ハイパーカジュアルゲームの開発プロモーションで絶対やるべき3つのこと(ユーザー属性/ASO/クチコミ拡散力)

ゲーム開発

こんにちはトロネコです。

「ハイパーカジュアルゲーム開発プロモーションで絶対やるべき3つのこと」というテーマで「①ユーザー属性」「②ASO」「③クチコミ拡散力」についてお話をします。

他にもやるべことはたくさんありますが、まず必須事項として、この3つを念頭において進めることで致命的な失敗を回避することができます。

ハイパーカジュアルゲームにおいて重要なことは

下記の記事でも詳しく書いていますが

 

・ゲームそのものがシンプルだけど面白い

・広告映えする

・広告を見ただけでインストールしたくなる、遊びたくなる

 

この3つの要素はとても重要です

説明不要なくらいに当たり前の話ですよね

 

・ターゲットユーザーを明確にする(つくるマーケティング)

・競合タイトルに勝つための武器を用意する(つくるマーケティング)

・あとはその魅力を適切につたえる(とどけるマーケティング)

といった感じです。

これはハイパーカジュアルゲームだけでなく、一般的なスマホゲームでも必要不可欠ですし、当サイトでも何度もお話していますので、もう改めて説明不要かと思いますが、こちらで解説していますので1度ご覧ください。

とはいえ、実際にこれら「当たり前の事」ができているゲーム会社は少なく

あまり深く考えず、思うままにゲーム開発をしている会社って多いのです。

ですから、どこかでみたような同じような失敗を、色々な会社で時間軸を別に繰り返しているパターンって非常に多いんです。

「あれ、このパターン、どこかで見たぞ!」

みたいな感じですね。

 

今回は、ハイパーカジュアルゲームにおいて「最低限押さえておくべき3つのこと」をお話しするわけですが、もちろん、これ以外にも必要なことがたくさんあります。

ただしハイパーカジュアルというビジネスの仕組みを考えると、今回お話しする3つのことが、最も重要なことで、これを外すと「戦いにならない状態」になる可能性が極めて高いので、

まずは何から手をつけたら良いかわからない場合は、ぜひ、今回紹介する3つこのことから着手するようにしてください。

スポンサーリンク

ハイパーカジュアルゲームの開発プロモーションで絶対やるべき3つのこと(ユーザー属性/ASO/クチコミ拡散力)

①ユーザー属性

そもそもハイパーカジュアルゲームを遊ぶようなユーザーって

我々が認識している一般的なゲームユーザーというわけではなく

極めて「ゲーム耐性が低い普通のスマホユーザー」である

という点があげられます。

 

もしゲームユーザーならニンテンドースイッチやPS4や、ゲーム性の高いスマホゲームを選ぶからです。ハイカジを遊ぶようなユーザーはそういったゲームも実際にやっているかもしれないけど、

ハイカジをあえて選ぶユーザーは「我々が認識しているゲームユーザーではない」という点をまず冷静になって知る必要があります。

 

つまりハイカジを遊ぶようなユーザー属性を明確にする必要があります。

しかも、全てのハイカジが同一ユーザーではなくて

ハイカジのゲーム性によってもユーザー属性は変動します

 

 

どういった観点を分析する必要があるかというと次の3つの観点でユーザー属性の解像度を上げていく必要があります。その結果、それに対応するゲーム開発をする必要があるのです。

ゲーム耐性 ゲームのどこでつっかえて、どこで悩んで、どこでゲームをやめるのか
価値観 ゲームのどこに面白さを感じるのか
拡散力 ゲームのどこに心を動かされてSNSやリアルクチコミ行動に繋がるのか

 

この3つの観点はあらゆるゲームにおいて重要なことですが、問題なのはハイカジはそれらユーザーとは「目の付け所」や「感覚」が違うという点です。

実はこの3つの観点がカッチリまとまって、ゲームの中で再現されているかが重要になります。

なぜならハイパーカジュアルゲームの基本的なビジネスモデルは広告予算を使ってユーザーを獲得してROI基準で回していく投資型ビジネスだからです。

この広告がうまく回って、ユーザーが獲得できて、投資に対する回収ができるか?

