【保存版】新規ゲーム企画を考える時に役立つ3つのマーケティング視点

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【保存版】新規ゲーム企画を考える時に役立つ3つのマーケティング視点

こんにちはゲームマーケターのトロネコです。

今回は新規でゲーム企画を考える際に役立つ3つのマーケティング視点についてお話します。

この3つの視点(マーケティングマインド、マーケティング思考)を活用することで

・ゲームの社内企画決裁が通りやすくなる

・事業として成功率があがる

といったメリットが期待できます。

トロネコはマーケターでありゲームクリエイターではありません。

なので、実際のところ面白いゲーム企画を作れるわけではないのですが、一方で、マーケターであるゆえに、成功率をあげる失敗しないゲーム企画を作るためのアドバイスができます。

今回紹介する、ゲーム企画の際に役立つ3つのマーケティング視点をベースにプランナーの方はぜひ、ゲームの企画を考えてみてください。

 

 

ゲーム企画の際に役立つマーケティング視点は次の3つです。

いずれか、皆さんの事業や環境に合うものを選んで活用していただければ幸いです。

①ビジネス視点でゲーム企画を作る

個人で趣味でゲーム開発をしている方を除き、ほとんどの方は企業に所属してゲーム事業に関わっていると思います。

つまりビジネスとしてゲームの企画を考えているわけですね。

会社というのは利益を生み出すために存在します。

例えば1000万円の投資をして2000万円のリターンがあって、1000万円儲かるからゲーム開発をするわけです。

一方で1000万円しか投資できないけど、2000万円のリターンがあって、1000万円儲かるだけで十分食べていける会社も存在します。

このように、ゲーム会社にはそれぞれ、投資できる資金と、期待する利益が存在します。

この投資基準をベースにゲーム企画を作ると、ビジネス視点ではマッチしたゲーム企画が作れます。

1000万円しか投資できないなら、1000万円で何ができるのか?

1000万円で何ができて、どうすれば勝ち目があるのか?

ただし、結果的には2000万円のリターンが得られて、1000万円の利益が出せればいいので、そのリターンと利益を出せるゲーム企画の仕組みはどういうものがあるのか?

このようにビジネス視点でゲームの企画を考えることで、決められた条件の中でゲーム企画をすることになるので、例えば、いきなり月商100億円のゲーム企画を考えて出してきたり、身の丈に合わない超大作のゲーム企画を出してきたり、するようなギャップを生むことはありません。

これがビジネス視点でのゲーム企画の考え方になります。

 

ちなみに次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット 決められた条件の中でゲーム企画が作られるので、ビジネスとかけ離れた企画にはならない。大きく外すことがない質実剛健なゲーム事業が可能
デメリット 条件を決めることで、自ら可能性を捨ててしまうことも!?

 

②マーケティング視点でゲーム企画を作る

2つ目はマーケティング視点でゲーム企画を作るという方法です。

簡単に説明すると

「自社のリソース(お金、人材、技術、経験など)で勝機がありそうな場所で、かつ、競合が少ない、もしくは、まだ競合が存在しない市場を見つけて、そこで勝負するゲーム企画を作る」

という感じです。

わかりやすい例を挙げると、「RPG」「パズル」「シミュレーション」といったゲームジャンルで新作ゲームを作っても、そこには既に強力なライバルが存在するので勝利するのは容易ではありません。

 

そもそも、先行している超強力なライバルに、お金、人材、技術、経験で簡単に勝てるわけないですよね。。

 

なので、そういったライバルと競合しないゲームジャンル、市場を探して、かつ自社の資金力や技術力で戦えるゲーム企画で勝負するといった感じです。

マーケティング用語としては、そんな場所を「ホワイトスペース」と呼んでいます。

マーケティング視点で徹底的にホワイトスペースを探すわけです。

 

そんな「ホワイトスペース」なんて、この世の中にもう存在しないよ

という意見もあるかもしれません。

でも、そんなことはありません。まだまだホワイトスペースは存在します。ただ、多くの人がその存在に気づいていない、気付こうと努力していないのです。

例えばホワイトスペースは次のような視点で見つける事ができます

・映画や小説、ドラマ、音楽では明確に市場として存在しているのに、なぜかゲームになっていないテーマやコンセプトってありますよね?

