Twitter運用における4つの基本的な注意点|スマホゲームマーケティング視点で分析

SNSマーケティング
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Twitterの特性を理解すればスマホゲームマーケティングの価値を高められる

こんにちは

マーケティングスペシャリストのトロネコです。

今回はゲームプロモーションにおいてTwitter運営をするにあたって

これだけは最低限決めておくべき基本的な考え方についてお話します。

ここを見失わなければSNS運用において大きな失敗を事前に防げます。

Twitter運営は運用タイトルの状態によって運用方針が異なる

Twitter運用は配信前の新規タイトル、運用中タイトルでは運用方針が異なります。同じゲームでもフェーズによって運営する目的が異なります。

なぜならフェーズによって

・注力すべきユーザーターゲットの属性

・ユーザーが求める情報やTwitterに期待する役割

が異なるからです。

さらに運営中タイトルにおいても

新規ユーザーが取れる余地があり、ゲームの配信からがあまり時間が経過していないタイトルなのか?それとも運営5年の長期運営タイトルなのかでTwitterの運用方針は異なります。

配信前新規タイトル 配信後運営タイトル
時間経過が少ない 時間経過が長い
注力すべきターゲット 運用方針A 運用方針B 運用方針C
ターゲットが必要とする情報 運用方針D 運用方針E 運用方針F

表にまとめるとこのようなイメージになります。

AからFまでどこを選ぶのか?によって運用方針が異なります。

このように、そのタイトルの状況によってTwitterなどのSNSの運用方針は考える必要があります。ただTwitterを運用して情報を発信するだけでは、フォロワーやTwitterの情報が伝搬してリーチするユーザーに適切な情報が伝わらないし、その結果、動かせないのです。

運用方針を決める基になるのは、そのゲームのマーケティング戦略です。多くの現場ではマーケティング戦略らしきものが存在しない、または存在していてもTwitterの運用と連携していないことが多いのです。

Twitterの基本的な特性を理解する

SNSには様々な種類があります。

そしてそれぞれ特性が異なります。

トロネコは多くの現場を見てきましたが、Twitterの特性を理解して運用していないことも多く、パフォーマンスを発揮できていないと感じてきました。

SNSの特性を把握するには状態整理が実用です。当サイトでは下記にて各SNSの特性を整理しています。

ここからTwitterについて抜粋すると以下のような特徴が見えてきます。

10代、20代向きのメディア、30代、40代には不向き

もし運営されているゲームのユーザー属性が30代、40代中心ならTwitter運用はあまりパフォーマンスが良くないかもしれません。

具体的な例をあげると戦艦ゲーム、戦略シミュレーションゲーム、古いアニメ漫画版権ゲームなど30代後半から特に40代のユーザーが中心の場合、彼らはTwitterでは動かしにくいユーザーです。

拡散力はあるけど情報の伝達力が弱め

Twitterはタイムラインの投稿が流れてしまう「いまを伝えるSNS」であるため、投稿したタイミングが勝負です。届けたい相手、フォロワーの状況を踏まえて投稿するタイミングも考える必要がある媒体です。

情報の伝達力を求めるなら【GAMES】にも書いていますがLINEやゲーム内のお知らせ、youtube動画などの方が良いでしょう。

数多くのSNSの中でもTwitterは唯一、拡散力が期待できるツール

日本市場において拡散力があるSNSは現状Twitterだけといってよいでしょう。よって情報の拡散できれば情報伝達、その結果、ユーザー獲得などの目的に貢献できます。

Twitterは拡散力が強みなので新規ユーザー獲得に効果があるSNS

特に新規ユーザーに対する情報拡散ツールとしてTwitterは有効です。フォロワーや、ゲームをやめてしまった離脱ユーザーに対しても情報は届けられますが既存ユーザーはTwitterより「ゲーム内のお知らせ」や「LINEプッシュ通知」の方が情報伝達力は高です。

