こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。
今回は新人マーケターや、これからマーケティングの仕事を始めるマーケティング初心者が、マーケターとして成長して、成功するためにトロネコが伝えたい10個のことをお話します。
今回の内容は実際にトロネコが20年以上に渡ってマーケティングの仕事をやってきたことから感じたことばかりです。もし、新人マーケター時代の私が、これらのことを知っていれば、回り道をせず、もっと高速でスキルアップができたかもしれません。
これからマーケターとして働いていく皆さんには
どうか回り道をせず、最短距離でマーケティングスペシャリストを目指して欲しいのです。
人生は有限ですからね。
新人マーケターやマーケティング初心者に伝えたい10のこと
①本からはマーケティングは学べない。リアルな世界から学ぼう
その、マーケティングの知識はどこで学んだのですか?
本とかですかね?おすすめの本を教えてください
こんな話をよく聞きます。
書店に行けばマーケティングの本はいくつもあります。
でも、実際に本を読んだ結果、それが実際のマーケティングの仕事に実戦投入できたケースは稀です。
読書をすることでマーケティングのベーシックな知識や、他人の体験談、ちょっとした気づきを得ることができます。でも本に書かれていることは
全て過去の事であり、現在進行形のリアルではないのです。
ネットや日々の仕事からは現在進行形の「いま」を学ぶことができます。
本から得られる情報を否定するつもりはありません。
でも、マーケティングの世界は日々進化して、変化し続けています。
本で過去を知るのも重要ですが、過去を知るだけでは未来は切り開けません。
特にゲームマーケティングにおいては、現在進行形のリアルな「いま」がもっとも価値ある、使える学びが詰まっています。
②実戦で使えない知識に価値はない
ウェビナーやセミナー、先輩や同僚、仕事を通して様々な知識を得ることでしょう。
しかし、どんなに価値ある知識であっても、それを実戦で使えなければ無価値です。
知識は持っているだけでは意味がなく、使えないと持っている価値もない雑学にすぎません。
特に危険なのは最近、人気のウェビナーです。
ウェビナーに参加することが目的となっており、自己満足に直結してしまうと、ウェビナーはむしろ参加することがマーケターにとって害になります。
参加したことで賢くなったような達成感をウェビナーは与えてくれるからです。
自分自身に問いただしてみてください。
昨日のウェビナーの内容は覚えていますか?
今日の業務に活かせてますか?
繰り返しますが
どんなに価値ある知識であっても、それを実戦で使えなければ無価値です。実戦で活用できて、初めて知識は価値を生みます。
③マーケティングに必ずしも正解はない
ゲーム会社で働いていると、様々なマーケティングスキルを持った人に出会います。
その中にはテクニックや、仕事の進め方に優れた人もたくさんいます。
でも、最初に結論をお伝えするならば
彼らが発言する意見や示唆は必ずしも正解ではないのです。
もし、そこに正解しかなければ、そのゲーム会社はヒットの法則を言語化して横展開して、第二、第三のヒットも作り出していることでしょう。でもそんなことはないのはご存知の通りです。
1本、ヒットを飛ばしたけど2本目のヒットを作れずに、最初の1本で食い繋いでいるゲーム会社は非常に多いのです。何年経過しても次のヒットが出てきません。
世の中にどれだけマーケティングについて言語化できる人がいるでしょうか?
このトロネコのサイトに辿り着いた皆さんも、他にマーケティングを言語化したサイトがないから、このサイトに辿り着いたのではないでしょうか?
