ゲーム業界におけるマーケティングの定義とは?「売れる仕組みづくり」を3つのプロセスで整理

マーケティング戦略
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  1. ゲーム業界におけるマーケティングの定義とは?「売れる仕組みづくり」を3つのプロセスで整理
    1. ゲーム業界におけるマーケティングとは「ゲームが売れる仕組みづくり」
    2. なぜマーケティングには「仕組み」が必要なのか
    3. どうやって「売れる仕組み」を作るのか
    4. ゲームマーケティングを構成する3つのプロセス
      1. ①つくるマーケティング
      2. ②とどけるマーケティング
      3. ③とどけつづけるマーケティング
    5. プロモーションはマーケティングではない
    6. マーケティング戦略の作り方【基本フレーム】
      1. ①目的(Goal)を決める
      2. ②目標(Objective)を決める
      3. ③課題(Issue)を洗い出す
      4. ④戦略(Strategy)を決める
        1. 誰に(ターゲットユーザー)
        2. 何を(何を伝えればターゲットユーザーの心を動かせるか)
        3. どうやって(どのように伝えるのか)
      5. ⑤施策(Tactics)に落とす
    7. 「マーケティング戦略フレーム」だけでは足りない理由
    8. 3つのプロセスと戦略フレームの関係
    9. トロネコのゲームマーケティング100リストとは
    10. ゲーム業界ではマーケティングは「数字づくり」だと考えられる理由
    11. 求人票を見れば、その会社のマーケティング理解はある程度わかる
    12. 「戦略だけ作る人」と「施策だけやる人」を分けるとうまくいかない
    13. よくある間違ったマーケティングの定義
      1. ①マーケティング=宣伝や広告ですか?
      2. ②マーケティング=市場調査や分析ですか?
      3. ③マーケティング=戦略を作ることですか?
      4. ④マーケティング=数字を作ることですか?
      5. ⑤マーケティング=アイデアを出すことですか?
    14. まとめ

ゲーム業界におけるマーケティングの定義とは?「売れる仕組みづくり」を3つのプロセスで整理

こんにちは。
トロネコです。

ゲームマーケティング、スマホゲームマーケティング、ゲームアプリマーケティング。
現場ではいろいろな呼び方がありますが、言葉の意味は人や職種によってかなり違います。

「マーケティング」とは何か?
宣伝や広告のことを指している人もいれば、戦略を考えることだと思っている人もいます。
市場調査や分析まで含めてマーケティングだと考えている人もいるでしょう。

いずれも一部としては間違っていません。
ただし、それだけでマーケティング全体を説明することはできません。

そこで、この記事では
ゲーム業界におけるマーケティングの定義を、できるだけ深く、わかりやすく説明します。

最初に結論をお伝えするならば
ゲーム業界におけるマーケティングとは「ゲームが売れる仕組みをつくること」です。

 

 

そしてその仕組みは次の3つから構成されています。

① つくるマーケティング
② とどけるマーケティング
③ とどけつづけるマーケティング

そして、ここにマーケティング戦略のフレームワークを重ねることで
実務でも使えるようになります。

記事の前半では、まずこの定義と構造を全部説明します。
記事の後半では、ゲーム業界でマーケティングが誤解されやすい理由や、プロモーションとの違い、現場で起きやすいズレについて整理します。

 

ゲーム業界におけるマーケティングとは「ゲームが売れる仕組みづくり」

ゲーム業界におけるマーケティングとは
ゲームが売れる仕組みづくりです。

ここでいう「売れる」とは、宣伝活動やプロモーションで一時的に数字を作ることではありません。

・どんなゲームをつくるのか
・誰に届けるのか
・どのように届け続けるのか

この3つのプロセスを通じて、ゲームが市場の中で選ばれ
ユーザーに価値が届き、事業として継続する状態を作ることです。

よってマーケティングは、

・宣伝だけではない
・広告運用だけでもない
・分析だけでもない
・戦略だけでもない

それらを含んだ、もっと大きな考え方です。

 

なぜマーケティングには「仕組み」が必要なのか

では、なぜマーケティングには「仕組み」が必要なのでしょうか。
ここで大事なのは、なぜマーケティングを「仕組み」として捉えるのか、という点です。

「仕組み」とは、単にいろんなプロモーション施策をやることではありません。
ゲームが売れるまでの考え方、判断基準、実行手順を、再現できる形にすることです。

仕組みが必要な理由はシンプルです。

仕組みがあれば、うまくいかなかった時に、どこに問題があったのかを確認できます。
うまくいった時も、何が良かったのかをもとに改善を重ねられます。
その結果、個人の勘や運ではなく、チームや会社として学びを蓄積できます。
うまくいった時は再現しやすくなり、うまくいかなかった時も次に活かせます。

