをマーケティングの中心にしてはいけません。
Next FestとSteamのライブ配信は補助施策として使う
Steamにはブロードキャスト機能があり、ゲームプレイや開発者トークなどをSteamクライアントやWebストアへ配信できます。配信はゲームのストアページやCommunity内のBroadcast hubに表示され、人気が出ればSteamのホーム画面に掲載される場合もあります。
Next Festでも、開発者やパブリッシャーがライブ配信を行うことができます。
ただし、配信すれば自動的に多くのユーザーが来るわけではありません。
ライブ配信も、基本的には外部告知とセットで考えるべきです。
| 配信内容 | 目的 |
|---|---|
| 開発者プレイ | 実際のゲーム内容を伝える |
| 開発者トーク | 開発意図やこだわりを伝える |
| 体験版解説 | プレイ範囲や遊び方を伝える |
| 質問対応 | ユーザーの疑問に答える |
| フィードバック回収 | 体験版の反応を確認する |
Steam上のライブ配信は、ユーザーとの接点を作る手段です。
しかし、配信自体が強い集客装置になるとは限りません。
つまり、それ以前にX、YouTube、公式サイト、Discord、メディア、配信者施策などで告知し、Steam上の配信へ誘導する設計が必要です。
Steam Playtestと体験版の使い分け
Steamには、体験版とは別にSteam Playtestがあります。
Steam Playtestは、メインゲームとは別の子アプリIDを使い、Steamキー、ユーザーレビュー、ウィッシュリストへの影響を気にせず、プレイテスト用のデータを集めるための仕組みです。
体験版は購入前のプロモーションやウィッシュリスト誘導に使いやすい一方、Playtestは限定的なテストやフィードバック取得に使う選択肢になります。
| 項目 | 体験版 | Steam Playtest |
|---|---|---|
| 主な目的 | 購入前の体験、期待感創出 | テスト参加者からの反応確認 |
| 公開範囲 | 広く公開しやすい | 参加者管理に使える |
| ウィッシュリスト誘導 | 使いやすい | 主目的ではない |
| レビューへの影響 | 体験版自体は本編レビューとは別 | メインゲームと分けてテストできる |
| 使いどころ | ストアページ、体験版告知、発売前プロモーション | 開発中の検証、限定テスト |
体験版とPlaytestは、どちらが優れているという話ではなく、そもそもの目的が違います。
広く遊んでもらい、購入意欲とウィッシュリスト登録につなげるなら体験版。
開発中の検証や限定テストを行うならPlaytest。
この使い分けが必要です。
レビュー対策は発売前から始める
レビュー対策は、発売後にユーザーに対して返信することだけではありません。
発売前に、ユーザーが誤解しない情報を出し、体験版で不満点を確認し、発売初日の不具合対応を準備する必要があります。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| ストア説明 | 実際の内容と違う期待を与えていないか |
| スクリーンショット | 実際のゲーム画面を使っているか |
| トレーラー | 過剰な演出だけになっていないか |
| 体験版 | 発売前に不満点を確認できているか |
| 推奨環境 | 必要なスペックを正確に書いているか |
| 対応言語 | 対応範囲を正確に書いているか |
| 発売初日 | バグ報告と告知対応の準備があるか |
ユーザーが「思っていたゲームと違う」と感じると、レビューに影響します。
つまり、レビュー対策は発売後のカスタマー対応ではなく、発売前のストアページ、体験版、告知内容から始まります。
価格・割引・セール設計
Steamでは、価格、ローンチ割引、セール参加、割引率が購入判断に関係します。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 通常価格 | ジャンル、内容量、競合と比べて納得できる価格か |
| ローンチ割引 | 発売時に割引を使うか |
| セール参加 | どのタイミングで割引を行うか |
| 割引率 | 購入判断にどう影響するか |
| 地域価格 | 海外販売を考える場合、地域別価格を確認する必要あり |
| Early Access | 使う場合、未完成部分と今後の更新予定を明確にする |
Steamでは20%以上の割引がウィッシュリスト登録者への通知につながるとされています。
つまり、割引は単なる値下げではなく、ウィッシュリスト登録者に再び接点を作る施策としても使えます。
価格と割引は、発売前の段階で、通常価格、ローンチ割引、セール参加の考え方を決めておく必要があります。
Steamニュースとコミュニティを使う
Steamでは、ストアページ公開後にニュース投稿やコミュニティ機能を使って、開発状況やアップデートを伝えることができます。
投稿はSteam内のさまざまな場所に表示されるため、Steam内での継続告知にも使えます。
外部SNSだけでなく、Steam内でも情報を継続して出すことが重要です。
| 施策 | 内容 |
|---|---|
| Steamニュース | 体験版公開、発売日告知、アップデート告知 |
| コミュニティ投稿 | ユーザーとの対話、質問対応 |
| 開発ログ | 進捗、改善点、今後の予定 |
| パッチノート | 修正内容や改善内容を伝える |
| イベント告知 | ライブ配信、セール、体験版公開など |
Steamページに来たユーザーは、そのゲームが今どういう状態なのかも確認します。
ニュース投稿やアップデート告知が止まっていると、開発や運営に不安を持たれる可能性があります。
発売前から発売後まで、Steam内でも継続的に情報を届けることが必要です。
配信者・メディア施策はSteamページへの誘導まで設計する
配信者やメディア施策は、無料ダウンロードできるゲームキーを送るだけでなく、相手が紹介に使える素材を事前に用意する必要があります。
| 用意するもの | 内容 |
|---|---|
| ゲーム概要 | どんなゲームか短く伝える文 |
| Steam URL | ウィッシュリスト登録先 |
| トレーラー | 掲載・紹介に使える動画 |
| スクリーンショット | 記事やサムネイルに使える画像 |
| プレスキット | メディア向け資料一式 |
| 配信ガイドライン | 収益化、ネタバレ範囲、利用条件 |
| 体験版 | 実際に紹介できる状態のもの |
| 連絡先 | 問い合わせ先 |
メディア掲載、YouTuber、VTuber、TikToker施策を行う場合も、最終的にSteamページ、ウィッシュリスト、体験版DLへ誘導できなければ成果が出ません。
Steam発売前チェックリスト

