こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。
今回は最近、ゲーム業界でも浸透しつつあるテレワーク(リモートワーク)についてお話します。
テレワークの導入によって従来とは働き方が大きく変わるため、柔軟に対応できない人や会社は今後は厳しいかも!?といったちょっと怖い話です。
その一方で「環境の変化はチャンスでもある」という考え方もできますので、どうやって、テレワークという時代の変化と付き合っていくのか、その方法についてもマーケター視点でお話します。
テレワークの普及で仕事はどうなる?
厚生省によるLINEアンケートによると2020年4月4日時点の結果では回答者2400万人のうち、テレワークを実施しているのは全体の5%という結果でした。120万人がテレワークを実行している計算になります。
印象としては、少ないように思えますが、この5%はあくまでも全体平均であり、都道府県や業種別では全く異なると推測されます。
ゲーム業界では大手を中心に既に多くのテレワークが始まっており、この5%の中にかなり含まれていると思われます。
テレワークの定義を
「出社せずメールやチャット、TV会議など遠隔操作による業務」
とするならば、そもそも、今回のコロナウィルス前に、ゲーム業界、IT業界ではメールやチャット、ビデオ会議は普及しつつあり、出社して自分のデスクで働いていたけれども、業務内容が「ほぼテレワーク化」していた人も多かったかもしれません。
よって既にテレワークっぽい業務スタイルに慣れている人は、現状は問題なく対応できていますが、慣れていない人は、まさに現在進行形で慣れようと奮闘している最中かもしれません。
とはいえ、すべての職種がテレワーク化できるかというとそうではなく今後、ゲーム業界内でもテレワーク化できる職種と、そうでない職種の2極化が進むと思われます。
テレワークの浸透よって「プロセスよりも結果が重視される社会」になっていくかも!?
「テレワークの一般化」によって仕事の在り方は大きく変わります。その中でも大きな変化は
「マネージャーなどの管理職が部下の仕事内容を把握しにくくなること」
だと思います。
これはどういうことか、もう少し掘り下げて考えてみると
「部下の評価をする上でプロセス評価がさらに難しく、実績でしか評価しにくくなる」 |
という状況が考えられます。
テレワークが浸透する以前、「毎日顔を合わせるような一般的な職場」であっても、プロセスを評価することは難しく、毎年、人事評価の季節になると「評価する側」「評価される側」の双方で評価のギャップが生じていました。
それがテレワークによって、マネージャーは部下の仕事ぶりをさらに把握しにくくなりますので、プロセス評価が非常に難しくなると予想されます。
その結果、企業内おける人事評価は、いままで以上に「プロセスよりも結果が重視される状態」になる可能性があるのです。
もちろん職種によっては結果が見えにくく、プロセスでしか評価できないものもあります。しかし、テレワークの浸透によって、これらは容易に解決できない新しい問題として浮上してくる可能性があります。
「能力が高く、結果が出せる人は評価され」
「能力が低く結果が出せない人は評価されにくい」
といった能力成果主義が急速に進む可能性があります。
これまで日本は「プロセスと結果の両方を評価される社会」が強い傾向でしたが、テレワークの浸透により、結果でしか評価しにくい社会になるる可能性があります。よって、これまで結果を残せなくても「プロセスを持って評価されていた人」にとっては厳しい社会になっていくと思われます。
テレワークによって具体的に変わること
テレワークの浸透でどんな変化が起こりえるのか「生活の変化」「仕事の変化」の2つの視点で書きだしてみましょう。
ちなみに今回、書き出してみたこと以外にもいろいろあるのですが「わかりやすい変化」だけに限定してあげてみました。
■生活の変化
・時間を有効活用できる
通勤時間、業務上の移動時間、待ち時間などを削減できるので時間を効率的に活用できます。
・お金も節約できる
時間を有効活用できれば、無駄なお金を使う場面も減ります。会社の「飲み会」も減るので、時間もお金も節約できます。
・人生が豊かになれる、もしくはその逆
節約した時間とお金を使って、人生を通してやりたいことに時間を使えるようになり、結果的に人生が豊かになる人も増えるかもしれません。もちろん仕事が人生のヤリガイと考えている人は、その逆も考えられます。
・人間関係が希薄になる、またはその逆
テレワークの浸透により会社繋がりでの人間関係は希薄になる恐れはありますが、その一方で本当に付き合いたい人とはテレワークであっても個別で繋がるようになります。既に会社仲間とオンライン飲み会を開催している人も多く、本当の意味での人間関係が構築が加速する可能性があります。
・健康的になる、もしくはその逆
テレワーク化によって満員電車で通勤する必要がなくなり、人間関係で悩む場面も減るとすればメンタル的には健康になるかもしれません。しかし、自宅にこもりがちになるならば、フィジカル的には運動不足になるかもしれません。
このようにテレワークは従来の生活から大きな変化をもたらします。この変化に対して柔軟な対応できるかがポイントになります。
■仕事の変化
・能力がない人は淘汰される
「プロセスではなく結果で評価」されるようになると個人の能力差が明確になります。よって「能力・経験・実績」に基づいた「発言力」「提案力」「解決力」「積極性」がなければテレワークにおける存在価値を示すことができなくなります。
テレワークにおける主要ツールである、テレビ会議やメール、チャットで存在価値を出すのは相応の能力が必要です。いままでなんとなく会議に出席していたけど発言せず、価値を出せてこなかった人がいるならば、かなりの危機感を持つ必要があります。
・寝技による交渉が効きにくくなる
会社の中には「うまくその場をまとめて乗り切っている人」もいます。どんな人かというと論理的ではなく、感情的にうまく乗り切っているようなタイプです。テレワークになると対面による人間力を活かした交渉がしにくくなるので、「まぁまぁここはお手柔らかに」的な寝技による交渉は効きにくくなると予想されます。
・教えてもらう機会が減るので、受け身の状態では成長できない
新卒や若い人など人材育成が必要な人は、テレワークが進むと対面で仕事を教えてもらう機会が圧倒的に減ると思われます。よって、「教えてもらうのを待つ」のではなく、「自発的に教えてもらいにいく」といった行動を起こせるかが重要になります。
そして自らスキルアップする意識と、日々努力して成長し続ける姿勢がこれまで以上に求められます。
これは新卒や若い世代に限らず、シニアマーケターも同じです。テレワークは「知識の切り売りでは生きていけない世界」を作りだすとトロネコは考えています。
テレワークによって宣伝マーケターの働き方はどう変わるのか?
ゲーム業界における宣伝マーケターは「スペシャリスト」であるべきとトロネコは考えます。実際のところゲーム市場が成熟化しつつ中で、ますます「スペシャリスト」である必要が求められます。
よってテレワーク化の浸透によって多くの我々は
「会社員から個人事業主に近い意識変化が必要と考えます」
雇用形態はこれまでと変わらなくても、より能力と結果が求められ、それらが明確にわかってしまう社会になるとするならば
「働いている、雇われている意識から脱却できるかが重要になります」
一般的に個人事業主は結果が出せなければ次の仕事を発注してもらえません。毎日が勝負であり一瞬たりとも気が抜けないものです。会社員であっても、個人事業主のような意識で働いている人もいますが、それが当たり前に求められる社会にテレワークの浸透によって変化していくと思います。
まとめ
今回、テレワークで宣伝マーケティングの仕事はどう変わる?という視点でお話しました。
テレワークとどう付き合っていくかで「個人の能力格差は広がっていくのでは?」と思います。みなさんも、テレワークに対する付き合い方を一度考えてみてください。
というわけで、今日はここまで!