私も20年以上、ゲーム業界でマーケティングの仕事をしてきましたが、特定分野において優れたテクニックや仕事の進め方ができる人はたくさんいましたが、本当の意味でゲームマーケティングができて、教えてもらった師匠は存在しません。つまり独学で学ぶしか無かったのです。
むしろ誰も正解を持っていなかったとすら感じています。
だからこそ、歳をとってマーケターとしての責任を感じて、このサイトを作ったわけです。誰も教えられない状況を変えなければマズイと言う考えからです。
とはいえ周囲の意見や情報を完全無視しよう!という話ではありません。
重要なのは周囲の意見や情報をそのまま100%受け止めるのではなく、まずは疑ってかかってみるることが必要です。
④世の中のニュースの多くは真実を語らない
世の中には様々なマーケティングに関するニュースが飛び交っています。
・数字的な事実を列挙したニュース
・結果を列挙したニュース
企業から情報提供されるニュースの多くは、企業にとって都合のいいニュースであり、その中に隠れた、我々が本当に知りたい情報は書かれていません。例えばゲームアプリの事前登録数が100万人突破!と言われても、その100万人は全く価値がない「作られた数字」なのかもしれません。
ゲームアプリ運営の成功インタビュー記事を見ても、その半年後にサービスを閉じているゲームだってあるのです。
重要なのはニュースをそのまま受け取るのではなく、その裏側にある真実を考察して見抜く力です。ただそのまま受けとるだけのニュースはむしろ害しかありません。
⑤KPIやデータだけでは人間の感情までわからない
スマホゲームでは、KPIやデータが重視されがちです。
いわゆる過度なデータドリブンに陥りがちであり、マーケターはデータドリブンであるべきといった風潮すらあります。
トロネコはこれについては否定しません。なぜならデータは現在と過去を把握するための有効な手段であり、過去と現在を知ることで、一定の打率を維持することができるからです。
以前にこんなTweetをしました。
数字は現状把握に便利なので
スマホゲームではDAUをつくる事を
マーケティングと定義する人もいます間違いだと断言しませんが
DAUからはユーザーが笑っているのか
泣いているのかわかりませんガッカリさせてもDAUはつくれるので
ここに踏み込めるかで
マーケターの真価が問われます#marketing— トロネコ@ゲームマーケティングスペシャリスト (@toroneko_market) March 24, 2020
DAUは現状把握には使えるけど、
DAUが上がったからといって必ずしもユーザーが笑っているとは限りません。むしろガッカリさせてもDAUを上げることができます。
KPIの変化に一喜一憂しているマーケターは、KPIと言う数字の裏側にある「ユーザーの気持ち」まで辿り着けません。その結果、間違った判断をしてしまうことが多いのです。
⑥調査やデータは過去の結果に過ぎない
データドリブンの話をしましたが、マーケティングとは調査やデータ解析が重要である
と考える人もいます。
これは正解です。
でも、しかしユーザーテスト、市場調査、ユーザーインタビューはその設計次第でいくらでもバイアスがかかります。マーケターにとって都合の良い調査やテストも可能なのです。
また、テストや調査をすることが目的になっており、何のためにテストや調査を実施するのか本来の目的を見失っているマーケターも多いのです。
もう一歩踏み込むなら、調査やデータは過去の結果に過ぎません。
ユーザーの過去体験を数値化、言語化しただけに過ぎないのです。
でもゲームのようなエンタメは過去の実体験を踏まえた上で、その体験を超える新しい体験をユーザーは求める商材です。
調査やデータは否定しませんし、現在と過去を知ることは非常に重要です。しかし、そこにこだわりすぎるとゲームのようなエンタメ商材においてはうまくいきません。
⑦まず自分でやってみて、仮説検証を繰り返そう
多くの人はデータや市場調査、KPIなどの定量・定性データをもとに仮説を立てて物事を進めていきます。しかし、これは言い換えれば「ただの机上の空論」に過ぎないのです。
小さくてもいいので、まず自分でやってみて
その結果を踏まえて仮説検証を繰り返していく習慣がマーケターには必要です。
