【保存版】ゲーム公式Xアカウント運用設計の教科書|戦略・役割・投稿設計のつくり方

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【保存版】ゲーム公式Xアカウント運用設計の教科書|戦略・役割・投稿設計のつくり方

こんにちはトロネコです。

ゲーム向けの公式Xアカウントを運営しようと考えている方のために
戦略、役割、投稿などの設計方法について解説します。

大前提として、公式Xアカウントの運用設計は、必ず、そのゲームの「マーケティング戦略」がちゃんとまとまっている必要があります。

そして公式Xアカウントは
ゲームの配信前と配信後では役割が変わるため、ゲームのプロダクトフェーズにあった設計が必要です。

これらを整理しないまま運用すると効果を発揮できません。

 

最初にまとめ

最初にこの教科書の使い方、考え方についてまとめます。

・この記事は自社タイトルのX運用方針を決めるための設計マニュアルとして書いています

・このゲームの「マーケティング戦略」があることが大前提です。
マーケティング戦略がなくてX運営方針を決めると目的と目標がブレるのでうまくいきません。

・ゲーム配信前、配信後ではX運用設計が異なります。
それを踏まえた上で、「目的」→「目標」→「課題」→「戦略」→「ターゲット」→「運用方針」といった順番で公式Xアカウントの設計をします。

・ジャンル、コンセプト、IPの有無、ユーザー属性、プレイサイクル、運営フェーズによって公式Xアカウントの設計は変わります。よって、この記事では抜け漏れなく確認するための共通項目を整理していきます。

よくあるダメなケースとしては、ゲーム本体のマーケティング戦略が存在しない、または曖昧な状況で施策として必要だから公式Xアカウントの運用設計をするというケースです。

そのような場合、最適な公式X運用はできません。必ずゲーム本体のマーケティング戦略に基づいた上での公式X運用設計をしてください。

公式Xアカウント設計項目リスト

公式Xアカウントを設計する上で、最初に次の項目を決めます。これは上から下に向かって一方通行で順番通りに決めます。

順番を飛ばすのはNG
下を先に考えて、後で上を考えるのもNGです。

とりあえずの穴埋め作業になるとX運用はうまくいきません。

項目 何を決めるか
配信前 / 配信後 今どのフェーズの設計か
目的 Xアカウントの最終ゴール
目標 目的を分解した指標
課題 目標達成を邪魔する要因
戦略 課題を越えるための基本方針
ターゲット 新規、既存、離脱、属性など
運用方針 投稿設計、時間、頻度、体制

 

尚「目的」の設定ですが単なる個別タイトルのX運用にとどまることなく、「会社としての資産をつくる」という設定もあります。
Xアカウントは、うまく運用できれば、その後の運営、次の施策、場合によっては次のタイトルにも活きる資産になるからです。

ここからは各項目の設計方法について詳しく解説します。

 

配信前 / 配信後

ゲーム公式Xアカウントの運用設計は、まず配信前なのか、配信後なのかを決めるところから始まります。

同じXアカウントでも、この2つでは役割が変わるからです。

配信前のXは、これから出るゲームに対して認知を広げ、興味を持ってもらい、理解してもらい、配信日にインストールしてもらうための接点です。
さらに、配信後も使える連絡手段としてフォロワーを集め、媒体としての土台を作る役割があります。

【配信前の役割】
認知 → 興味 → 理解 → インストール → ユーザーとの連絡手段確立 → 配信後の媒体資産構築

配信後のXは、既存ユーザーの離脱を防ぎ、継続プレイを後押しし、離脱ユーザーの復帰理由を作り、イベントやアップデート、障害、メンテナンスなどの情報を伝える役割に変わります。

そのうえで、フォロワーによる情報拡散を通じて新規ユーザーへの接点も作っていきます。

【配信後の役割】
離脱防止 → プレイ促進 → 復帰誘導 → 情報伝達(イベント / アップデート / 障害 / メンテ)→ 情報拡散による新規リーチ

配信後は同じではない

なお、配信後についてXアカウントの役割は時間軸で変化します。

配信1か月、半年、5年では、ユーザーの状態も、ゲームのコンディション、ゲームの運用方針も変わります。

まだ新規ユーザーは取れる余地があるのか?
離脱ユーザーの復帰はまだ可能か?
新規ユーザーは諦めて、既存ユーザーだけを維持するか?

