ゲームやエンタメの仕事でキャリアを成功させるために必要なこと
こんにちはトロネコです。
トロネコはゲーム業界で家庭用ゲーム、スマホゲームなど20年以上働いてきました。
そんなゲームの仕事をしていると、
頑張ってもうまくいかない
結果がついてこない
という事に何度も遭遇します。
一方で、頑張っていないけど、たまたま担当になっただけで
そのゲームが大ヒットしてしまった
ということもあります。
残念ながら、ゲーム業界の場合は
頑張りと結果は必ずしも比例するわけではないのです。
これは、ゲーム業界に限った話ではなく、あらゆる仕事でも言えることかもしれませんが
特にゲーム業界の場合は、
「頑張りと結果は必ずしも比例しない」
というケースが結構あることを20年以上の経験から感じてきました。
でもうまく行かないことを「アンラッキー」だけで諦めてしまうのも納得いきませんよね。
実はゲーム事業やゲームの仕事がうまくいかないのには何かしら理由があるのも事実なのです。
実際に私も
長くゲームの仕事をしてきた結果、その先にある
ゲーム業界で物事がうまくいかない、真実みたいなものがわかってきました。
たまたまうまく行ったケースはまぁいいのですが
どんなに努力しても、努力している自覚があっても
うまくいかないのは「ゲーム業界ならではの理由」があるんです。
なぜ、うまくいかないのか?
その原因を過去の経験や、周囲の状況を踏まえてお話したいと思います。
もし、伸び悩んで道を迷っている人がいましたら、参考にしていただけると幸いです。
今回は内容的にも、ちょっと深い話になります。
ゲーム業界で成功できない理由・物事がうまくいかない5つの原因
今回は5つほど「うまくいかない原因」を挙げていきます。
これは現場で働くプレイヤーレベル、経営レベルなど、階層に関係なく共通事項として原因とりうる事ばかりです。
皆さんの今の仕事を想像しながら、当てはめながら読み進めてみてください。
ちなみに、今回、書いてあることはトロネコも過去にそうであった事ばかりで
深く反省し、学び、今を生きています。
でも、こんなシンプルな事実に「気づく」ために20年も時間を費やしてしまったわけです。
これって馬鹿げていますよね?
時間は有限です。
皆さんも同じように時間を無駄にしてはいけません
トロネコが20年かけて「気づいたこと」が参考になれば幸いです。
【5位】時代の変化に対して「自己アップデート」ができない人
ゲームの仕事をしていると「この人は過去に生きているなぁ」と感じる事が結構あります。
人間は年齢を重ねるとどうしても
「過去の思い出」「過去の栄光」「過去の実績」にすがってしまうのは
仕方ないかもしれません。
別に「過去の思い出」を否定するつもりはないのですが
スマホゲームが登場してから、ゲーム事業の進め方が大きく変化したように
世の中は日々変化しています。
私もこれまでのやり方が全く通用しなくなる場面に何度も遭遇してきました。
つまり自己アップデートをしなければならない場面に何度も遭遇してきたわけです。
世の中は凄く変化しているのですが
しかしその一方で
・過去の成功体験に基づく「やり方」に縛られている人
・自分のやり方が「正しい」と疑わない人
つまり「過去に生きている人」
そんな人がゲーム業界では本当に多いのです。
特に40代50代に多く、10年前でアップデートが止まっている人も多いのです。
古いWindowsOSでいまだに仕事をしているような感じかもしれません。
・スマホゲームのビジネスはよくわからない
・今までそうやってきたから、これからもとりあえず同じことを繰り返す
ある意味、脳が思考停止している人は本当に多いのです。
問題なのは、そんな40代50代が会社の中枢で事業をジャッジする決裁権を持っており
20代30代を育成指導する立場にあるという点です。
若く歴史も浅い実力主義のゲーム会社であれば、そんな40代50代は会社に存在することすら許されないのですが