既存のデータと自分の過去の経験の中で仮説を組み立てると
「想定の世界の中で起こり得ることしか、想像できなくなります」
つまり、
「想定を超える世界を作り出すことができなくなります」
今までと同じやり方で勝利できるなら前者でも構いませんが、戦いにならないのは、もう皆さんご存知でしょう。パワーマーケティングで力任せにやってもうまくいかない現状に気づいているはずです。
だからこそ、まず自分でやってみて仮説検証を繰り返して、そのゲームタイトルにおけるマーケティングの真実と戦い方を見つける必要があります。
⑧成功体験よりも失敗体験の方が価値ある
トロネコは20年以上、マーケティングの仕事をしてきましたが、会社や仕事、仲間に恵まれた結果、たくさんの経験をさせていただきました。
プロフィールのページにも書いていますが
・ゲーム業界歴20年以上
・家庭用ゲーム、スマホゲームの両方で宣伝マーケティング経験あり
・家庭用ゲーム、スマホゲームの両方でゲームプロデューサー経験もあり
・関わってきたゲームタイトルは60タイトル以上
関わってきたタイトルも膨大で、ただ関わっていたというタイトルは少なく最初から最後まで全部自分でまわしてきたタイトルがほとんどです。
多くの成功体験がある中で、多くの失敗体験もしてきたわけです。
しかし、マーケターとして成長する上では成功体験よりも、失敗体験の方が圧倒的に価値があります。
成功体験によって自信はつきますが、でもその成功は本当に自分の力で成し遂げたのか?冷静に成功要因を自己分析して次の仕事に繋げようとしにくいからです。実際のところゲーム業界の場合は、能力がなくても成功できる場合があります。
能力がなくて成功してしまうと、その後、苦労します。なぜなら能力がないわけですから2回目の成功事例を作ることができないからです。そして過去の成功体験にこだわって仕事をするようになります。
一方で失敗体験は大きな学びになります。なぜ失敗したのか?原因と反省と、もし時間を巻き戻せるなら自分はどうしただろうか?失敗には学びが凝縮されています。
だからこそ、会社が許してくれるなら、できるだけ失敗を体験をするべきです。特に若いうちにどんどん失敗体験をしてください。失敗体験が豊富だと、「この道を進むと、失敗する道に繋がっている」といった判断力も養うことができます。
⑨自己満足と過剰な自信は成長を阻害する
20年間もマーケターをやっていると、成長が鈍化するタイミングもあります。
どんな時に成長が鈍化するのか、といえば
達成感という名の自己満足×過剰な自信
の組み合わせは
マーケターの成長を阻害します。
つまり、今の環境が居心地良くて、周囲からも評価されていて、ある程度のワガママが効くような「上がってしまった状態」になると成長は確実に鈍化します。
なぜなら、自分自身をアップデートしていこう!というモチベーションが弱まるかです。
先日、こんなTweetをしました。
マーケターとしての成長は、現状に満足せず、自分をリライトしながらアップデートし続けるかにかかっています。達成感という名の自己満足と過剰な自信は確実に成長を阻害するので要注意です。
⑩成長をやめた瞬間にマーケターとして終わる
最後に「新人マーケターやマーケティング初心者に伝えたいこと」があります。
それは
「成長をやめた瞬間にマーケターとしては終わります」
成長をやめた瞬間に、マーケターとしてどんどん古く過去の人間になっていきます。だからこそ、私、トロネコは歳をとっても、当サイトで情報を発信し続けています。
このサイトを運営しているのもマーケターとしての成長を終わらせないためなのです。
だからこそ、日々成長を諦めないでください。昨日よりも今日、今日よりも明日は、もっとマーケターとして成長できるように毎日を大切に生きてください。
まとめ
「新人マーケターやマーケティング初心者に伝えたい10個のこと」というテーマでお話しました。
ぜひ、これからマーケティングの仕事をしよう!マーケターとして成長したい!と思っている方の参考になれば幸いです。
最後に今回、ご紹介した内容についてご相談したいことがあればLINEチャットで無料相談できる「トロネコのカベウチ」をお気軽にご利用ください。トロネコがチャットでご相談に乗ります。
もちろんメールでご連絡いただいても結構です。
みなさまのお役に立てればトロネコは幸せです。