・「RPG」「パズル」「シミュレーション」といった競合過多、レッドオーシャンのゲームジャンルに何か別のエッセンスを組み合わせることで新しいゲームジャンルが作れませんか?

例えば人気アクションゲーム「龍が如く」を例にとると

当時、極道モノやクライムサスペンスモノはVシネマや小説で確固としたジャンルを確立していながら、なぜかゲーム市場には「極道モノやクライムサスペンスモノ」は存在していませんでした。

これ系を好きな人はいるのに、ゲームではそういったタイトルが存在していなかったわけです。

まさにわかりやすいホワイトスペースの例になります。

ちなみに次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット 競合不在、成功すればホワイトスペースを独占できるし、先行利益を獲得できる
デメリット ホワイトスペースだと思ってた場所に市場が存在すると思っていたけど、そもそも、そんな市場は存在していなかった。作り手の思い込み、勘違い、的外れ。

デメリットはありますが、ここは緻密な調査と分析と仮説と検証によって、成功率をあげることはできます。

③ユーザー視点でゲーム企画を作る

3つ目はゲーム企画を作る人=ゲームクリエイター、ゲーム開発者のみなさんが遊びたいゲーム、欲しいゲーム、夢中になれるゲームを作るという方法です。

作り手がゲームユーザー視点になって、自分たちも、ユーザーも夢中になれるゲームを作るというわけですね。

 

そんなこと、言わなくても当たり前の話じゃん

と思われるかもしれません。

 

でも、実際のところ多くのゲーム開発の現場では、自分たちで作ったゲームを本当に面白いと思って夢中になって楽しんでいるケースは結構レアだったりします。

自分で作ったゲームを本当に面白いと確信せず、作っている現場って多いものです。

こんなゲームを遊びたい!夢中になって自分が楽しめる!

そんな企画を作ってみる

当たり前のことだけど、原点に立ち返ってみましょう。

本当にそのゲームが遊びたいなら

ゲーム企画段階で風呂敷をめちゃくちゃ広げていいんです。

その後、現実的なビジネスやお金、人や期間などの条件で企画を削っていく必要はありますが、まずはとことん遊びたいゲーム企画を作ってみる、というわけです。

 

ちなみに次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット ゲームの面白さに向き合った企画が作れる

ゲーム企画を作った人の感性が一般ユーザーとマッチしていれば、多くのユーザーの共感を得てゲーム企画が成功する可能性が上がる

デメリット 自分で遊びたいゲーム企画であっても、それが「独りよがり」「思い込み」である事も多い。また一般ユーザーとの感覚のズレや、市場で一部熱狂的なファンから支持を得られるけど、ビジネスとして成立しない、限られた市場規模で終わってしまうことも。

実際にトロネコも経験した、わかりやすい例を挙げると

すごく頭のいい、知能指数の高い人が作ったゲーム企画は、その界隈では絶大な支持を得られても、一般ユーザーからすると「難しすぎる」「難解でわかりにくい」と判断されることもあります。

まとめ:ゲーム企画におけるおすすめの方法

今回、3つのゲーム企画における視点について解説しました。

いずれもメリットとデメリットが存在しますが、おすすめの方法としては

 

②マーケティング視点 ×   ③ユーザー視点

この組み合わせでゲーム企画を作るのが成功率が上がる方法になります。

市場としてホワイトスペースが存在して、その上で、自分たちが夢中になって楽しめるゲームを作る、この組み合わせをゲーム開発とマーケターがタッグになってやれると強いですね。

 

もちろんゲーム事業はビジネスですから利益を出さなければません。

そこで登場するのが最初に説明した「①ビジネス視点」になります。

②マーケティング視点 ×   ③ユーザー視点

これを組み合わせた後で、最後に登場するのが「①ビジネス視点」になります。

この「①ビジネス視点」で「②マーケティング視点」「③ユーザー視点」で作ったゲーム企画を成形していく事で事業に落とし込んでいくといった流れがおすすめです。

 

というわけで今回はここまで!