発売前に確認しておくべき事をまとめました。
このリストを使うことで抜け漏れを回避できます。
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| マーケティング戦略 | 誰に、何を、どこで伝えるか決まっている |
| Steam外の発信 | X、YouTube、TikTok、公式サイトなどで情報を届けている |
| ストアページ | 初見でゲーム内容が伝わる |
| カプセル画像 | 小さい表示でもジャンルと魅力が伝わる |
| トレーラー | 冒頭でゲーム内容が伝わる |
| スクリーンショット | 実際の遊びが分かる |
| 説明文 | 世界観、ゲームシステム、プレイサイクル、やり込み要素が入っている |
| タグ | ゲーム内容と合っている |
| ウィッシュリスト | 増やすための導線がある |
| 体験版 | プロモーションと商品改善の両方に使える |
| Next Fest | 使う目的と限界を理解している |
| Playtest | 使う目的が明確になっている |
| レビュー対策 | 期待値の差を減らしている |
| 価格・割引 | 発売前に設定内容を確認している |
| Steamニュース | 継続告知に使う内容がある |
| メディア施策 | 掲載に必要な素材がある |
| 配信者施策 | 実況・配信のための資料がある |
| 発売初日対応 | バグ報告、告知、更新対応を準備している |
Steamマーケティングでよくある失敗

最後にSteamのマーケティングでよく見られる失敗についてまとめます。特によく見られる間違いがSteam内の機能だけに期待してしまうことです。
その結果、次のような失敗をしてしまいがちです。
| 失敗 | 内容 |
|---|---|
| Steam外での訴求が弱い | ストアページを作っただけで、外部からユーザーを呼べていない |
| 完成後に発信を始める | 開発中から期待感を作れていない |
| 広告でなんとかしようとする | 購入までの距離が長く、広告効率が悪くなる |
| ウィッシュリスト施策が遅い | 発売直前から集めようとして間に合わない |
| カプセル画像が弱い | 一覧で埋もれてクリックされない |
| トレーラーでゲーム内容が伝わらない | 雰囲気映像だけで購入判断につながらない |
| ストア説明が抽象的 | 世界観ばかりで、遊びの内容が伝わらない |
| タグが合っていない | Steam内の発見や期待値に影響する |
| 体験版を軽く考える | プロモーションにも改善にも使えていない |
| Next Festを中心に考える | 参加すれば発見されると期待してしまう |
| レビュー対策が発売後対応だけ | 発売前の期待値調整ができていない |
| セール設計が後回し | 購入判断につながる設計が弱い |
| Steamニュースを使わない | Steam内で継続的に情報を届けられていない |
| 配信者施策が単発 | キー配布だけで終わり、継続的な露出が作れない |
特に大きいのはSteam外での訴求が弱いことです。

Steamページは、ユーザーが来てから力を発揮します。
しかし、そもそもユーザーが来なければ、カプセル画像も、説明文も、体験版も、ウィッシュリストも機能しません。
Steam外で認知と期待感を作り、Steam内で成果に変える。
この接続がなければ、施策は単発で終わるので注意してください。
まとめ

最後にSteamのゲームマーケティングについてまとめましょう。
・Steamマーケティングは外と中をつなぐ設計で決まる
・Steamマーケティングは、Steamストアページの最適化だけではない
・とはいえSteam外で認知を作るだけでも不十分
大事なのは、Steam外で期待感を作り、Steamページへ誘導し、ウィッシュリスト、体験版、レビュー、購入へつなげることです。
Steamは、売るためのツールを用意しています。
しかし、発見されるきっかけまでは用意してくれません。

だからこそ、Steamで売るためには、ゲームが完成してから宣伝するのではなく、開発初期からマーケティングを組み込む必要があります。
ストアページ、ウィッシュリスト、体験版、レビュー対策は、Steam内の施策です。しかし、それらを活かすには、Steam外でユーザーとの接点を作る必要があるのです。
Steamゲームの発売前マーケティングでは、外と中を別々に考えないこと。
ここが、発売前に確認すべき一番重要なポイントです。
こちらの記事もご覧いただくとさらに理解が深まると思います。
Steamのマーケティングで悩んでいるという方は、お気軽にトロネコまでご相談ください。



