こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。
マーケティングやプロモーションの仕事をしていると、Webキャンペーンや、Webコンテンツによる施策など
何かしら「Web制作に関わる施策」をやることが多いと思います。
そして社外の制作会社や広告代理店に、制作依頼をすることも多いことでしょう。
外注に出すだけでなく、社内で制作チームを持っている会社なら、社内に依頼することになります。
実際にトロネコもゲーム会社で20年ほど働いてきましたが、数え切れないほどWeb関連のプロモーション施策はしてきました。
しかし、制作を依頼する側も
依頼された側も
どうすればいいのか、正解に近い「やり方」「進め方」を知らなかったりします。
結構、その担当の経験や、会社のやり方に依存しているケースが多いのです。
だから、実際にWebキャンペーンを実施しても、
「ゲーム内のKPIに効果があったのか、いまいちわからない」
「どれだけゲームの売り上げに貢献できているのかわからない」
「かけた費用が適切だったのかわからない」
「どこに問題があり、どのように反省して、次に活かすべきなのかわからない」
といった経験ありませんか?
結局のところ、わからないまま、「施策をやることが目的化」している現場が多かったりします。
トロネコも、若かりし頃は全然できていませんでした。
だから、同じような失敗を何度も繰り返すし
マーケティング、宣伝、プロモーションの貢献度とか存在意義が社内から疑われたりするし
そもそも、Webキャンペーンを事故なく遂行できず
常にトラブルまみれで、みんなが疲弊していく
といった事が多く見られます。
なぜ、こんな事が起こるのか?
原因はシンプルです。
誰もやり方を整理してこなかったわけです
整理した人もいるかもしれませんが、それが「マーケティングの基本」として一般に周知されることはないので、
キャンペーンやプロモーション施策を実施する人は、その都度
ゼロベースで「やり方」を模索しながら「手探り状態」で進めていくことになります。
でも、これって本当に無駄ですよね
本来時間をかけるべきところは、「そこじゃない」って感じですよね
そこで、今回はゲームマーケティングにおいて使える「Webプロモーション・キャンペーン」の設計分析シートを公開することにしました。
これは、トロネコが20年以上に渡り、ゲームマーケティングをやってきた中で
Webプロモーションの設計分析に必要なことを全部詰め込んだシートです。
このシートを公開することで「世の中の無駄」を少しでも排除できればと思ったわけです。
とはいえ、マーケティングの世界は常に変化していますので、今後、シートはアップデートしていく可能性はありますが、現状でほぼカバーできていると思います。
内容としては、国内において最高峰レベルのものを盛り込んでいますので
書いてあることが、全然わからん!!
という人もいるかもしれません。
そして、ここまでのものを必要としている人も限られているかもしれません。
でも、あえて知って欲しいので全部公開します。
逆を言えば
この粒度と濃さで、戦略を立てて、設計分析して、フィードバックしているマーケターも存在するわけです。
よって、もし、今、全然できていないなら、大きな差がついてしまいます。
今回のシートはトロネコの完全オリジナルのシートです。
なので、ここからは「トロネコ施策設計シート」という呼び名で解説していきたいと思います。
各パートについても、ざっくり解説していきます。
深く、詳しく知りたい!という場合はトロネコまで「お仕事のご相談」としてご連絡ください。詳しくお話しいたします。
「トロネコ施策設計シート」各項目について
各項目について解説していきます。
当サイト「トロネコのマーケティング大学」でも触れてきている内容そのものが、ここに凝縮されていますので、わからない部分が出てきましたら、当サイトを読み返してみてください。
マーケティング戦略
まず、第一に、このプロモーション施策に対する「個別のマーケティング戦略」を決めましょう。
このゲームタイトルの全体の「マーケティング戦略」が存在するはずです(もし、存在しないなら、ここから先に進めません)
全体の「マーケティング戦略」を踏まえた上で、このプロモーション施策の役割が存在するから、この施策を実施するわけです。よって、施策単位でのマーケティング戦略もブレイクダウンしてまとめましょう。
現状の実績KPI、もしくは想定KPI(継続率/新規復帰ユーザー別/LTV)
運営中のタイトル、もしくは完全新作タイトル、
いずれにしても実績KPI、想定KPIが存在するはずです(存在しますよね?)