それはユーザー属性をちゃんと理解してゲームに反映できているか、で決まります。

もちろん、ここまでやらなくても運用広告でハイカジを回していくと、なんとなく数字は出てしまう場合があるわけです。

とは言っても自社のお金には限界はあるし、資金力だけで戦い続けられるゲーム会社って限られているわけです。そして、お金では取れなくなる瞬間も来ます。

よって、まずは運用広告による投資によるリターンが回るようにユーザー属性を分析することが重要です。ユーザーを分析するということは、それに準じたゲーム企画を作ることでもあり、両者はセットで考えなければなりません。

 

当たり前のことを言っていますが、一般的なゲームアプリ、家庭用ゲームでもできていないことであり、ハイカジの場合は、さらにできていないことだったりします。

 

だからハイカジの場合は、開発費が安く作れるということもあり「打席の勝負(タイトル数を作ること)」が重要という話をしますが、実は結構なムダがあるので、

打席を重ねる中でも打率を上げていく

失敗したことを、いかに次のハイカジタイトルに活かせるか

もう、これに全てがかかっています。

②ASO

ハイカジのビジネスモデルのベースにあるものが、運用広告による投資によるリターンが回るかどうか?という話をしましたが

実は運用広告のパフォーマンスを上げるために、重要なのはASOです。

ASOについては下記の記事でも触れています。

一般的にアプリのASOというとアプリストアの中で検索した際の上位検索表示を言っている人が多いのですが

検索上位表示させることは「集客の手段」に過ぎません。

重要なのはその先にある「アプリをインストールするか、しないか判断させる部分におけるASO」になります。

どんなにアプリストア内での検索上位ができたり、運用広告でユーザーを誘導しても、アプリストアにきたユーザーがアプリをインストールしなければ、そういった苦労は全く無駄になります。

ここで知っておいて欲しいのは

・あらゆるゲームアプリは必ずアプリストアの該当ゲームアプリのページを経由する

・アプリストアに誘導したユーザーのほとんどはインストールせず離脱する

・運用広告のパフォーマンスが上がらないのは運用クリエイティブや出稿媒体の選択ミスではなくてアプリストアにおけるASOができていないから

という点です。

これはハイカジに限った話ではなくて、あらゆるゲームアプリに言えることですが、ユーザーが獲得できないゲームアプリはASOがちゃんとできていない事が多いのです。

そして、ASOがちゃんとできていないのは

該当ゲームアプリのページに掲載された

・ゲーム画像や映像

・書き記されているテキストによるPR文

に魅力がないからか、そこに誘導したユーザーと趣味嗜好が一致していないからです。つまり「①ユーザー属性」と繋がっています。

一番最初にペラ1枚のゲーム企画書を書くときに、アプリストアでの掲載イメージを考えて、どんなユーザーがどんな経路で来訪して、どう感じてゲームをインストールするのか?

そこが整理できていれば、ゲーム開発で大きな失敗をすることはありません。

ちなみにASOは運用広告だけでなく、あらゆるプロモーション活動に影響を与えます。ハイカジの場合は運用広告に対する依存度が高いので、運用広告だけをまず考えればいいわけですが、一般的なゲームアプリならば

・リアルイベント

・TVCMやOOH

・クチコミ

・PR記事

・事前登録からの流入

・動画プロモーション

などあらゆる施策によって刺激されたユーザーは必ず該当アプリのストアページに来訪するわけですからASOができているか、それがユーザー属性とセットで考えられているか?

