【保存版】ゲームマーケティングにおけるDAU、WAU、MAUの役割や違い

スマホゲーム

[更新日2020年1月16日]

本当に重要なのはどれ!?誰も語らなかったDAU、WAU、MAUの正体

どうも、ゲームマーケターのトロネコです。

今回はスマホゲーム運営で使われるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)について、初心者の方でもわかりやすく、かつ、上級者の方には新しい発見がみつけられるように、書いていきたいと思います。

ところで、スマホゲームのKPIとしてDAU、WAU、MAUというものがありますがみなさんご存知ですか?

どう読めばいいかわからない?

という方はこの機会に覚えておきましょう

DAU(ディーエーユー)

WAU(ダブルエーユー)

MAU(エムエーユー)

読み方はこんな感じですが、厳密には誰かがこう読むべきという宣言をしているわけではなく、なんとなくそう読まれてきたというだけなので、何か正解かはわかっていません。この辺りは、みなさんの周辺がどのように呼んでいるか、確認しながら周辺に合わせて頂くのが良いと思います。

ところで、これらワードをネットを検索すると、

DAUとは・・・WAUとは・・・MAUとは・・・
といったように、その言葉の意味についての説明は簡単に見つかるのですが

実際に知りたいことって、そういう事じゃないんですよね・・・。

私たちが知りたい事って、ゲームマーケティングにおいて

・DAUはどうやって作られるのか?
・WAUが下がる、上がる事に意味はあるのか?
・MAUって本当に注力するKPIなのか?

といった実際の活用シーンに踏み込んだ話だったりするのですが
そこまで踏み込まれている記事はなかなか見つけられません(いや、書かれているサイトないかも!?)

そこで、みんなが本当に知りたい
ゲーム運営における、これらKPIの正体を
包み隠さず、今回は深掘っていきたいと思います。

【初級編】DAU、WAU、MAUって何?(定義解説)

DAU(Daily Unique Users)1日あたりの重複なしユニークなユーザー数

WAU(Weekly Active Users) 1週間あたりの重複なしユニークなユーザー数

MAU(Monthly Active Users)1か月あたりの重複なしユニークなユーザー数

以上3つの定義はこんな感じです。そこで、とあるAというゲームがあるとします

365日、欠かさず1日1回、ゲームAにログインするユーザーがいれば
DAUの数値にカウントされます。

一方であまりゲームAをプレイする時間が取れず
例えば毎週、金曜日しかログインできないユーザーがいるならば
金曜日のDAUにカウントされますが、それ以外のDAUにはカウントされません。一方で、WAUにはカウントされます。

たとえば今月は上旬にTVCMを投下したとしましょう。

その結果、多くのユーザー獲得に成功しましたが

アプリインストール後、ゲーム起動したけど

何かしらの理由で、即アンインストールしたユーザーがいるならば、

DAU、WAUの数字への影響力は低いですがMAUにはカウントされます。

まとめると
DAU、WAU、MAUは必ず

数値小さい                数値大きい
DAU< WAU < MAU

といった関係になるのです。

MAUはDAUを内包するけど、DAU≠MAUにはなりえないという感じです。

【中級編】DAU、WAU、MAUはどうやって作られる?

なんか、いきなり難しい話で頭がこんがらがってしまった方は、もう一度、【初級編】を最初から読み直してみてください。

ゲームアプリに関わる人にとっては避けて通れない重要な話です。

 

ところで、突然ですがここで質問です。
DAU、WAU、MAUは どうやって作られるのでしょうか?

実は急にこんな質問をされて、この質問に対して本質に迫った回答を瞬時に答えられるかマーケター、ゲーム運営担当としてのスキル診断にも使える素敵な質問だと思っています。

【DAU】
 新規ユーザー:今日、新しくインストールしたユーザー
 復帰ユーザー:暫く離れていたけど今日、復帰したユーザー
 既存ユーザー:今日もプレイしてくれているインストール済ユーザー

DAUは「新規」「復帰」「既存」の3つから構成されている事がわかると思います。

ここで、よくある話としてDAUを作るためには「新規ユーザー」を入れ続けなければならない

という勘違いをしている人も多いんです。

でも、この3つの構成を理解すると「復帰ユーザー」を獲得する事でもDAUをはつくる事ができるという事がわかると思います。

ということは視点を変えてみると
「新規ユーザー」「復帰ユーザー」を一切獲得しなくても(0人でも!)
「既存ユーザー」を一人も離脱させなければ(=辞めさせない状態がつくれれば)理論上ではDAUは維持できるという考え方もできるのです。

 