といったようにプロダクトフェーズによってX運用の役割は異なります。

 

目的

まず最初にXアカウントの最終ゴール(=目的)を決めます。
ここが曖昧だと、その後に置く目標も、課題も、戦略もぶれます。

配信前「目的」一例

・ゲームを知ってもらう
・ゲームに興味を持ってもらう
・何のゲームか理解してもらう
・配信日にインストールしてもらう
・Xフォローを通じて、ユーザーとの連絡手段を確立する
・配信後にも使える媒体資産を作る

配信後「目的」一例

・既存ユーザーの離脱を防ぐ
・継続プレイを後押しする
・離脱ユーザーの復帰理由を作る
・イベントやアップデートの情報を伝える
・障害やメンテナンス時の伝達手段を持つ
・フォロワー経由で新規ユーザーへの接点を作る
・媒体としての伝達力を維持する

「目的」設定におけるポイント

・たくさんの「目的」を設定しても構わないが、その中で特に注力するものを決める。目的はある程度絞った方が、その後の戦略、施策が明確にしやすい

・Xアカウントの目的はそのゲーム単体だけではない。Xアカウントは会社としての資産にもなりうる。

目標

目標は、目的を分解した指標です。

配信前「目標」一例

・フォロワー数
・エンゲージメント数
・インプレッション数
・配信直後のフォロワーからのインストールコンバージョン

配信後「目標」一例

・復帰ユーザー数
・継続率
・新規ユーザー獲得
・瞬発的なDAU形成
・イベント参加率
・情報伝達力の維持

「目標」設定におけるポイント

・フォロワー数=伝達力=媒体力

・フォロワー数は重要だけどタイトルや市場性においては数より質が重視される場合もある

・フォロワー数が多くても、無価値なフォロワーで構成されていると意味がない。エンゲージメントもあわせて見て、熱量のあるフォロワーを増やすことが重要

課題

課題は目標達成の障害になっているハードルです。

配信前「課題」一例

・ゲーム本体における課題
└何のゲームか分かりにくい
└誰向けのゲームか伝わっていない
└動画やスクショでは魅力が伝わりにくい

・完全新規タイトルとしての課題
└IPなどがなく、ファンが存在しない状態からのスタートである
└存在を知られていない
└フォローする理由がない
└自社タイトルからの誘導もできない

・市場環境における課題
└強力な競合タイトルが存在する

など・・・・。

課題はそのタイトルによって千差万別です。ですから、ここで全部を洗い出すのは不可能です。ここは皆さんのタイトルにおける課題を全部洗い出してください。

 

配信後「課題」一例

・ゲームルールがわかりにくい
・ゲームの魅力が伝えきれていない
・復帰する理由が弱い
・情報が届いていない
・フォロワーの反応が低い

など・・・・さまざまなものがあります。これも、実際のゲームによって内容は全く異なるので、ここで挙げた一例はあくまでも参考レベルにすぎません。ここは皆さんのタイトルにおける課題を全部洗い出してください。

 

「課題」設定におけるポイント

「課題」を整理する時は、X運用で改善できる範囲と、ゲーム本体の改善が必要な範囲を分けて考える必要があります。

たとえば、商品力やゲーム自体の魅力が弱い場合、それは重要な課題ですが、X運用だけで解決するのは難しいです。

そのため、ここで整理する「課題」は、主にXアカウント運用で改善できるものを中心に考えます。

また、Xアカウント運営における「戦略」を決める上で「課題」の抽出がどこまでできるかが最大のポイントです。課題が曖昧な状態ですと、戦略も曖昧になってしまい、その結果、間違った施策をとってしまうからです。

 

戦略

課題をクリアするための戦い方が「戦略」です。
ここで決めるのは、どの課題を優先して解くのか、Xで何を強く伝えるのか、どのユーザーにどの順番で届けるのか、という基本方針です。
戦略を曖昧なままにすると、その後のターゲット設定や運用方針も曖昧になります。

戦略を決める時に確認したい要素として次のようなものがあります。

・ゲームジャンル × ゲームコンセプト
・IPなどゲーム外の既存ファンの有無
・ゲームの基本プレイサイクル
・ゲーム運営サイクル
・季節変動で盛り上がるタイミング
・会社事情で盛り上げたいタイミング

その上で、前のパートで洗い出した「課題」をクリアするための戦略(=戦い方)を決めます。

実際のゲームによって戦略は全く異なるので、ここでサンプルを出すのも難しいのですが、例えば

【課題】ゲームが複雑で分かりにくい

【戦略】動画やGIFで論理的ではなく感情的に伝える

といったような「課題」に対する「戦略」もありえます。

実際のところ、複数の課題が存在するため、そんな簡単な「戦略」にはなりませんが、このような思考で戦略を作っていきます。

「戦略」設定におけるポイント

さらに、戦略は一度決めたら終わりではありません。
市場、競合、ゲームのコンディション、プロダクトフェーズは変化します。
その変化に合わせて、定期的に見直す必要があります。

 

ターゲット

戦略が決まったら、次は主ターゲットを決めます。

ターゲットはさまざまなユーザーを設定できます。ただし、各ユーザーごとにニーズが異なるため、ある程度、絞らないとXアカウント運営が中途半端になってしまい、どのユーザーも満足させることができなくなります。