逆に仕組みがなければ、新しいゲームが登場するたびに、その都度ゼロから考えることになります。

成功しても再現できない。
失敗しても原因がわからない。
人が変わると、また最初からやり直しになる。

これではゲーム会社として知見がたまらず、同じ失敗を繰り返しやすくなります。

ゲーム業界で同じような失敗が何度も繰り返されるのは、単に能力の問題だけではなく、売れる仕組みがゲーム会社の中に作られていないことも大きいと考えています。

 

どうやって「売れる仕組み」を作るのか

では、どうやって「仕組み」を作るのか。

トロネコは、次の3つを組み合わせることで「仕組み」を作ります。

・3つのマーケティングプロセス
・マーケティング戦略のフレームワーク
・マーケティング100リスト

この3つです。

役割はそれぞれ違います。

3つのマーケティングプロセスは、マーケティングにおける全体構造です。
マーケティング戦略のフレームワークは、主に「どうユーザーに届けるか」を設計するための考え方です。
マーケティング100リストは、それを実務に落としたタスクリストです。

つまり、

・全体をどう見るか
・どこで勝つかをどう決めるか
・現場で何をやるか

この3つをつなげることで、「売れる仕組み」を作っていきます。

 

ゲームマーケティングを構成する3つのプロセス

ここから、トロネコが生み出した「3つのマーケティングプロセス」を説明します。実はこれが非常に重要です。

①つくるマーケティング

ゲームビジネスはゲームそのものの面白さが重要です。
つまりゲームビジネスの主役は「ゲームという商品そのもの」なのです。

よって「つくるマーケティング」では次の点をゲームの企画、開発にインプットします。

・どんなゲームをつくるのか
・誰に向けてつくるのか(ターゲットユーザー)
・そのゲーム企画は市場にニーズがあるか
・競合タイトルを踏まえて、そのゲームには選ばれる理由があるのか
・ビジネスとして勝機があるか
・ゲームとしてKPIや継続率を考慮した設計になっているか?

これらを考えるのが、つくるマーケティングです。

ここでよくある誤解は、これを全部「開発の仕事」として切り分けてしまうことです。もちろん実際に開発するのは「開発チーム」であり「ゲームクリエイター」です。

ただ、ゲームは嗜好性の高い商材なので、「つくるマーケティング」の段階で、そのゲームが売れる前提の多くが決まります。

だから、マーケティングはゲームが完成した後に始まるものではなくゲームの企画や開発段階からすでに存在しています。

 

 

②とどけるマーケティング

次に登場するのが「とどけるマーケティング」です。
ここで初めて、多くの人がイメージする「マーケティングっぽい仕事」が出てきます。

・広告
・PR
・SNS
・ASO
・CM
・プロモ映像
・事前登録施策
・インフルエンサー施策
・キャンペーン
・イベント
・クリエイティブ制作

他にもたくさんありますが
これらはすべて「とどけるマーケティング」です。

ただし、ここはあくまで3つのマーケティングプロセスのうちの1つに過ぎません。
多くの現場では、ここだけをマーケティングと呼んでいるケースが見られます。

その結果、ゲームの企画や開発で起きている問題に踏み込まず
「売れる前提が弱いゲームをプロモーションで何とかする」という話になってしまいます。

③とどけつづけるマーケティング

最後が「とどけつづけるマーケティング」です。

ゲームは発売、配信して終わりではありません。
特にスマホゲームや運営型タイトルでは、ここからがゲーム事業のスタートです。

・継続率の改善
・イベント運営
・アップデート
・ユーザーとの関係づくり
・コミュニティとの接点
・長く遊び続けてもらうための改善
・期待を裏切らない運営判断

こうしたことを通じて、ゲームの価値を「とどけつづける」必要があります。

家庭用ゲームでも、この考え方は重要です。
シリーズ展開、ブランド価値、追加コンテンツ、次回作への期待値を維持することを考慮すれば「とどけつづけるマーケティング」は重要です。

 

