ゲーム開発会社の選び方|外注先を決める前に発注側が確認すべき10項目

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ゲーム開発会社の選び方|外注先を決める前に発注側が確認すべき10項目

こんにちはトロネコです。

ゲームを新規開発するとき、自社ですべての開発スタッフを揃えるのではなく、ゲーム開発会社へ外注するケースは珍しくありません。

しかし、ゲーム開発会社であれば、どこへ依頼しても同じゲームが完成するわけではありません。

ゲーム会社にはそれぞれ得意分野があります。

スマートフォン向け運営型ゲーム、家庭用ゲーム、Steam向けPCゲーム、カジュアルゲーム、3Dアクションゲーム、IPを使ったゲームなど、開発するタイトルによって必要になる経験や開発体制は大きく異なります。

また、ゲーム開発では「ゲームを作れること」と「そのプロジェクトを成功させられること」も別の話です。

そのため、ゲーム開発会社を選ぶときは、

有名な会社だから
過去に有名タイトルを作っているから
見積もりが安いから

といった理由だけで決めるのはおすすめできません。

重要なのは、

今回作ろうとしているゲームを、その会社とチームが本当に完成させられるのか

を判断することです。

本記事では、ゲーム開発を外注するときに発注側が確認しておきたい10のポイントを解説します。

 

ゲーム開発会社を探す前に発注側で決めておくこと

開発会社を比較する前に、まず発注側で整理しておかなければならないことがあります。

最低限、次のような項目は明確にしておきましょう。

項目 確認する内容
ゲーム内容 どのようなゲームを作るのか
ターゲット 誰に遊んでもらうのか
プラットフォーム スマホ、PC、家庭用など
ビジネスモデル 買い切り、基本無料、広告など
予算 どこまで投資できるのか
スケジュール いつ発売・サービス開始するのか
外注範囲 企画、開発、運営など何を任せるのか
自社の役割 自社で何を判断・管理するのか

ここが曖昧な状態で開発会社を探すと、各社から出てくる提案や見積もりの前提条件まで違ってしまいます。

そうなると、正しく比較できません。

特にゲーム開発経験のない会社では、

ゲームを作りたいので、良い感じに全部お願いします

という発注になりがちです。

しかし、開発会社へ依頼する前に、

自社は何のためにゲームを作るのか

を明確にしておくことが重要です。

 

ゲーム開発会社を選ぶ10のチェックポイント

ここからは、実際にゲーム開発会社を比較するときに確認したいポイントを紹介します。

1.作りたいゲームと近い開発実績があるか

最初に確認したいのが開発実績です。

ただし、

「ゲーム開発実績が豊富」

というだけでは十分ではありません。

重要なのは、

今回作ろうとしているゲームに近い開発経験があるか

です。

たとえばスマートフォン向けの運営型ゲームと、Steamで販売する買い切りゲームでは、必要となる開発経験が違います。

同じ3Dゲームでも、

  • RPG
  • アクション
  • シューティング
  • レース
  • オープンワールド

では必要な技術やノウハウが変わります。

IPタイトルなら、原作監修や権利元との調整経験も重要になるでしょう。

開発会社を比較するときは、単純な開発本数ではなく、

自社が作ろうとしているゲームに近い経験を持っているか

を確認してください。

2.会社の実績ではなく担当チームの実績を見る

ゲーム開発会社の営業資料を見ると、有名タイトルの名前が並んでいることがあります。

しかし、

会社として開発実績があることと、今回担当するチームにその経験があることは同じではありません。

大きな開発会社になれば、社内に複数の開発チームがあります。

過去に有名タイトルを開発していたメンバーと、今回のプロジェクトを担当するメンバーがまったく違う可能性もあります。

そのため、可能であれば、

  • プロデューサー
  • ディレクター
  • エンジニア
  • アートディレクター
  • プランナー

など、中心メンバーの経験も確認したいところです。

特にディレクターやプロジェクトマネージャーは、開発進行に大きな影響を与えます。

会社名だけではなく「誰が作るのか」を見ることが重要です。

 

3.仕様通り作るだけでなく企画提案ができるか

ゲーム開発会社には、大きく分けると、

「発注された仕様を正確に作ることが得意な会社」

と、

「ゲーム内容そのものにも提案できる会社」

があります。

どちらが優れているという話ではありません。

発注側にゲーム開発経験者が揃っており、仕様が固まっているのであれば、開発能力を重視すればいいでしょう。

一方で、発注側にゲームの専門家が少ない場合は、

「この仕様ではゲームとして遊びにくい」
「この機能は開発コストに対して効果が小さい」
「ここを削って別の部分へ開発費を使った方がいい」

といった提案ができる開発会社の方が適している場合があります。

特にゲーム事業へ新規参入する企業では、この能力は重要です。

 