※ちなみにWAU、MAUもDAUと構成構造と同じで「新規」「復帰」「既存」の3つから構成されている点は変わりません。ただし、新規、復帰、既存のタイミングが1週間、1か月という時間軸でカウントされているという違いがあります。

【応用編】DAUを改善させるには新規ユーザー獲得が必要という間違った幻想

DAUを改善するためには「新規ユーザー」を獲得しなければならない

これは間違いなのですが、そのように考える人が多いことに驚かされます。

実際のところDAUを獲得することが、売上を上げるための手段と考え

Web広告や、TVCMなどあらゆる施策でお金をかけて新規ユーザーを取りに行っています。

ここで深く考えて欲しいのですが

「本当に新規ユーザーを獲得すればDAUは改善されるのでしょうか?」

 

DAUは「新規ユーザー」「復帰ユーザー」「既存ユーザー」の3つから構成されるという話をしましたが、それぞれの「特徴」を考慮しておくと理解は深まります。

 

ちょっとしたサンプル事例をあげてみましょう。

例えばあなたが「トロネコの大冒険」というアプリの担当者で

「トロネコの大冒険」配信から3年経過後にDAUを改善させて

その結果「売上をあげたい!」と思っています。

でも「トロネコの大冒険」は残存市場をほぼ取り切っており、アプリ自体に問題があって多くのユーザーが辞めてしまっています。

 

このような「トロネコの大冒険」のDAUを改善する方法として、「新規ユーザー」「復帰ユーザー」「既存ユーザー」に対する考え方を整理してみましょう。

トロネコの大冒険の【新規ユーザー】

想定市場における残存ユーザを取り切っている状態。

宣伝費をかけて無理に「新規ユーザー」を取りにいっても取れないし、

仮に取れたとしても獲得数は少なく、かつ、プレイ意欲、課金意欲は低く、継続率も低いのでDAU維持や売上貢献しにくい

と考えられます。

アプリ配信開始直後と、運営3年後では、同じ1ダウンロードの新規ユーザーでも中身は異なるのです。

 

トロネコの大冒険の【復帰ユーザー】

何かしらの原因があって「トロネコの大冒険」を一度辞めてしまったユーザーは、何かしらの方法で、瞬間的に復帰させてもその原因が解決されない限りすぐに辞めてしまいます。

(最低限、やめた原因を解決した状態で呼び戻す必要があります)

そもそも一度辞めるという体験をさせてしまうと、仮に辞めた原因が解決していても、再び辞めやすい状況になります。

そして、自分自身がこのゲームに対して辞めやすい状態であることを、ユーザー自身が無意識に認識しているので課金意欲もあがらないのです。

実際に復帰ユーザー自体は統計的に見てもLTVが非常に低く売上を上げるには新規ユーザーの何倍もの母数が必要だったりします。

※LTV:Life Time Valueの頭文字をとったKPIの言葉。とあるユーザーがゲームアプリをインストールしてから特定の期間内にゲーム内で課金する平均金額のこと

トロネコの大冒険の【既存ユーザー】

いま「トロネコの大冒険」を支えている重要なユーザーであり

いまの「トロネコの大冒険」の売上は彼らによって作られています。

理論上は彼らを維持し続ければ、DAUも売上は横ばいですし、

彼らの客単価をあげれば、DAUは横ばいですが売上はあがります。

 

「新規ユーザー」「復帰ユーザー」だけを追いかけても、瞬間的な見た目のDAUは改善するかもしれません(たぶん瞬間的には回復したように見えるでしょう)

しかし、ここで注目して欲しいのはタイトルの状態やフェーズによっては

新規ユーザー、復帰ユーザーに注力することが、売上や、その後のDAU維持にはあまり貢献しない場合もあるのです。

となると、いまの売上やDAUを作っている既存ユーザーに注力するべきです。

今回「トロネコの大冒険」は運営3年目で

非常に厳しい状況でしたが、もし運営期間もまだ浅く、ゲーム自体も絶好調で新規ユーザーが取れまくり状態だったとしても、既存ユーザーに対してちゃんと向き合い「おもてなし」をするべきです。

なぜなら、既存ユーザーこそが、これからの「トロネコの大冒険」を支えてくれる、もっとも重要顧客だからです。

しかし多くのマーケターやゲーム運営担当者は

DAUという数字の魔力に毒されているからか、DAUを稼げる「新規ユーザー」ばかりに目が行きがちです。

いまは、問題なくてもスマホゲームは長期運営で利益貢献する運用型商材ですから、マーケターとしては絶対に見過ごしてはいけません。

【上級編】DAU、WAU、MAUのうち重要なKPIは?

最後にゲームマーケティングにおいて

DAU、WAU、MAUのうち、どれが重要なのか
または重要でないKPIはあるのか?

