【スマホゲームアプリ】サービス終了判断する前にゲーム会社がやるべき5つのこと

ゲーム業界

こんにちは

ゲームマーケターのトロネコです。

今回はスマホゲームやオンラインゲームのサービス終了を事業判断する前にゲーム会社にやってほしい5つのことを解説します。

 

このオンラインゲーム・・・赤字なのでサービス終了を検討しようと思っているんだよね

という場面に遭遇したら、ぜひ今回の記事を思い出してください。

サービス終了はゲーム会社としては悲しい判断ですが、ポジティブに変えることができるかもしれません。

スポンサーリンク

【スマホゲームアプリ】サービス終了判断する前にゲーム会社がやるべき5つのこと

①リバイバル(復活)の可能性はないか?

一見、復活の可能性はないくらいに赤字を出し、KPI改善の見込みなし、そんなゲームでも、視点を変えてみるとリバイバル(復活)の可能性がある場合があります。

リバイバルプランの作り方は、それぞれのゲームによって異なりますので、どんなゲームタイトルでも使える汎用的なものは存在しませんが、汎用的に使える「観点(考え方・物事の見方)」があります。

下記を踏まえてリバイバル(復活)の可能性はないか?検討してみましょう

・今この瞬間、1ヶ月後、3ヶ月後といった短期的には復活は難しいが、半年、1年後といった中長期的には復活の可能性はないか?

→物事を目先の利益など短期的に考えてしまい長期的な視点を見失っている場合があります。短期的にはコストを抑えて、1年後に向けたリバイバルを達成することは不可能ではありません

・なぜうまくいかず、現在の状況を招いてしまったのか?自分たちで明確な原因はわかっているか?失敗原因は解決できるものか?解決するための障害は何か?

→失敗原因を理解していなかったり(理解しようとしない場合も)、解決できるのにゲーム会社の理由で解決を許さない場合もあります。

・ゲーム会社として本当に大切なことが見えているか?

→長期的なブランドの毀損、ユーザーとの信頼関係、感情的ではなく論理的な経営視点での事業判断、リバイバルできないのではなく、リバイバルするスキル不足が原因?などなど、自分たちが置かれた状況を冷静になって見ることができているか?

 

②最適化による延命の可能性はないか?

サービス終了判断を下したスマホゲームですが例えば代表的な例として下記のような事業の最適化によって延命の可能性はあります。

・開発運営コストを下げる(または、かけない)

・宣伝費を下げる(または、かけない)

・既存ユーザーだけに徹した運営を行う(新規、離脱ユーザーは追わない)

ここで重要なのは同じゲームアプリでも

「ゲーム会社Aとしてはサービス終了判断をするケースでも」

「ゲーム会社Bとしてはサービス終了せず最適化による延命するケースがある」

という事実が存在するという点です。

サービス継続できない理由が、そのゲームアプリに問題がある場合もありますが、そのゲーム会社の体質、構造そのものに課題がある場合も実は多いのです。

③検証を行う

サービス終了判断をする前に必ず「検証」を行いましょう。

今回はうまくいかなかったけど、次にどう活かせるかがゲーム会社の成長において非常に重要です。実は・・・・

多くゲーム会社が失敗から学ばず、同じような失敗を繰り返してしまうからです。

 

うまくいかなかった理由

例えば次のような観点で「うまくいかなかった理由」を検証します。

なぜうまく行かなかったのか?次のような部分に課題がある場合が多いです。

・サービス開始初速(障害、バグ、運営)

・クオリティ、コンテンツ不足、開発力

・継続モチベーション、課金モチベーション

・ゲームシステムは良かったけどゲームジャンルやターゲットユーザー選択

 

どうすればうまくいったのか?

ならば、どうすればうまくいったのか例えば次のような観点で分析します。

・コンセプト、テーマ、キャラデザなど商品力に関わる部分

・ゲーム配信前のチューニングテスト不足

・継続モチベーション、課金モチベーションに関わる部分の事前検証と課題解決

 

ゲームシステムはイケているけど、コンセプトやテーマが市場ニーズと一致していなかったために、うまく行かなかったゲームもあるのです

④新規タイトル開発に役立てる

「うまくいかなかった理由」「どうすればうまくいったのか」

ここを検証することで、新作タイトルに使えないか検証しましょう。

多くのゲーム会社がサービス終了したゲームは捨ててしまうだけで、それらを再活用して次のヒットを作りだそうとはしません。

 

例えば

ゲームシステムは良かったけど、テーマやコンセプト、ターゲット設定がダメだったら、ゲームシステムはそのままで、ウワモノを変更して新作を作れないか?

と考えてみましょう。

長年そのゲームをやってきた上でのサービス終了なのですから、そのゲームの仕組みも理解しているし、改善策も出しやすい、ゼロから作るよりはアドバンテージはあるはずです。

そもそも、ゼロから新規タイトルを作るのはお金、時間的にも大変です。

サービス終了タイトルには次のヒットのヒントが隠れている場合が多いのです。

 

失敗したゲームのシステムを流用してウワモノを変更したことで、新作タイトルがうまくいくケースもあります。

 

⑤既存ユーザーの活用とおもてなし

ここまでお話しした事を検証した結果、今回のサービス終了タイトルは復活の見込みなし、何も得られないと判断したら

最後まで遊び続けてくれたユーザーに対する「おもてなし」を徹底的にしましょう。

最後までプレイしてくれたユーザーは

・あなたの会社にとって超優良ユーザーであり

・長年かけてコストと時間をかけて獲得したユーザーであり

・サービス終了と共に永遠にお別れしてしまう事だけは絶対に避けなければなりません

まして、ガッカリさせて、怒らせてしまうことは絶対にあってはなりません。

 

サービス終了にあたって徹底的に「おもてなし」を実施し、

・あなたのゲーム会社のファンとして連絡手段を確立させておくか

・あなたのゲーム会社の他のゲームで引き続き遊んでもらうようにしましょう

 

実は多くのゲーム会社がゲームアプリがサービス終了すると、そこで最後まで遊んでくれていたユーザーとの永遠のお別れという選択を取ってしまいがちです。

しかし、最後まで遊んでくれたユーザーの多くは「継続モチベーション」「課金モチベーション」共に高いユーザーであり、今後、ゲーム事業を続けていく上で、重要なお客様であり、新作ゲームタイトルにとっては、喉から手が出るほどに欲しいユーザーなのです。

まとめ

サービス終了の判断を行うときは、むしろそこに

「学び」と「チャンス」と「次の成功につながるヒント」が隠されていると思ってください。

一見、サービス終了はネガティブであり、判断することも辛いし、サービス終了までの作業をすることにモチベーションが起きない人も多いでしょう。

でも、断言します!!

そこにこそ「お宝」がザクザクと眠っている場合があるのです。