失敗するゲームのタイトル名のつけ方【間違えるとプロモーション影響は絶大です】

マーケティング

失敗するゲームのタイトル名のつけ方【間違えるとプロモーション影響は絶大です】

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。

突然ですが質問です!

ゲームタイトルってプロデューサーが独断で決めていませんか?
または、みんなで案を出し合って多数決で決めていませんか?

いずれも、タイトル明の決め方としては、あまり良くないので考えを改めるべきです。
なぜなら、ゲームタイトル名の付け方次第でプロモーションに大きな影響を与えるからです。結果、ゲームのインストール、売上にも影響が出ます。

今回はゲームのタイトル名を決める時に必ず押さえておきたい「失敗しないゲームタイトル名の付け方」についてお話します。

これ、知っているのと知らないでは大きな差がでるので必見ですよ。

ゲームタイトルやってはいけない決め方

ゲームタイトルを決める時、次の2つのケースで決められる場合がほとんどです。

しかし、これらの方法はゲームタイトル名の決め方としてはあまりおすすめできません。

①タイトル名案を出して多数決できめる

「チームで作っているゲームだからこそ、みんなの意見を取り込んで決めよう」

一見、仕事に対して前向きな姿勢を持ったプロデューサーほど、チームメンバーからタイトル名案を書き出してもらい、それに対して投票をして多数決で絞っていったりします。

②開発プロデューサーの一任で決める

開発プロデューサーの一任で決める場合もあります。

ゲームの企画立案の時点から、このゲームのコンセプトが明確に定まっておりブレない意思があり、それをタイトル名に反映しようという考え方です。

「作り手の意思」がしっかり決まっていると、独自性のある、他にはないオリジナリティあるタイトル名に決まったりします。

今回、取り上げた2つのケースは、いずれも、ゲームに対する姿勢は悪くないし、むしろポジティブで、賞賛される方法かもしれません。

しかし、マーケター視点から見ると①②ともにやってはいけないタイトル名の決め方なのです。

なぜ、①②がやってはいけないゲームタイトル名の決め方なのか

それはタイトル名の「役割」を理解せず、作り手の想いや、アイディア先行だけで決められてしまうという点にあります。

 

「作り手の強い意志=想い」は重要です。
でも、ゲームって「遊ばれて、売れるか」がすべてです。

当たり前の話ですが「遊ばれず、売れなければ」、会社のお金を私的流用したただの自己満足にすぎません。

(すいません、ちょっと言い過ぎました)

ゲームが遊ばれて、売れるためには、

そのゲームの存在を「認識」して「内容」を知って「興味」を持って購入するなり、インストールするなりのプロセスが必要です。

商品が認知され、売れるまでのプロセスを説明する方法として、AIDMA(アイドマ)、AISAS(アイサス)といったものがあります。

AIDMAは1920年に考えられた古い購入プロセスであり、AISASは2004年に考えられた検索、共有といったクチコミやネット上での拡散を踏まえた考え方です。

聞いたことがある人も多いと思いますが、AIDMAとかAISASを知ったところで、ゲームマーケティングや、今回のテーマであるタイトル名に何が関係あるの?

と思うかもしれません。

トロネコも昔はAIDMAとかAISASなんて、ただのマーケティング用語であり、実務で使えないアカデミックな知識に過ぎないと思っていました。

でも、それは間違いです。

例えば今回の「タイトル名の決め方」というテーマに絞ってみても、AIDMA、AISASという考え方で当てはまると物事の本質が見えてくるからです。

ちなみに最近はDual AISAS(デュアルアイサス)といった新しいものも登場していますが、今回は割愛します。

 

そこで各プロセスにタイトル名がどのように関わってくるのか書き足してみました。

各プロセスはプロモーションのプロセスとも置き換えられます。

そのプロセスにタイトル名が大きく関わっており、かつ、ネットでの購買プロセスに近いAISASでは【検索】【共有】といったプロセスでもタイトル名が重要な役割を果たしているのです。

そう考えると

「多数決」「作り手の想い」だけでタイトル名を決めてしまうのは、ちょっと問題です。

なぜならAISASに特化して説明するならば、ゲームのタイトル名は

・認知しやすく(伝わりやすく、認識しやすく)

・関心を得やすく(タイトル名からゲームに対して興味を持ちやすく)

・検索しやすく(SEO的に強く、文字入力、変換しやすく)

・共有しやすい(言葉として伝えやすく、覚えやすく、発音しやすく)

といった要素を配慮していないと

どこかのプロセスで引っかかってしまいそうですよね?