新規タイトルなら「新規ユーザー」のみを獲得する試作になりますが、運営タイトルであれば、「新規ユーザー」と「復帰ユーザー」の両方を獲得する可能性があります。
それら「新規ユーザー」と「復帰ユーザー」における獲得後の「継続率」「LTV」をまとめましょう。
今回のプロモーション施策によって獲得したユーザーが将来、どの程度、ゲーム内で売上をあげ事業貢献するのか?
今回のプロモーション施策にかけるコストは、将来回収できるのか?
といったものを試算します。
この試算ができていれば、実施したプロモーションの貢献度や効果検証が可能です。
施策におけるタスク管理と実施におけるタイムライン管理
プロモーションを実施しようとなったら、多くの人は「今後の作業リスト(=タスク)」をシートにまとめて、プロジェクト管理をします(してますよね?)
しかし、実際のプロモーション開始から終了までの「タイムライン」が、あまり整理されていないケースが多いので注意が必要です。
例えば「事前登録キャンペーン」を実施するとするなら
何時何分といったタイムラインで
・サイト公開して
・事前登録の途中経過をWeb上で反映して
・他のプロモーションと連携して
みたいな感じでタイムラインが流れていきます。
イメージは、2時間の演劇を観劇しているようなもので、生放送の音楽番組をみているような感覚かもしれません。
事故なく進めるためには「進行表」が必要で、それに従う必要があります。
実際にWebサイトの制作が始まったら、抜け漏れがないように「タスク管理」で管理しましょう。そして、「Webサイト」が公開されるフェーズになったら、「タイムライン」で管理しましょう。
そうすればスケジュール遅延や事故を防ぎ、当初想定していた「クオリティ」でプロモーションを実施することができます。
プロモーション施策に対する振り返り・次に活かし組織とメンバーが成長する
実際にプロモーション施策が終わった後、多くの人はそのまま放置しがちです。
成功しようが、失敗しようが、「過去についてはあまり深く触れないケース」が多いかもしれません。
むしろ失敗しようなものなら、触れたくないと思うかもしれませんし
そもそも、どうやって反省し、次に生かすべきかわからない人もいるでしょう。
そこで、ここでは
結果のサマリーと、結果に対する「評価」「課題」「改善策」「今後へのフィードバック」という形で「振り返り」をします。
プロモーションは100%成功するということはありません。むしろ失敗することが多いのです。そして失敗の中にこそ「学び」があり、それを次にどう活かしていくかが、そのゲーム会社の未来を決めます。
そして、成功にも「学び」があります。
もし、その成功の中に他のタイトルでも使える「示唆」や「発見」があるなら、それは他のタイトルにも転用するべきだからです。
ちょっと簡易的なシートになっていますが、これをベースに、タイトルの状態に合わせて「拡張」をしていく感じで「振り返り」をしていきましょう。
「頭で理解している」と「実行できる」には大きな開きがある
ここまでお話をしてきましたが
もし、全て理解できたなら「コピペ」して構いませんので、あとは実行するだけです。
ただし、多くの人はこのシートを手にした時に「ただの穴埋め作業」しかできません。。これまでのトロネコの経験からも9割以上の人が、このシートに限らず、「フォーマット」を与えられた場合、ただの穴埋め作業しかできないのです。
つまり
頭で理解していると思っていることと、それを実際に実行することは別の話というわけです。
よって、穴埋めにならないようなお手伝いもしています。
まとめ
今回、実際にトロネコが使っている
「Webプロモーション・キャンペーン施策の設計・分析シート」をご紹介しました。
今回のシートの内容について、この記事の中で全ては解説しきれないので、「よくわからない」という印象を持った人もいるかもしれません。
しかし、「この粒度、濃さでプロモーションを設計して実行している現場」もあるわけです。
もし、大きなギャップを感じたなら、危機感を感じて欲しいのです。
今回のシートについてもっと深く、詳しく知りたい!
プロモーションの設計をご相談したいという場合はトロネコまで「お仕事のご相談」としてご連絡ください。詳しくお話しいたします。
というわけで今回はここまで!