4.見積もり金額ではなく見積もりの中身を見る

複数のゲーム開発会社から見積もりを取ると、金額に大きな差が出ることがあります。

たとえば、

A社:3,000万円

B社:5,000万円

という見積もりが出れば、A社の方が安く見えます。

しかし、金額だけではどちらが得なのか判断できません。

確認すべきなのは、

その金額に何が含まれているのか

です。

たとえば、

  • 企画
  • プログラム
  • グラフィック
  • UI
  • サウンド
  • サーバー
  • QA
  • ローカライズ
  • ストア対応
  • リリース対応
  • 運営
  • 保守
  • 追加開発

など、見積もりに含まれる範囲は会社によって違います。

また、開発途中で仕様変更が発生した場合の追加費用についても確認が必要です。

単純に総額だけを比較するのではなく、

人数、期間、開発範囲、成果物まで分解して比較する

ことが重要です。

 

5.プロジェクトを管理する能力があるか

ゲーム開発では、技術力だけでなくプロジェクト管理能力も重要です。

ゲームは開発途中で仕様変更が発生しやすい商品です。

ゲームを実際に動かしてみることで、

「思ったより面白くない」
「操作感を変えたい」
「この機能を追加したい」

といった問題が発生するからです。

そのとき重要になるのが、

  • スケジュール管理
  • マイルストーン管理
  • 課題管理
  • 仕様変更管理
  • コスト管理
  • リスク管理

です。

ゲームを作る能力が高くても、プロジェクトを管理できなければ、

開発期間が延びる

開発費が増える

さらに仕様を削る

ゲーム品質が下がる

という状態になる可能性があります。

開発会社を選ぶときは、

ゲームを作れるかだけではなく、プロジェクトを完成まで管理できるか

も確認しましょう。

 

6.発注側と適切なコミュニケーションができるか

ゲーム開発では、開発会社と発注会社のコミュニケーションが非常に重要です。

特に発注側がゲーム会社ではない場合、

ゲーム業界では当たり前の言葉や考え方が伝わらないことがあります。

逆に、発注側には経営上の事情やIPビジネス上の事情など、開発会社には分からないことがあります。

そのため、

双方の事情を理解して会話できる担当者がいるか

は重要なポイントです。

打ち合わせで質問したときに、

「ゲーム業界では普通です」

だけで終わるのではなく、

なぜその仕様が必要なのか
なぜその開発費になるのか
なぜその期間が必要なのか

まで説明できる会社の方が、発注側としても判断しやすくなります。

 

7.問題が起きたときの対応力があるか

ゲーム開発では、すべてが計画通り進むとは限りません。

たとえば、

  • 開発遅延
  • 品質不足
  • 開発費超過
  • 仕様変更
  • 技術的な問題
  • メンバー離脱

などが発生する可能性があります。

そのため、

問題が起きない会社を探すのではなく、問題が起きたときに対応できる会社を選ぶ

という視点も必要です。

過去のプロジェクトで問題が起きたとき、

どう対応したのか
どのように発注側へ報告したのか
何を変更して解決したのか

などを確認できれば、会社のプロジェクト管理力も見えやすくなります。

 

8.ゲーム完成後の運営まで考えられているか

ゲームは完成したら終わりとは限りません。

特にスマートフォン向けゲームやオンラインゲームでは、リリース後も、

  • 不具合対応
  • イベント
  • アップデート
  • サーバー運用
  • KPI分析
  • バランス調整
  • 新規コンテンツ開発

などが続きます。

開発会社が納品後どこまで対応するのかは、契約前に確認しておく必要があります。

開発会社と運営会社を分ける場合でも、

開発データや仕様書をどのように引き継ぐのか

まで考えておきましょう。

リリースした瞬間に開発チームが解散してしまい、後から修正できない状態になるのは避けたいところです。

 

9.開発だけでなくマーケティングとの連携を考えられるか

ゲーム開発とマーケティングを完全に分けて考えるのも危険です。

実際に発売直前になってからマーケティングを始めると、

「広告で見せられる特徴が少ない」
「ターゲットが曖昧」
「競合ゲームとの差別化ができていない」
「動画に使えるゲームプレイがない」

といった問題が発生することがあります。

マーケティングは、完成したゲームを広告で売る作業だけではありません。

誰に売るのか
何を魅力として見せるのか
競合ゲームと何が違うのか

という部分は、本来ゲーム企画そのものにも関係します。

そのため、可能であれば開発段階から、

市場、ターゲット、販売方法まで含めて考えられる体制

を作っておくことをおすすめします。

 