プロモーションはマーケティングではない

ゲーム業界でよくある誤解として
マーケティング=プロモーションである

といったことがあります。

しかし、プロモーションはマーケティングではありません。

もちろん、プロモーションは大事です。
ただし、プロモーションはマーケティングの一部に過ぎません。

プロモーションは「3つのマーケティングプロセス」の中で言えば

「②とどけるマーケティングの中の一部」

にあたります。

広告、PR、SNS、イベント、動画施策、どれも必要です。
でも、それだけでマーケティングを説明すると、定義としては狭すぎるのです。

ゲーム業界では、

ゲームは完成したから、あとはマーケで売ってきてよ

新規ユーザーを取るのがマーケターの役割だよね

 

 

という発想がよく見られます。
でも、本来のマーケティングはそこだけではありません。

・何をつくるのか
・そのゲームは本当に市場に届けられる魅力があるのか
・ユーザーにとどけた後、その価値を維持できるのか

ここまで含めて見ないと、ゲーム事業はうまくいきません。

 

マーケティング戦略の作り方【基本フレーム】

ここから、多くの読者が知りたいマーケティング戦略のフレームに入ります。
マーケティング戦略は、売れる仕組みを実現するための設計です。

一般的には、Goal(目的)→ Objective(目標)→ Issue(課題)→ Strategy(戦略)→ Tactics(施策) といった流れで整理されます。

目的を決め、目標を数字に落とし込み、何がボトルネックになっているのかを課題として捉え、その課題を解決するための戦略を決め、最後に施策へ落とす、という考え方です。

この流れは実務で非常に有効です。しかも、上から下へ一方通行で考える必要があります。下から上に逆流したり、順番を入れ替えると、戦略ではなく思いつきの施策になりやすいからです。

①目的(Goal)を決める

まず、このゲームの目的を決めます。
「目的」はユーザー数、売上、KPIなどの数字ではありません。
このゲームが最終的になりたい状態を決めることです。

例えばこんなイメージです。

・アクションゲームでNo1になりたい
・三国志ゲームとしてのポジションを10年後も維持できるIPを作りたい
・その結果、ゲーム会社としての成長のベースを作るゲームにしていきたい
・そしてゲームファンから愛されるIPに育てて、ゲーム以外の分野進出の足がかりにしたい

このように、このゲームタイトルをやる本当の目的を設定します。
よくある間違いとして、目的と目標を混同してしまったり、目的と目標が入れ替わっていることが多く見られるので注意してください。

そして、目的が曖昧だと、ここからの先、その後の判断が全部ブレて誤った判断をしてしまうので要注意です。

②目標(Objective)を決める

目標は目的を数字に落としたものになります。

売上
DAU
インストール数
CVR
継続率
ROAS

落とす数字はいろいろなものがありますが、スマホゲームの場合は
「売上」「DAU」「インストール数」などを複合的に設定することが多いです。

③課題(Issue)を洗い出す

ここまでの段階で「目的」→「目標」まで整理できました。
その「目標」をクリアして「目的」を達成するためのハードルになっていることが「課題」です。
「目標」をクリアするためのボトルネック、障害になっているものが「課題」です。

・ゲームとしてのの強みは何か、弱い部分はどこか
・競合と比べて何が足りないのか
・どこにボトルネックがあるのか

これらを複合的に組み合わせて「このゲームにおける課題」を洗い出します。
実は課題の洗い出しが一番時間がかかります。
そして、課題をどこまで洗い出せたかによって、その次にある「戦略」の精度に直結します。
なぜなら、「戦略」は「課題」を解決するための「勝機ある戦い方を決めること」だからです。

「課題」の洗い出しを間違えると、「戦略」は「誰に対して戦おうとしているのか不明な戦い方」になります。よって、戦略に基づいて設計された「施策」は価値がない無駄撃ちになってしまいます。

④戦略(Strategy)を決める

「課題」の洗い出しができたら、ここで「戦略」を決めます。
「戦略」は「課題」を解決するための「勝機ある戦い方を決めること」です。

誰に(ターゲットユーザー)

・どんなユーザーか(可処分時間、可処分所得、年齢性別)
・何を遊んでいるか(競合タイトルのプレイ状況)
・どんな遊び方を好む人なのか(嗜好性)

何を(何を伝えればターゲットユーザーの心を動かせるか)

・このゲームならではの魅力
・競合と比べての違い
・ユーザーが選ぶ理由
・論理的、感情的なアプローチ

どうやって(どのように伝えるのか)