歴史もあり老舗の会社なら、いまだに年功序列が色濃く残っているのもゲーム会社の特徴です。
自己アップデートできないことは、単に本人だけの問題ではなく
そこで働く若者にも大きな影響を与えます。
その結果、会社の未来にも大きな影響を与えるのです。
とはいえ40代50代でも自己アップデートができている人もいます。
これは役職とか職位とは関係なくです。
そんな人は
「過去ではなく、未来に生きている人」
といえます。
そんな人がいる会社は強いし、そんな人と一緒と働ける人は幸せです。
なぜなら、皆さんが「自己アップデート」できるか否かは
そういった「自己アップデートできる人」が周囲にいるかが結構重要だったりするからです。
自己アップデートできる人は周囲の空気を変える影響力を持つ人が本当に多いんです。
この記事を読んでいる人が、まだ若い人なら
「過去ではなく、未来に生きている人」
の側で仕事をするようにしましょう
そして、もし自分が「過去に生きている人かも!?」と感じたなら
年齢なんて関係ありません
過去は振り返らず、全部捨てて、この瞬間から未来に生きるようにしましょう。
そうすれば結構劇的に状況は変わります。
【4位】成功や失敗から学べない人、学びに必要な「振り返り」ができない人
ゲームが発売されたり、特定の施策が終了した段階で
ゲーム事業や、特定の施策が成功した理由、失敗した原因について「振り返り」をちゃんと行うゲーム会社もあります。
ただし、これは非常にレアなケースであり
多くのゲーム会社は「振り返り」という仕組みが機能していません。
振り返りって重要だよね
とわかっているゲーム会社はそこそこいますが、でも実行できていないのが現実です。
一方で、組織としては機能してなくても、そこで働く個人として
「自己振り返り」ができている人もいます。
もちろん、これも非常にレアなケースです。
成功したプロジェクトや施策に対して「振り返り」をするのは楽しいものです。
なぜなら、自分の成果をアピールする、自慢できるわけですから。
しかし、失敗したことを自らさらけ出して「振り返り」をするのは辛いものです。
自ら無能さ、ダメな自分をアピールして人事評価を落とすような愚かな行為だと感じる人が多いからです。
でも、この「振り返り」ができるかが
個人として、会社組織として成長できるかに大きく影響します。
成功した原因を「振り返り」して周囲に共有できれば、成功モデルの横展開が可能ですから、ゲーム会社全体の戦闘力は確実に上がります。
失敗した原因を共有すれば、同じような失敗を他のゲームで繰り返さない組織体質が作れます。
実は今、この瞬間も起こっているゲーム事業の失敗の多くは
「数ヶ月前、数年前に社内の他の誰かがやってしまった失敗の繰り返し」
だからです。
だから、ゲーム会社では同じような失敗を何度も繰り返されます。
社内の他の誰かの失敗を繰り返すだけでなく、自分自身も1年前にやった失敗を1年後に繰り返します。
トロネコは思うのです
「成功」や「失敗」は「学び」の宝箱だと・・・・
失敗を「振り返って」社内に共有した結果、自分の社内評価が落ちるなら、その程度の会社ですし
その失敗を糧に他の人が成功して、他の誰かが社内で評価されて昇進しても、別にそれってどうでもいいことだったりします。
評価とか昇進は人生における一瞬にすぎません。
大切なのは
「成功」や「失敗」から学んだことは一生モノの財産になります。
しかも、書籍や見聞きした他社事例から学べない「生きた教材」なのです。
【3位】仕事を「タスクをこなすこと」と考えている人
「仕事とは日々のタスクをこなすこと」
と考えている人は実際のところ多いのではないでしょうか?
自分は全くそう思っていないし、まして
仕事とは日々のタスクをこなすことではない
と思いながら仕事をしていても、結果的に「日々のタスクをこなすことで精一杯」という人も多いものです。
自分に問いかけてみてください。
今日、1ヶ月後、1年後につながる新しい仕込みって何か1つでもいいのでできましたか?