これら要素を配慮してタイトル名を決めていますか?

もし「強い想い」や「多数決による意見への傾聴」がこれらの障害になるなら、これらプロセスにおけるタイトル名の役割を説明した上で軌道修正する必要があります。

そのためには、タイトル名を決める時に必ずマーケターがその場所に入って、様々な懸念をインプットした上でタイトル名を決めるようにしましょう。

マーケターも一緒にになってタイトル名を決める「多数決」に参加しているケースも見られるので絶対に避けてください。

何も考えず、多数決に参加していたらマーケター失格ですよ。

 

成功するゲームタイトルの決め方

成功するゲームタイトルの決め方は非常にシンプルです。

タイトル名の役割をみんなで理解して、実際に使用されている場面がイメージできた状態でタイトル選定をすること

これだけです。

イメージしにくいようでしたら、先ほど説明したAISASの各プロセスにおけるユーザー行動を全部洗い出してみるとイメージが明確になってきます。

ちなみにAISASの場合は、Share→Attentionというように無限ループでこのプロセスがまわっていきます。お金をかけずにまわっている状態から得られるゲーム内でのKPIはオーガニック獲得のユーザーに相当します。

そして、言い換えればクチコミのプロセスとも言えます。

(クチコミがまわるのか、まわらないのか、タイトル名が影響を与えるのは否定の余地はないわけですが、そう考えると安易なタイトル名決めはとてもできるはずがないのです)

ちょっとばかりAISASにおけるタイトル名の役割を書き出してみましょう。

Attention:タイトル発表時、PR記事、広告全般、SNSでの情報におけるタイトル名による「気づき」「伝わりやすさ」

Interest:そのタイトル名からゲームの中身を連想したり、期待感があがったり、その結果、検索に至るモチベーションを生み出す

Search:タイトル名をGoogleに入力したり、Twitterで検索する

Share:そのゲームが楽しくて仕方ない想いを友達やネット上で共有する際にタイトル名を文字や言葉で伝える

トロネコが2分くらいで書き出しただけでも、こんなに出てきました。

時間をかければもっと細かく書き出せると思います。

タイトル名を決める上での5つのポイント

では実際にタイトル名を決める上で、どのような視点で考慮していくべきか、今回5つのポイントでまとめてみました。

これらをタイトル名検討の際にマーケターである皆さんが、メンバーにインプットするだけでもタイトル名の価値がぐーんと上がります。

そんなタイトル名検討における視点についてインプットできるマーケターは、非常にレアなので、マーケターとしてもプロジェクトに対してかなり貢献できるので、ぜひ活用してください。

①マーケ戦略に基づいて決める メインのターゲットユーザーは誰か?
タイトル名で何を伝えたいのか等
ターゲットによっては伝わる、刺さる、動かせるタイトル名が異なります。よってタイトル名を決める時にはマーケティング戦略がカッチリ決まっている必要があります。

なぜならターゲットユーザーによって伝わるワードや表現も異なるからです。

もしマーケティング戦略やターゲットユーザーを決めずにタイトル名を決めているなら、それほど適当な事はなく、恥ずかしい話です。

②検索しやすさ・SEO視点 スマホ、PCでの文字変換のしやすさ
類似ワードがないか、SEO的に強いポジションをとれるのか
凄く変換しにくいタイトル名はそれだけでプロモ上の懸念になります。

一発変換しにくいタイトル名とか略称とか、それだけでAISASにおけるプロセスを阻害します。できる限りシンプルな文字入力で変換できるワードが好ましいです。

文字変換だけでなく、すでにそのタイトル名称で使っているワードが、他社のゲームで使われておりSEO的には強かったり、もしくはゲーム以外のワードと競合したりする場合も注意が必要です。