・効果的な伝え方(メッセージやストーリー性)
・効果的に伝わる場所やメディア
・リアルで伝えるか、デジタルで伝えるか

戦略はゲームタイトルによって様々です。

「目的」→「目標」→「課題」の流れで抽出されます。

戦略は「①つくるマーケティング」の段階でラフスケッチが出来上がっている必要があります。
なぜなら、小手先のテクニックで「戦略」を無理やり作っても、ゲーム事業はゲームそのものが主役ですから、戦略ではゲームのベースにあるコアな魅力そのものを作り変えることはできないからです。

そして、ここで大事なのは「何をやるか」だけでなく
「何を捨てるか」を決めることです。

⑤施策(Tactics)に落とす

最後に「戦略」に基づいて具体的な施策へ落とします。

広告
PR
SNS
ストア改善
キャンペーン
動画施策
イベント
クリエイティブ

他にもいろいろな施策がありますが、ここでのポイントは必ず「戦略」に基づいた施策であるという点です。
「やりたい施策ありき」で施策設計する現場をよく目にしますが
限りあるリソースを投じて行う「施策」によって、「戦略」が実行され
その結果「課題」を解決し「目標」をクリアし「目的」を達成します。

戦略に基づかない「ただの思いつきの施策」では、どんなにやっても目標、目的を達成できません。
ここが、ゲーム事業がうまくいかなくなる大きな原因のひとつです。

 

「マーケティング戦略フレーム」だけでは足りない理由

ここまでで解説した「目的」→「目標」→「課題」→「戦略」→「施策」といった「マーケティング戦略フレーム」は実務でかなり使えます。

ただし、このフレームだけではゲームマーケティング全体を説明できません。

なぜなら、このフレームは主に「②とどけるマーケティング」を中心に組み立てられたものだからです。

つまり、

どう獲得するか
どう訴求するか
どの施策を使うか
どう戦っていくか

これらにおいて「マーケティング戦略」は強いです。

でも、

そもそも何をつくるべきか(①つくるマーケティング)
どうとどけ続けるか(③とどけつづけるマーケティング)

といった前後が抜けているのです。
ゲーム事業におけるマーケティングは

①つくるマーケティング
②とどけるマーケティング
③とどけつづけるマーケティング

この3つが連続してつながり、全体として成立しないとうまくいきません。

マーケティング戦略のフレームは重要です。
しかし、それはマーケティング全体の一部であり、「②とどけるマーケティング」の一部であり「①つくるマーケティング」が成立して初めて出番が回ってくるのです。

 

3つのプロセスと戦略フレームの関係

ここまでをまとめると次の通りです。

マーケティング=ゲームが売れる仕組みづくり

その全体構造
└①つくるマーケティング
└②とどけるマーケティング
└③とどけつづけるマーケティング

マーケティング戦略フレーム
└主に「②とどけるマーケティング」を設計するための考え方

ゲームマーケティング100リスト
└ゲームマーケティング活動の実務のタスクリスト

 

トロネコのゲームマーケティング100リストとは

ゲームマーケティングでやることは開発から発売、運用まで多岐に渡ります。
よって、それら膨大なタスクリストを抜け漏れなくまとめたのが

トロネコのゲームマーケティング100リストです。

・開発フェーズで何を確認するのか
・配信前に何を決めて、何をやるのか
・配信後に何をやるのか、どう改善していくのか

これらやることリストは言語化されず、属人化しているケースがよく見られます。
それを全部明確にリストすることで、「抜け漏れがなく」「やるやらない判断の機会を設ける」のがこのリストの役割です。

よって

3つのマーケティングプロセスが「全体構造」
マーケティング戦略フレームが「考え方」
マーケティング100リストが「実務項目」

となります。
この3つを繋いでいくことで、ゲームマーケティングの定義である「ゲームが売れる仕組みづくり」が完成します。そして、この仕組みは机上の空論で終わらず「仕組み」として、個人の経験やスキルへの依存を軽減しながら、属人的にならず誰でも実行できるようになります。

 

ゲーム業界ではマーケティングは「数字づくり」だと考えられる理由

ゲーム業界におけるマーケティングは
特にスマホゲーム、ゲームアプリの現場では

新規ユーザーを獲得すること
DAUを上げること
売上を作ること

として考えられがちです。

もちろん、どれも重要です。
ただし、それをやることがマーケティングだと考えると、視野が狭くなります。

数字は結果です。
マーケティングは、その結果を生むための前提や構造を見る必要があります。

だからこそ、

何をつくるか
誰に届けるか
どう届け続けるか

この3つに立ち返って考える必要があります。

 