なんでもいいんです。
今日、何かしら新しい仕込みができなければ、1ヶ月後、1年後の未来は変わらず、タスクをこなす仕事をひたすら続けているだけでしょう。
でも、タスクをこなすと達成感と適度な疲労感があるので「仕事をやった感」を感じられるのは事実です。
そして
「日々のタスクをこなすこと、積み上げていくことが結果と比例する」
と多くの人が考えがちです。
でも、これは間違いです。
「頑張った事実や、かけた時間とゲーム事業における成功率は必ずしも比例しない」
ということをトロネコは20年以上のゲームの仕事を通じて実感しました。
実際に私も毎日、会社に泊まって徹夜して資料を作ったりしていた時代もありましたが
だからと言って、結果は出ないし
むしろ、時間がかかっているのは仕事の効率が悪いのが原因だったり
見当違いのことに時間を費やしていたりして、うまく行かない時もありました。
実は、結果を出す仕事ができるかは「タスクをこなすこと」ではなく
「タスクというアクションを実行する前にどれだけ考えられているのか?」
これで決まります。
例えばわかりやすい例をあげてみましょう。
会社のプロジェクト決裁会議向けの資料を作るために、今週はすべて時間を取られている人がいます。
こういう人は本当によく見かけますが
考えながら、資料を作っているケースがほとんどです。
言い換えるならば「資料を作ることが目的になっている」ような状態で「作業」をしています。
でも、資料を作るという行為は
例えば企画でもいいし、戦略でもいいんですが
頭の中で考えて整理されたことを、ただ紙にアウトプットするだけの作業に過ぎないので
実際のところ資料作成という作業自体はそれほど時間はかかりません。
そもそも綺麗で体裁の整った資料なんて必要ありません。
プロジェクト決裁会議で適切なジャッジができる資料ならなんでもいいんです。
資料の体裁を整えるために時間を割くのも無駄です。
話を戻すと、ここで重要なのは
「どれだけ考えられているのか?」
それだけで結果は決まります。
考えるためには時間を要する場合もありますが、人によっては短時間で「考えがまとまる人」もいます。
つまり時間と比例しないのです。
「仕事をタスクをこなすことと考えている人」の多くは
圧倒的に「考えること」に時間を割いていません。
今日も考える時間が取れなかった
よし、週末こそ時間をとるぞ!
と思いながら実際にそんな時間は取れません。
なぜなら、彼にとって仕事はタスクをこなすことが最優先だからです。
でも、この事実に本人は気づいているんですよね
タスクをこなしているだけでは、結果はついてきませんし
このままでは、その場しのぎで生きているだけで、未来は変わらないということを。
本人がわかっているけど、気づかないように自分を騙していることも本人はわかっているんです。
【2位】行動を起こせない人
世の中には100人いれば、99人は行動ができません。
わからない事があるので教えて欲しい
と相談されることがあって、丁寧に教えるのですが、教えてもほとんどの人は行動できません。
行動したけど、わからないことがあるので教えて欲しい
という質問を持ってくる人は既に行動できているので、もっとうまく行きます。
でも、そんな人は本当に稀です。
なので、もし今現在、皆さんができているなら、相当優秀だと思います。
会社によっては「行動できない人」「口だけの人」は一切評価しない
とにかく「有言実行」「無言実行」を強く推進する会社もあります。
そんな会社はゲーム業界全体から見ると本当にレアな会社なのですが、そんな会社でも
「口だけ行動を起こすような素振りをするけど、ただ、そういう人を演じているだけで、結果的に行動しない人」
はたくさんいます。
・行動したいけど、やり方がわからない
・行動を起こす勇気がない
・行動を起こす時間がない
・行動を起こすと演じているだけで、そもそも行動する気はない
色々なパターンはあるのですが、いずれも「行動できていない」という事実は同じなので
現状を変えることはできません。
残念ながら人間は「行動できない理由」を探して自分を正当化しようとします。
「新しいことを始める、行動する」それってパワーがいることだし、面倒臭いとみんなわかっているからです。
でも、ここで重要なのは
「世の中の99%の人が行動できないので、行動できた時点で1%の中に入れるので、ほぼ成功したもの」
だったりします。
行動によって失敗したとしても、行動した事実は変わらないので
それを繰り返すことで、確実に「成功する未来」につながっていくのも事実です。
そして何よりも
自ら決断して行動することで、たくさんの「気づき」があります。
これは誰かに強いられて行動した結果では得られない「純粋で素直な気づき」です。
自分の心の中から湧き上がってくる「気づき」には膨大な学びがあるので
それを実際に実体験で知ってしまった人は、行動することの重要さもわかっています。
この差は本当に大きいのです。
ちなみに頭の良し悪し、経験やスキルの有無と「行動力」は関係性があるように思います。
頭が良い人ほど、行動する前に自分の頭の中で結果やプロセスをシミューションしてしまうので、
これやっても、うまくいかないなぁ
と勝手に判断して行動できないケースも多いからです。