一例をあげると「タクティクス」「クロニクル」「ファンタジー」といったワードはタイトル名として頻出ワードですが、既にそれを使っている人気ゲームが存在するので、こういうワードを使った時点でSEO的には苦戦します。

③理解とギャップ どんなゲームなのかタイトル名だけで伝わるのか
タイトル名とゲーム内容の間にギャップはないか?という点です。
例えばタイトル名はRPG風なのに、ゲーム内容はパズルゲームだったら見た目と中身のギャップによる離脱要因になります。これもプロモ上の大きな懸念になります。

期待値と現実とのギャップは刺激が強いので、それ自体がゲーム離脱のきっかけになり得ます。「トロネコファンタジータクティクス」というタイトル名なのでRPGかな?とおもってRPG好きなユーザーがダウンロードしたけど、中身はパズルゲームだったら「コレジャナイ」と思ってしまいますよね

これは極端な例に聞こえるかもしれませんが、そのような事が大なり小なり現実には起こっているのです。

④印象記憶に残る カッコいいではなく、記憶に残るタイトル名か?
タイトル名を決めるにあたってはどうしても過去の人生経験に基づいたワードの組み合わせになりがちです。でもそういうワードはどこかで聞いたことがある、平凡であり記憶に残らないワードです。むしろ、みんなが嫌悪感ではなく違和感を感じる程度で、多数決で投票が集まらないようなタイトル名こそ、お宝ワードだったりします。

「過去の人生経験に基づいたワードの組み合わせになりがち」というのがポイントであり、「自分が理解できる、知っているワードの組み合わせ」になりがちです。

一見、スッキリとタイトル名が決まったとしても、「ひっかかりがないタイトル名」はゲームが溢れている市場ではスルーされる場合があります。もし最終候補を3つまで絞って、そこで多数決投票するならば、トロネコは最多投票を決めたタイトルよりも、みんなが違和感を感じて投票が集まりきらなかったタイトルを正式タイトル名にするかもしれません。

なぜなら、違和感は「ひっかかり」でもあるからです。

⑤発音フレーズ 発音しにくいタイトル名はリアルクチコミにおいて懸念になります。同様に聞き取りにくいタイトル名もTVCMなど音声を伴うプロモーション上ではマイナスです。

ちなみに長すぎるタイトル名はテキストならまだしも、言葉では伝えきれないので短縮ワードを使わざるを得ないのですが、短縮化したタイトルって本来伝えたい意図が伝わらない言葉でもあります。

実際にクチコミされるとき、プロモーション活動で使う時のシーンを踏まえた上でタイトル名の長さ、発音フレーズによる耳障り等も意識すると、後で困ることはありません。

これら5つの項目を踏まえた上でタイトル決定ができていると大きな間違いは起きません。しかし、これらを踏まえずタイトル決定をすると

いざ、「②とどけるマーケティング」「③とどけつづけるマーケティング」のフェーズに入った時に、マーケターは苦労します。

各マーケティングプロセスについて詳しくはこちらの記事でも解説していますが、最初に決めたタイトル名の不手際を永遠に引きずりながら「とどける」「とどけつづける」作業をしていかなければなりません。

タイトル名が決まってしまい、世の中に出てしまったら文句を言っても仕方ないので文句はいいませんが、プロジェクトとしてはずっと消えない負債を抱えた状態で戦わなければならないのです。

途中からタイトル名を変更できるわけでもないので、タイトル名はもっと真剣に考えるべきなのです。

 

まとめ

今回はゲームのタイトル名を決める時に必ず押さえておきたい「失敗しないゲームタイトル名の付け方」についてお話しました。

たったこれだけのことですが、知っておけば、価値あるタイトル名決定ができますし、知らないと大きなマイナス状態からスタートしなければなりません。
これは非常に勿体ない話です。

タイトル名を決めよう!という時にはぜひ今回の記事を思い出していただき、参考にして頂けるとトロネコとしても幸せです。

というわけで、今日はここまで!