10.最終的に発注側自身が判断できる状態になっているか

最後に最も重要なのが、

発注側自身が、その開発会社へ任せるべきか判断できているか

です。

ゲーム開発会社の営業担当者は、自社の強みを説明します。

当然のことです。

しかし最終的に、

この会社に任せるべきか
この見積もりは妥当なのか
この開発体制で完成するのか
このゲームへ投資する価値があるのか

を判断するのは発注側です。

ここをすべて開発会社へ任せてしまうと、

ゲームを作る側と、ゲーム事業を判断する側が同じになってしまいます。

特にゲーム事業の経験が少ない企業では注意が必要です。

 

ゲーム開発会社選びでありがちな失敗

ゲーム開発会社選びでは、次のような失敗が起きやすくなります。

一番安い会社を選ぶ

開発費は重要ですが、安さだけで決めるのは危険です。

必要な工程まで削られていれば、最終的に追加開発費が発生する可能性があります。

有名な会社だから安心だと思う

会社の知名度と、今回担当するチームの能力は別です。

会社名だけではなく、実際の開発体制を確認してください。

有名タイトルの実績だけを見る

有名タイトルを作った実績があっても、今回作るゲームとジャンルや開発規模が大きく違えば、その経験がそのまま使えるとは限りません。

企画まで完全に丸投げする

開発会社に企画提案を依頼すること自体は問題ありません。

しかし、

「何を作るべきか」
「いくら投資すべきか」
「事業として続けるべきか」

まで全部開発会社に任せるのは別の話です。

社内にゲームを判断できる人がいない

経営会議では予算承認できても、

ゲームそのものの品質や開発内容まで判断できるとは限りません。

その状態でプロジェクトだけ進んでしまうケースがあります。

 

ゲーム開発を完全に丸投げしてはいけない理由

ゲーム開発会社はゲーム開発のプロです。

しかし、

発注企業のゲーム事業全体に責任を持つ立場ではありません。

ここは分けて考える必要があります。

たとえば開発会社としては、

「この機能を追加できます」

という提案はできます。

しかし経営側では、

「その機能に追加で2,000万円使って、本当に回収できるのか」

を判断しなければなりません。

これは開発判断ではなく事業判断です。

同じように、

このゲームを作り続けるのか
規模を縮小するのか
発売を延期するのか
追加開発費を入れるのか
プロジェクト自体を止めるのか

といった判断も発注側に残ります。

だからこそ、

ゲームを作る会社と、ゲーム事業を判断する役割は分けて考える必要があります。

 

発注側にゲームを判断できる人がいない場合はどうする?

特に、

  • IPを持つ企業
  • 出版社
  • エンターテインメント企業
  • 一般企業の新規事業
  • 初めてゲーム事業へ参入する会社

では、社内にゲーム開発を判断できる人材がいないことがあります。

すると、

開発会社から5,000万円の見積もりが出ても妥当か分からない。

開発会社から追加開発を提案されても必要か判断できない。

ゲームが途中まで完成しても品質を評価できない。

マーケティング費を追加すべきか、ゲームを改善すべきか判断できない。

という問題が発生します。

この場合、開発会社とは別に、

発注側の立場でゲーム事業を判断できる人を置く

という方法があります。

開発会社を監視するという意味ではありません。

開発会社、発注企業、経営側の間に入り、

企画
開発
市場
マーケティング
収益性

を横断して判断できる役割を用意するということです。

 

ゲーム開発会社は「どこが一番優秀か」ではなく「今回の案件に合うか」で選ぶ

ゲーム開発会社選びで、

「一番優秀なゲーム会社はどこか」

を探す必要はありません。

重要なのは、

今回のゲームを作るために適した会社はどこなのか

です。

開発するゲームの内容、予算、開発期間、プラットフォーム、社内体制によって適した会社は変わります。

そのため、

会社の知名度
開発実績
見積もり金額

だけで決めるのではなく、

担当チーム
企画力
プロジェクト管理
コミュニケーション
運営体制
マーケティングとの連携

まで確認したうえで判断することが重要です。

 

トロネコはゲーム事業の判断を支援しています

トロネコでは、単純なゲーム開発会社の紹介ではなく

  • 開発会社を選ぶ前の企画整理
  • 開発会社から出てきた提案内容の整理
  • 見積もり・開発体制の確認
  • ゲーム企画・仕様の事業視点での検討
  • 追加開発を行うべきかの判断
  • 開発とマーケティングを含めた事業判断

など、発注側の意思決定を支援しています。

「開発会社から提案を受けているが、この内容で進めていいのか判断できない」

「複数の会社から見積もりを取ったが、金額以外の比較方法が分からない」

「ゲーム事業の経験者が社内におらず、経営側だけでは判断が難しい」

といった場合は、ゲーム開発を始める前の段階からご相談ください。