また過去の経験や知識も影響します。
でも、頭の中だけの「シミュレーション」と、実際の行動による「現実世界」における結果、まず一致しません。
頭の中でシミュレートしてみる
「これやっても、うまくいかないなぁ」と思っても
そこに可能性を探して、とりあえずやってみる
ダメだったら軌道修正や、中止をする
そんな感じで「まずは行動してみる」
といったことができる人は強いです。
誰かの行動による結果を見て
「あなたが今回やった、その施策、僕はずっと前から考えていたんだよねー」
「前のゲームタイトルでやろうと思っていたんだよねー」
という発言をする人ほど
情けなくなるほど、悲しい人はいません。
【1位】ゲームの仕事を「会社員の仕事」として実行している人
トロネコも長年、ゲーム会社で会社員として仕事をしてきました。
当然、会社員なので、ゲーム会社での仕事は、あくまでも「仕事」として付き合ってきました。
もちろん、会社員として楽しく仕事をやってきました。
現在は独立して会社経営をやっていますが、会社経営をやってみてわかったことがあります
ゲームの仕事って、仕事だけど、仕事という感覚でやっていると全然うまくいかないんです
これはかなり核心に踏み込んだ真実だと思っています。
「別に労働時間を無視して24時間働け!」
というブラックな話をしたいわけではありません。
ゲームの仕事って、ユーザーの感情を動かすエンタメの仕事だったりします。
つまり、ユーザーと同じ視点まで、感性や感情を持照華が、かなり重要だったりします。
ゲームの仕事を「会社員の仕事」として実行している人は次のような特徴が見られます。
・ゲームを楽しめない
・自分の担当のゲームはやるけど、世の中のゲームはやらない
・そもそもゲームは好きじゃない
・ゲーム会社で働いているけど、これはあくまでも「仕事」である
・ゲームは好きだったけど、ゲームを仕事にしている故にゲームを楽しめない
つまりゲームユーザーの視点とはかけ離れている状態が生じます。
実は「仕事」だけど、「仕事」の感覚で働いてしまうと、ゲーム事業の場合はうまく行きません。
ゲームの仕事って開発も、マーケティングもPRも宣伝も、
終わりがなく、やろうと思えば無限にできちゃう「正解が存在しない仕事」なのです。
だから「仕事」と考えてしまった瞬間に
このくらいでいいかなぁ・・・・
と思考停止してしまうのです。
または
あくまでも仕事だから、仕事の枠の中で頑張ろう
という意識になってしまいます。
でも、「仕事が仕事を超えたエンタメ」として捉えられている人は
思考停止せず無限に思考が回転し続けるのです。
誤解がないように再度お伝えすると
「別に労働時間を無視して24時間働け!」
という話ではありません。
でも、無限に思考が回転している状態が作れて、それに没頭できると、圧倒的に強いんです。
これはゲーム会社に限らず、あらゆる業界や職種に言えることなのですが
特にゲームという商品が「人間の感情を動かすエンタメ」である故に
「仕事を超えて楽しめるか?」
これは結構重要だったりします。
世の中にはゲーム開発に命をかけて、命を削っているゲームクリエイターも存在します(そうでない人もたくさんいます)
給料をもらうことが、ゲーム会社で働くことの理由ではない人もいます(そうでない人もたくさんいます)
仕事に対する付き合い方は人それぞれです。
あくまでもお金を稼ぐための仕事として割り切ることは別にダメではなく、その人の人生にとっては、それが重要なことだったりします。
しかし、ゲームの仕事って、ユーザーの感情を動かすエンタメの仕事なので
仕事を超えて楽しめると、そこから上がってくるアウトプットのレベルは全然違ってきます。
過去も現在も、世の中で成功している人は
無意識のうちに「仕事じゃないゾーン」に突入できている人です。
そう考えると
先日、新卒からゲーム会社を渡り歩いてきた知り合いの若者が、年収の大幅アップだけを理由に
非ゲーム業界に転職を決めたことは残念でなりません。
なぜなら年収のアップだけで仕事を決めてしまうと、うまく行かない、楽しくないことをトロネコは社会人経験を通じて痛感してきたからです。
最後に「どうすればうまくいくのか?」
今回は「ゲーム業界で成功できない理由・物事がうまくいかない原因」というテーマで5つの原因を取り上げてみました。
「なんとかしたい!」
と思っていただけたら、まずは、今回紹介した5つのうち
どれか1つでいいので、実行してみるだけでも状況は激変すると思います。
「人から言われてやってみる」のではなく「自分で気づいてやってみる」
これは本当に大切です。
少なくとも、今回、この記事を目にして最後まで読んで頂いて時点で
何かしらの「気づき」を自分の中で発見できたはずです。
長い人生の中で、この「気づきの瞬間」に出会えることって本当に少なくて
トロネコも20年以上のゲーム業界をかけて、今回紹介した5つのことに「気づいてきた」わけですが
今回書いたような内容に、もっと早く出会っていれば
時間を無駄にせず、もっと効率的に生きることができたと思っています。
皆さんは時間を無駄にする必要はありません。
ぜひ、気づいていただき、自らの意思で行動してみてください。
本当にそれこそが重要だからです。