この点について掘り下げてみたいと思います

企業によって、DAU、WAU、MAUのうち
どのKPIを重視するか見解が分かれますが、

それは企業のマーケティング担当者の考え方に依存しているケースが殆どです。

でも、結論から言うと

「どのKPIが最重要なのか、100%の正解は存在しません」

「マーケターや運用担当者の数だけ答えが存在します」

 

正解はないのです。

その上でトロネコの考え方を申し上げると

ゲームマーケティングにおいてはDAUを重視し、WAU、MAUはあまり(いやほとんど)重要としていません

なぜかというと

DAUはいま遊んでくれているユーザーであり
現状のゲーム運営の状況を表す活きたバロメーターだからです。

いまが一番重要という考え方です。

 

例えば今月の上旬に大量のTVCMやWeb広告を投下したとしましょう。
1か月間を通して振り返ってみると、当たり前の話ですが今月のWAU、MAUの数字は通常月よりも高くなります。

 

でも本当に重要なのはMAU、WAUではなく

TVCMやWeb広告が終了後の今月最終日以降に、DAUがどうなっているか?なのです。

 

つまり、TVCM、Web広告など大小に限らずプロモーションを実施すると
WAU、MAUの数字はつくれてしまう・・・という特性があります。

 

とあるタイトルの配信日直後に、とある開発プロデューサーがこんな話をしたとしましょう(いや、結構実話ですけどね・・・)

 

「DAUは微妙なんだよね、でもMAUは結構な数字取れているんだよ」

 

なんか、実際にありそうな会話ですねw

配信初月ですからMAUは数字として作ることができます。

でも重要なのは、いま現在のDAUです。

そのDAUこそ、そのゲームタイトルを、いま楽しんでくれている実態のあるファンそのものなのです。

一方で、DAUは低下気味だけど
MAUは横ばいといったタイトルも稀にあります。

その場合、毎日プレイする意欲は低下しつつあるけど

まだ完全に辞めようと思っていないので

毎月の特定のゲーム内イベントだけは参加している

といった事が推測されます。

一方で、DAUは低下気味だけど
WAUは安定横ばいといったタイトルもあります。

ゲームをプレイしているユーザーのライフスタイルが影響して
毎日はプレイしないけど、お休みの取れる土日だけプレイされている
といった事も推測されます。

このようにDAU、WAU、MAUを組み合わせることで
ゲーム運営におけるコンディションの「仮説」を立てる事ができます。

あとはその「仮説」が正しいのか、
なぜその「仮説」が発生しているのか?その原因を突き詰めて
ひとつずつ解決することでゲーム運営を改善していくことができます。

 

とはいえ、いろんなKPIに振り回されるのは、判断を見誤ってしまう危険もありますので私は基本的にDAUを注力すべき、と思っているのです。

でも、DAUだけを見ておけばいいのか、これはゲームジャンルや、ゲームの中身の作りにも依存しますので

もし、あなたがゲーム運営やマーケターのスペシャリストを目指すなら

ゲームのジャンル、ユーザーコンディション、タイトル運営のフェーズ、プロモーション施策の有無などによって、使い分けたいところです。

まとめ

最後にちょっとしたDAUにまつわる小話をします(架空の話です)

1週間にわたって、とあるゲーム内施策を実施し
毎日ログインしてくれた人に豪華なゲーム内アイテムを配布しました。その結果、1週間の平均DAUが実施前と比べて30%改善し
ゲーム内施策を設計した担当者は周囲から称賛されました。

でも、本質的には1週間の平均DAUは特に重要ではなく
そのゲーム内施策が終了後にDAUがどうなっているかが
重要なのはご存知の通りです。

結局、施策終了後にはDAUは元に戻ってしまい、
ゲーム運営の状況を本質的には改善するには至りませんでした。
むしろ、その後、DAUは施策実施前よりも下がってしまいました。

 

この件においては、ゲーム内アイテムを毎日プレゼントすることで意図的に
DAUを作っていただけであり

本当の意味でユーザーがゲーム内に定着する施策が用意されていなかったため、施策終了後にDAUが元に戻ったというのが事実です。

 

そしてゲーム内アイテムを貰える事に慣れてしまったユーザーは
その後、ゲーム内アイテムが貰えなくなったことで
むしろゲームにログインする意欲が薄れてしまったと思われます。

 

このように本質的でないところでDAUは作れますし
そうやって作ったDAUは、かえってネガティブな影響を与える恐れもあります。

そう考えていくと、普段、よかろうと思って企画実行しているDAU改善施策が、実はDAU低下を招いているネガティブプロモーションだったりする可能性もあるのです。ここは十分に気をつけたいところですね・・・・。

というわけで、今回はここまで!

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