できている、できていないの違いは非常に大きくなります。

③クチコミ拡散力

お金が無限にあるような会社なら、運用広告だけを回して常にユーザーを単発で一本釣りしてアプリインストールし続けることもできますが

100万インストールできればビジネスが成立するARPU、ARPPUが高い運用型ゲームアプリならまだしも、

1ヶ月で獲得ユーザーのほとんどや離脱してしまい、数千万、1億ダウンロードといった数での勝負をしなければならないハイカジの場合は、運用広告にお金をかけるには限界があります。

そこで重要なのは

運用広告によって獲得したユーザーによるクチコミ(オンライン、オフライン問わず)によって、どれだけアプリが世の中に拡散していくか「アプリにおけるクチコミ拡散力」が重要になります。

 

クチコミ拡散力とは次のようなものになります。

①ゲームアプリ内の拡散機能によるもの

②ゲームシステムの根っこにある「一人よりみんなで遊んだら楽しい」遊びのコアに関するもの

③ゲームのコンセプトにおける「誰かに伝えたくなる」もの

 

拡散力の話をすると、よく聞かれるのが

それってTwitter投稿機能ですか?

ゲーム画面やスコアをTwitterで投稿できるような機能があればいいですか

それってマルチプレイ機能ですか?

2人対戦機能をゲームに盛り込めばいいですか?

と言ったように聞かれるのですが、それは「①ゲームアプリ内の拡散機能によるもの」の一部に過ぎません。

 

②ゲームシステムの根っこにある「一人よりみんなで遊んだら楽しい」遊びのコアに関するもの

→ゲームとしての面白さ、一人よりもみんなで遊びたくなるゲームの根っこの部分になるもの。2人対戦プレイ機能でなくても、みんなで同じテーマとして、攻略方を話しながら遊びたいゲームってありますよね?

 

③ゲームのコンセプトにおける「誰かに伝えたくなる」もの

「こんなゲーム知っている?」「すごく変わっていて面白くて可愛いんだよ」

誰かに伝えずにはいられないゲームのコンセプトってありますよね?

皆さんのハイカジは誰かに伝えたくなる「独自性」や「魅力」はありますか?作り手である皆さんがそう思うのではなくて、実際にターゲットユーザーがそう思って行動に移せるくらいのインパクトあるものが必要です。

 

「③クチコミ拡散力」も「①ユーザー属性」によって変化します

そして「①ユーザー属性」によって、ゲームの企画も影響を受け、それが「②ASO」で可視化されユーザーにアピールされ、インストールされるわけです。

今回紹介した3つのことは、単体の話ではなくて、ここで全て線で繋がりました。

 

つまり、点ではなく線で考えられるかがハイカジを成功させる上では重要です。

一般的なゲームにおいても重要なのですが、ハイカジの場合は

「運用広告」がユーザー獲得の中心になるので、「線」が極めてシンプルなので、「線」が描かれていない事によるダメージがわかりやすく出てしまうからです。

しかしほとんどの人は物事を「点」でしか考えられません。

(これはハイカジだけの話ではないですよ)

「自分はプログラマーだから」

「自分はグラフィッカーだから」

「自分は映像制作担当だから」

「自分はWeb広告担当だから」

「自分はリアルイベント担当だから」

「自分はTVCM製作者だから」

「自分は調査担当だから」

 

全部、「点」の考え方です。

でも、今回の記事だけをとっても

「①ユーザー属性」「②ASO」「③クチコミ拡散力」と言った、たった3つのことですが、「線」でつながらないとうまくいかないわけです。

これは、どんな先鋭的なイケている会社でも「線」で考えられる人はごく僅かで、ほとんどの人が「点」でしか物事を考えられません。

だから、そこを指摘してあげる人が必要というわけです。

指摘することこそ大切だと思うので

今回の記事や皆さんの「気づき」になればトロネコも嬉しいです。

ハイパーカジュアルゲームについて、もっと知りたい人は下記の記事も合わせて読んでみてください。

まとめ

今回は「ハイパーカジュアルゲーム開発プロモーションで絶対やるべき3つのこと」というテーマでお話をしました。

皆様の気づきと、お役に立てれば幸いです。

ハイカジに関するご相談などがございましたら、お気軽にこちらまでご連絡ください。

というわけで今回はここまで!