こんにちはトロネコです。
最近、ちょっとだけ気になることがあります。
それは
既存タイトルでまだまだ改善の余地があるのに
新規タイトル創出ばかりに注意が行きすぎて
既存運営タイトルのポテンシャルを見落としているという現場が多いという点です。
例えばこんなケースによく遭遇します。
※ちなみに、これらはあくまでもサンプル事例です。
・売り上げ1億円、利益5,000万円、もっと利益率をあげられるのに。
・売り上げ1億円、追加費用をかけずにもっと売り上げ上げられるのに。
・売り上げ5,000万円、利益が出ないのでサービス終了しようとしているけど、まだ改善の余地があるのに。
トロネコが何を伝えたいかというと
まだできることがたくさんあるのに
それをやらずに現場でもがいている運営ゲームアプリが多いのです。
なぜ、そのような状態が生まれてしまうのでしょうか?
単純に現場担当の怠慢なのでしょうか?
実際のところ現場は怠慢ではなく、現場も必死でもがいているわけです。
なんとかしたいと、思っているわけですが、どうしても現状を変えられない状態なのです。
こんな場合、外部からのマーケティングコンサルティングを導入することで状況を大きく改善できる場合があります。
トロネコも同様のご相談をよく頂いていますが
実際にお話を聞くと、既存タイトルの現場を変えられない原因として次の3つに大体まとめられます。
「当たり前のことができていない」→経験不足
「今までのやり方から抜け出せずにいる」→近視眼的になっている状態
「そもそもゲームに対する知識が乏しく何もできていない」→若さゆえのスキル的な問題
でも、現場は必死になんとかしようと思っているし、会社の経営層もなんとかしたいと思っているけど、状態は変えられず
その結果、新規タイトルに社運をかけようとします。
しかし、冷静になって考えてみてください。
①新規タイトルは簡単に成功できるわけではないし、新規タイトル自体、新たなキャッシュアウトが発生します。そのキャッシュアウトは100%回収できる保証はありません。
②既存タイトルのリブートがうまくいっていないのに新規タイトルがうまくいくなんてちょっと楽観的過ぎかも!?
だって、新規タイトルもアプリ配信した直後から、既存タイトルになるわけですから、新規タイトルの初動でうまくいったとしても、いずれ、今の既存タイトルと同じような状況が近い未来に訪れる。
特に2番目の「新規タイトルもアプリ配信した直後から、既存タイトルになる」というのは重要で、既存タイトルを改善できない状況をそのままにしていたら、いずれ同じようなことが再び起こるわけです。
そして、ここで重要なのは、そもそもゲーム事業って(特にスマホやPCオンラインゲームの場合)
新規タイトルをヒットさせることが目的ではなくて、新規とか既存とか関係なくて
長く、ゲームアプリを遊んでいただき、長く、ゲームアプリで事業貢献する
これが大前提だったりします。
そして、現実的な問題として
あらゆる新規タイトルが1打数1打席で100発100中みたいにヒットする可能性は極めて低く、多くの新規タイトルは確実に失敗します。
もし、運よく1打数1打席でヒットを打てたゲーム会社が存在したとしても
そんな会社がその後、2発目のヒット創出にどれだけ苦しんでいるのか?
説明をするまでもないでしょう。
2本目のヒットを創出することがどれだけ難しいのか
この記事を読んでいる皆さんも身をもってわかっているはずです。
そして、実際のところ、今、改善できず現場でもがいている既存タイトルは
かつて、数多く発売した新規タイトルのうちでもヒットしたタイトルの生き残りです。
いわば、かつての新規タイトルのうち、生き残った精鋭部隊みたいな感じです。
そんな既存タイトルは、まだまだ改善できることがあります。
でも、それを諦めて新規タイトルの創出だけに意識がいっている状態は結構危険です。
なぜなら、大事なことなので繰り返しますが
「新規タイトルもいずれ、既存タイトルとなり、同じ問題にぶち当たるからです」
ならばどうやって、既存タイトルの現状を改善するのか?