求人票を見れば、その会社のマーケティング理解はある程度わかる

これはかなり現場的な話ですが、ゲーム会社の採用募集を見ると、その会社のマーケティングに対する理解や姿勢がある程度見えてきます。

たとえば、

広告運用
SNS運用
PR
イベント
キャンペーン実行

だけが並んでいて、それを「マーケティング職」と呼んでいるなら、その会社におけるマーケティングとは
「②とどけるマーケティング」の領域だけで理解されている可能性があります。

逆に、

開発段階から関わる
売れる前提を作る
ユーザー理解をもとに企画にインプットする
事業全体の設計を見る

こうした文脈があるなら、その会社は、3つのマーケティングプロセスを理解している可能性があります。
ゲーム会社の求人票は、その会社のマーケティングに対する理解度と姿勢を知ることができる情報源です。

 

「戦略だけ作る人」と「施策だけやる人」を分けるとうまくいかない

これもゲーム会社の現場でよく起きる話です。

戦略を考える人
施策を実行する人

これらを仕事として分けること自体は悪くありません。
ただ、分けすぎるとうまくいかないのです。

なぜなら、戦略を考えた人が施策実行の現場を知らないと、机上の話になりやすいからです。
逆に、施策実行だけやる人が戦略を理解していないと、目的のない作業になりやすいからです。

特に「②とどけるマーケティング」では
設計と実行は強くつながっていないと成果に結びつきません。

ここでもやはり「全体構造の理解」が必要になります。

 

よくある間違ったマーケティングの定義

最後に、ゲーム業界でよく見かける間違ったマーケティングの定義をまとめました。

①マーケティング=宣伝や広告ですか?

間違いです。
宣伝や広告は、「②とどけるマーケティング」の一部です。

②マーケティング=市場調査や分析ですか?

間違いです。
調査や分析は大事ですが、それだけで売れる仕組みは作れません。

③マーケティング=戦略を作ることですか?

間違いです。
マーケティング戦略は重要ですが、あくまでもマーケティング全体の一部です。

④マーケティング=数字を作ることですか?

半分正解ですが、半分間違いです。
数字は結果であり、その結果を生む構造を見る必要があります。

⑤マーケティング=アイデアを出すことですか?

間違いです。
アイデアは必要ですが、戦略に基づいたアイデアである必要があります。
戦略なきアイデアは、それを実行しても事業に貢献できる確率が下がります。

 

まとめ

ゲーム業界におけるマーケティングとは、ゲームが売れる仕組みづくりです。

なぜ仕組みが必要なのか。
それは、再現性があるからです。
うまくいかなかった時に原因を確認でき、うまくいった時に改善できます。
その結果、個人ではなく、チームや会社として成長できます。
そして「仕組み」によってゲーム会社を属人的なものではなく、組織として勝てる状態を作ります。

ゲームが売れる仕組みは

① つくるマーケティング
② とどけるマーケティング
③ とどけつづけるマーケティング

この3つのプロセスで構成されます。

さらに、「② とどけるマーケティング」を具体的に設計するために「マーケティング戦略のフレームワーク」を使い、実務に落とすために「マーケティング100リスト」を使います。

つまり、

3つのマーケティングプロセスが「全体構造」
マーケティング戦略フレームが「考え方」
マーケティング100リストが「実務項目」

この3つを組み合わせることで「ゲームが売れる仕組み」を作ることができます。

マーケティング戦略の作り方をもっと深く知りたい方は、こちらもご覧ください。

なぜゲーム業界ではこの定義が共有されにくいのか、誤解が生まれやすいのかを知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

ゲームマーケティングは、宣伝や施策だけの話ではありません。

何をつくるのか。誰に届けるのか。どう届け続けるのか。そこまで含めて考えて、はじめて事業として噛み合います。

ただ実際の現場では、開発、運営、プロモーションがそれぞれ正しいことをやっていても、全体として見ると少しずつズレていくことがあります。

そして、社内だけでは整理しきれない課題ほど、外から見ることで見えやすくなることがあります。

トロネコは、そうしたゲーム事業における判断のズレや、言語化されていない前提を外から確認し、どこが噛み合っていないのかを一緒に見ていく仕事をしています。

もし、自社タイトルのマーケティング方針に違和感がある、開発とマーケティングのあいだに見えないズレがある、事業全体をもう一段見直したい。そうした場合は、下記の相談ページをご覧ください。