多くのケースでTwitterを既存ユーザー向けの伝達ツールとして使っている状態をみかけますが、それは本来ゲーム内でやるべきです。

これらを踏まえた上でTwitter運用をタイトルごとに考える必要があります。

しかし、これを読んでいる皆さんはいろいろなゲームタイトルに関わっていると思います。その状況は同じではなくバラバラでしょう。

そこで皆さんのタイトルの状況や内容がわからないため、汎用的に使える4つの検討すべきポイントに絞ってお話します。

Twitter運営における4つの基本的なポイント

ここからお話しする内容は、どんなタイトルでも使える「Twitter運用における汎用的な4つの基本的ポイント」になります。

この4つを踏まえてTwitter運用を設計すれば大きな間違いを犯す可能性は低くなります。

①Twitter運用のターゲットは新規、既存、離脱ユーザーのどれかに振り切る

多くのTwitter運用において「ターゲットユーザーを絞りきらず、万遍に対応しよう」とする傾向が見られます。しかしこれはTwitter運用のパフォーマンスを最大限に発揮できません。

Twitter運用においては新規、既存、離脱ユーザーすべては救えないので、どれかに振り切ることをおすすめします。

その理由は新規、既存、離脱ユーザーは彼らが必要とする「情報の内容」が異なるため1つのTwitter運用だけでは対応できないためです。

ユーザーは自分にとって価値あるゆえにTwitterをフォローします。

そして自分にとって価値がないと判断するとアンフォローします。

新規ユーザー、既存ユーザー、離脱ユーザーでは価値基準が異なるため、様々な情報を混ぜてTwitter運用するとどっちつかずの状態になってしまうからです。

②ターゲットを決めたらそのユーザーの興味関心を深く掘り下げる

新規ユーザー、既存ユーザー、離脱ユーザーのうちどのユーザーに注力するか決めたら、そのユーザーが興味関心を惹くTwitter運用について考えてみましょう。

新規ユーザーと離脱ユーザー、既存ユーザーでは、興味を惹くポイントが異なります。

例えば新規ユーザーをターゲットにしたTwitter運用にしたとしましょう。しかし「新規ガチャ搭載!」という投稿をしても新規ユーザーには関心が低い内容になります。なぜなら「新規ガチャ搭載!」は、いまゲームをプレイしている人しか価値がない情報だからです。(10連無料ガチャだったら新規ユーザーでも気になるかもしれませんね)

運営1年目のタイトル
新規ユーザー 既存ユーザー 離脱ユーザー
新規課金ガチャ搭載 × ×
いまなら10連ガチャ無料
ゲームが大幅リニューアル
1周年キャンペーン実施
ゲーム内容、キャラクター紹介 ×
メンテナンス、障害によるお詫びの情報 × ×

分解していくともっと細かくなりますが、ざっくり傾向だけまとめるとこのような表になります。今回は事例として運営1年のタイトルとしましょう

○がそのユーザーの興味を惹く、×は興味を惹かない、△は伝え方次第で興味を惹ける可能性がある

といった感じです。

基本的にTwitterをフォローしている時点で、そのゲームに興味関心があるユーザーです。よって既存ユーザーにとってはあらゆる情報はそれほどネガにはなりません。

しかし既存ユーザーはすでに獲得済みのユーザーでありゲームをプレイしており、本来、ゲームの中で彼らを満足させ継続させるべきです。

一方でゲームが成長するためには、新規ユーザー、離脱ユーザーの獲得は必要です。ゲーム外にあるTwitterは本来、新規ユーザー、離脱ユーザーの獲得の役割を担う必要があります。

しかしどうでしょうか?既存ユーザーを意識したTwitter運営をすることで新規ユーザー、離脱ユーザーにとってはあまり重要ではない情報が含まれてしまいます。

運営1年目のタイトル
新規ユーザー 既存ユーザー 離脱ユーザー
新規課金ガチャ搭載 × ×
いまなら10連ガチャ無料
ゲームが大幅リニューアル
1周年キャンペーン実施
ゲーム内容、キャラクター紹介 ×
メンテナンス、障害によるお詫びの情報 × ×

多くのTwitter運用は既存ユーザー寄りに運用されているケースが見られます。でも新規ユーザー、離脱ユーザーも獲得したいという欲張りな気持ちが存在します。情報価値が異なる3つのユーザーに、それぞれが必要としない情報を発信することで、マイナス効果もあるということを理解する必要があるのです。

③フォロワー数こそがTwitterの媒体力である

ちょっとだけ視点を変えてみましょう。フォロワー1万人と100万人ではTwitterの媒体力が違います。媒体力とはTwitter投稿をした場合の情報拡散力です。
よってTwitter運営においては、新規、既存、離脱ユーザーのどれをターゲットにしてもフォロワー数=媒体力は重要です。