トロネコが実際にコンサルティングに入った際にやることの一部をまとめてみました。
トロネコが参加した場合、次の3つのプロセスで既存タイトルの改善を試みます。
(これ以外にもそのタイトルの課題や状況、会社の意向によっても変動しますが、大体こんな感じがベースになります)
既存タイトルのリブートマーケティングにおける3つの観点
トロネコが既存タイトルの改善マーケティングを行う場合は次の3つの観点から進めていきます。
ここで注目して欲しいのは
いきなりお金を使う宣伝活動をして、KPI改善を目指すのではなく
①現状把握
↓
②お金をかけずに既存リソース&アセットで改善する
↓
③お金をかけなければならない部分はその精度をあげる
といったように段階的に進めていくところにあります。
つまりお金を極力かけないところにも改善の余地があるわけです。
(少なくても既存ゲームタイトルは運用予算はあるので、その範囲内で改善できるところから着手します)
例えば「①現状把握」の部分でゲーム内における問題が見つかったら、そこを改善してから進める必要があります。
なぜなら、問題のあるゲームアプリは穴の空いたバケツのようなものであり、いくらユーザーを注いでもすぐに抜けてしまうからです。
実は、多くの既存タイトルの改善がうまくいかない原因としては、バケツの穴を塞がずに、ただユーザーを獲得し続けていたりするケースが多いのです。
3つの観点の詳細については、ここでは詳しく説明しませんが、簡単に内容を書き出しておくと次のようになります。
①現状把握
・ユーザー属性
・ゲーム内市場経済の把握
・ユーザーの声
・ゲーム会社の声
・ゲーム事業の戦略チェック
②新規キャッシュアウト無しでできる運営改善
・ゲーム内運営改善
・ゲーム内既存アセット活用
・ASO改善
・SNS運用改善
・自社オウンドメディア活用
・コストをかけず自社オウンドメディア開拓
・PR活用
③キャッシュアウトを伴う運営改善
・Web運用広告改善
・ASP広告改善
・その他広告改善
多くの既存タイトルは何かしら改善ができます。
やり尽くした!という既存タイトルでも何かしら改善ができる部分が必ず残されています。
まずはそこに着手して改善します。
TVCMなどをやらなくても、既存リソースの見直しだけで改善することができるのです。
でも、こう言う話をすると、こんなことをよく言われます。
そんなこと、既にやっているし、
それでも改善できないから悩んでいるんだよ。
それって、本当にそうですか?
改善している場所や視点が間違っていたり
改善の精度が荒かったり
向かうべき方向が適切でなかったりしませんか?
実は、改善がうまくいかないケースは、やっている事が適切でなかったり、精度が荒かったり、ちゃんと改善されていない事がほとんどです。
なぜ、うまく改善できないのか?
それは
知識や経験に基づく部分もありますが
「今までこうやっていたから、これからもこうやるべきだ思考」に染まっているケースや
「このくらいでいいや、だって所詮仕事だから」といった、どこかでジブンゴト化できていない甘えによる部分も大きいのです。
まずはそれらを見直す
過去を捨てる
常識に囚われず常に自分をアップデートしていく
そんな意識改革も必要です。
でも、それって言葉に言うと簡単なのですが
実際に会社で働いていると、簡単なことじゃないんですよね。
ゲーム会社で働いている人の多くが
ただ毎日のタスクをこなすことで精一杯で
戦略とか改善とか、未来とか過去とか振り返っている余裕がないからです。
これはディスっているのではなく、トロネコもかつてそうでしたので、凄くわかるのです。
でも、なぜ毎日のタスクをこなす事で精一杯なのか?
それは
もう、圧倒的に経験と知識が足りていないので、何をするにも判断するにも、議論とか考察とか検討で時間がかかり過ぎるわけです。
経験と知識が豊富なら
「こんな場合なら、3つほどやり方があるよ」
と瞬時に提案できるわけですが、そのやり方をみんなで探している状態ですから、とにかく時間がかかり過ぎるわけです。
だからこそ、外部からのコンサルティングというものが生きます。
ちなみにトロネコはお仕事をご一緒にさせていただく場合
外部コンサルなんですけど、外部のような感覚ではなく、内部スタッフのような感覚で望みます。
そして一切の忖度はしません。
社長であれ、役員であれ、間違っていることは「忖度なしに違うよー」とお伝えします。
「なぜなら、明らかに間違っていることは、間違っているからです」
「その道を進んだら確実に失敗することがわかっているのに、忖度して助言しないのは、おかしな話です」
我々チームの最終目的は現状からの脱出であり
ゲーム会社としてもっと上を目指したいからであり
これは社長も一般社員も変わらない想いのはずです。
であれば忖度なんて必要ないし、忖度することで「その場凌ぎのお仕事」になってしまと誰も幸せになれません。
しかし、残念ですが
世の中には「その場凌ぎのお仕事をすることがお仕事の人」もいます。
言葉を選ばずにお伝えするならば
・タスクをこなして、とりあえず今日を乗り切ることが仕事の目的である人
・ゲームに興味なんてないし、仕事にプライドもないし、上司の顔色ばかり伺っているような人
実際にそういう人が現場のマネージャーをやっている場合は、そのゲーム会社、結構厳しいものがあります。(実際に厳しい状況だったりしますが)
そんな場合は残念ながらトロネコはお仕事をお受けしません。
本気で既存タイトルを改善したい!
と思う方のみ限定でお手伝いをしております。
わからなくてOKなのです。
できなくてもOKです!
経験やスキルが不足していてもOKなのです。
だって、学べばいいし、いくらでもフォローアップできるからです。
大切なのは
本気で現状を変えたい!という想いです。
そう思える人だけが現状を変えられるからです。
というわけで今回はここまで!