配信前「ターゲット」一例

・ゲームコンセプト、ジャンル、キャラ、世界観への関心層

・IPタイトルの場合は、IPファンの中のゲーム関心層

・事前登録ユーザー(Xフォロー=事前登録と設計した場合)

 

配信後「ターゲット」一例

・既存ユーザー
・離脱予備軍
・離脱ユーザー
・新規ユーザー予備軍

 

「ターゲット」設定におけるポイント

ここで注意したいのは、配信前、配信後共に、Xフォロワーは必ずしもゲームをインストールするわけではないということです。
興味本位でフォローする人もいますし、アニメや漫画のIPファンが、ゲームはまだ遊んでいなくてもフォローしていることもあります。
つまり、フォロワー=プレイヤーではありません。

配信後も、フォロワーの中にはまだインストールまで距離がある人が含まれています。

運用方針

最後に、「戦略」→「ターゲット」をもとに実際の運用方針を決めます。

ここで決めるのは
誰に向けた投稿を増やすのか、どの役割を担う投稿を重くするのか、どのタイミングで出すのか、どのトーンで運用するのか、誰が判断して回すのかまで含めて固めます。

投稿の役割

まず決めるべきなのは、投稿の役割です。
投稿を施策ベースで並べる前に、どの役割を担う投稿が必要かを整理します。これも「戦略」→「ターゲット」をもとに決めます。

・認知を取るための投稿
・興味を持たせる投稿
・理解を進める投稿
・インストールを後押しする投稿
・離脱防止のための投稿
・プレイを促進する投稿
・復帰を促すための投稿
・情報を届けるための投稿

これもさまざまな投稿が配信前と配信後で存在します。

どのターゲットに向けるか、どのタイミングで出すか、投稿の比重をどうするかを決めます。

運用ルール

そのうえで、次の運用ルールを決めます。これも「戦略」→「ターゲット」をもとに決めます。

・投稿時間
・投稿頻度
・テンプレート
・文章のトンマナ、温度感、キャラ性
・返信方針
・緊急時対応
・運用体制

など

ゲーム内からのX導線設計

なお、X運用はX単体で考えてはいけません。

インストールしたユーザー、今遊んでいるユーザーを、できるだけXフォローにつなげる設計が必要です。

Xは、今後のイベントやアップデート、復帰施策を届けるための接点になるからです。そして、ゲームを辞めてしまっても最後の連絡手段として復帰を呼びかけられるからです。

よって、ゲーム内からの導線だけでなく、ゲームのプレイサイクルまで連携してX導線を作っておくことが必要です。

 

社内ルールの定義

最後に担当者が変わってもX運用方針や品質がぶれないようにするためのルールを決めます。

ここでいう社内ルールは、個別タイトルのXアカウントだけの話ではありません。
複数タイトルを持つゲーム会社であれば、アカウントごとの品質や判断基準がバラバラにならないよう、会社としてのSNS方針とも接続して考える必要があります。

Xアカウントの定義設定

残すべきなのは運用ルールだけでなく、次のような「考え方」も含まれます。

・目的
・目標
・課題
・戦略
・ターゲット設計
・配信前 / 配信後の方針
・投稿設計の考え方
・運用方針
・判断基準

設計時チェックリスト

最後に、抜け漏れ確認用のチェックリストをまとめました。

・ゲーム全体のマーケティング戦略はあるか
・配信前か配信後か明確か
・目的は明確か
・目標は明確か
・課題は整理できているか
・戦略は明確か
・ターゲットは決まっているか
・ゲーム内からのX導線はあるか
・運用ルールは決まっているか
・社内ルールの定義は整理されているか

 

まとめ

ゲーム向け、公式Xアカウントを運営しようと考えている方のために
戦略、役割、投稿などの設計方法について解説しました。

実際のところ、ゲームの公式Xアカウントの多くは

・全く設計されていない
・設計しているけど抜け漏れがある
・外部運用会社に丸投げしているのでよく理解していない

といったケースも多くみられます。

その原因のひとつは、今回お話ししたような設計の考え方が社内で可視化されていないことにあると思っています。そんな状況はよくないと思い、今回作成しました。

特に重要なのは

・配信前と配信後では役割が変わる
・配信後も、ゲームの運営フェーズによって変わる
・フォロワー数も重要だけど中身が重要
・ゲームタイトルによっては「数」と「質」のどっちが重要か変わる

といった点があります。

実際のところ、X投稿経由でアプリインストールするケースは多くなく、Xで触れた情報を持ってストアからインストールすることも多いので、X運用はユーザーから求められる役割を総合的に考えた上で設計が必要です。

単純に計測ツールだけで見ると、X投稿経由のアプリインストールは少なく見えるため「Xはインストール効果が薄い」と判断するのは危険です。

最後に、Xアカウント運用をどのように設計するかはゲームタイトルによって大きく変わるので、悩んでいるという場合は、トロネコまでお気軽にご連絡ください。