そこで、アマゾンギフト券などでフォロワーを集めたとしましょう。でも、アマゾンギフト券で集めたフォロワーはゲームをインストールしません。なぜなら、ゲームには興味がないけど、アマゾンギフト券で釣られたフォロワーだからです。よって、アマゾンギフト券のような金券で集めたフォロワーはゲームのKPIに対して直接の価値がありません。

しかし、アマゾンギフト券で釣ったフォロワーであっても、その後、彼らをフォロワーとして維持できるならTwitterにおける「媒体力」になります。

彼らはこれからもゲームを永久にプレイしないかもしれません。そしてすぐにアンフォローしてしまうかもしれません。でも彼らがTwitterをフォローし続ける限り「媒体力」として使えるので、彼らの拡散力を使って、彼ら経由で本来獲得したかった新規ユーザーに情報を届ける役割を期待することはできます。

質の高いフォロワー1万人

ゲームと関係ないフォロワー100万人

どっちが良いか、悪いか、効果があるのか?ないのか?それは方針の決め方次第です。そして方針が決まったら、そのフォロワーをうまく活用する施策がセットに必要になります。

ただフォロワー集めだけを意識するのではなく、集めた後にどうするのか?をセットで考えないとダメというわけです。

④Twitterは単体ではなく他の施策と必ず連携しよう

多くのケースでTwitter運用はそれ単体で運用されており、他の施策と切り離されている場合が見られます。

ただし、結論をお伝えするならばTwitter単体施策ではなくゲーム内施策、Web広告、プレスリリース、PR記事、TVCMなどその他の施策と必ず連携してください。

Twitterはあくまでも情報のフリークエンシー(情報の接触回数のこと)を稼ぐツールであり、Twitterで情報を見たからすぐにゲームをインストールするかというと、そんなことは稀だからです。

Twitterで見て、Web広告で見て、PR記事で見て、ネットのクチコミに触れた結果、ゲームをインストールします。全体施策の一部を担うのがTwitterの賢い使い方というわけです。

例えばTwitter施策に100万円をかけたとしましょう。その100万円で何件インストールを獲得できるんだ?みたいな議論があるかもしれませんが、それ自体はナンセンスです。

Twitter単体で効果測定をするのではなく、複合的な施策設計の上で効果測定をしましょう

全体のマーケティング戦略策定後でTwitter運用戦略を決めよう

多くの現場ではゲーム全体のマーケティング戦略がない中で

Twitterの運用が決められていたり

ゲーム全体のマーケティング戦略が存在していても、それとは別に連携なくTwitterの運用が決められていたりするケースが多く見られます。

Twitterの運用は、必ず全体のマーケティング戦略があった上で、SNSの戦略を決めてください。

もしTwitter運用で現場が迷っているならば、それは全体のマーケティング戦略が決めきれていないのが原因かもしれません。

マーケティング戦略をカッチリ決めましょう!Twitter運用の方針もカッチリ決まります!

事前登録キャンペーンにおけるTwitterの役割

最後に余談ですが、もし、これから新規タイトルをリリースするなら事前登録キャンペーンはいろいろな登録先をつくらず、可能な限りTwitterに寄せてください。

アプリストアでも事前登録ができますし、事前登録の人数は稼げます。でもそれらは使い捨ての事前登録です。アプリが配信されたら「連絡先を交換していない」ため連絡手段がないのです。

下記の記事が参考になると思います。

もし、Twitterなどによる連絡手段がなければ、

・ゲームを辞めそうな時に引き止める手段がありませんし

・伝えたい情報を伝えられません

しかしTwitterで事前登録をさせれば「連絡先を交換したようなもの」ですからTwitter運用さえ間違えなければゲームを離脱しても復帰させるチャンスがあります。

現場でTwitterに課題を感じているような場合は、Twitterでそのゲームタイトルをなんとかできる余地が多く残されている状態ともいえます。

まとめ

今回、Twitter運用を考える上で押さえておきたい基本的なことについて書いてみました。

もしTwitter運用についてお悩みがございましたらメール、またはLINEチャットで気軽に無料相談できる「トロネコのカベウチ」をご利用ください。

少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

というわけで今回はここまで!