ゲームビジネスはラーメン作りと同じ【見た目も美味しい、食べたら病みつきになるラーメン作りが必要】

ゲーム開発

ゲーム開発、運営におけるマーケティングの役割を全部お話します

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです

いきなりですが質問です。

「ゲームの世界で成功するために必要な条件は何だと思いますか?」

いろいろな回答があると思いますが

「成功の90%以上はゲームの面白さで決まります」

これが真実です。

ゲームが面白いか、そうでないかが全ての結果を決めます。

「ゲームが微妙でもプロモーションでなんとかなる」

といった意見もたまに聞かれますが、
これは現代のゲームビジネスを知らない人の意見です。

とはいえ、かつては面白くないゲームでも売れた時代があったのも事実です。
ざっとあげるとこんな感じです。

・ファミコン創成期(1980年代)
・プレイステーション創成期(1990年代)
・ニンテンドーDS創成期(2000年代)
・ソーシャルゲーム創成期(2010年代)

ゲームを出せば売れる時代
TVCMなどパワープロモーションをすれば売れる時代

かついて、そんな時代がありました。
言い換えれば何も考えなくても売れるので、
マーケティングは重要とされてきませんでした。

ゲームの面白さよりも、そのゲームのテーマやモチーフ、新規性、話題性があれば、それだけで売れた時代だったのです。

いま、考えると超幸せな時代ですが、ちょっと異常な時代ですよね。

ファミコン時代にクソゲーを買ってしまったり
ニンテンドーDS時代には任天堂が切り開いた学習系ゲームのブームに乗って
粗悪な脳トレ、学習系ゲームが発売されましたし
ガラケーのソーシャルゲーム時代には、もはやゲームとはいえないモノがゲームとして配信されていたこともありました。

これらの時代に共通していることは、

技術的革新など、パラダイムシフトが起こるとゲームの面白さを犠牲にしても、売れる瞬間がある

という事です。そしてそれは実際に過去にあったわけです。

今後、同じような現象が100%起きないとは断言できません。
しかし、現代はSNSの発達により良い評価、悪い評価は一瞬で広まる時代ですから、以前のように面白くないゲームがそのまま売れ続けるかというと疑問です。

また情報が溢れ、ユーザーの嗜好性が多様化し、ゲーム以外に楽しいことが溢れている時代ですから、そもそも、かつてのようなゲームという商材で継続したブームを作れるかも怪しいです。

よって、冷静に考えれば、これからは間違いなく

・面白そうに見える(見た目)
・実際に遊んだら面白い(中身)
・ずっと遊び続けたい(飽きない)

といった3つが揃わないとゲームをヒットさせるのは難しいですし
これが出来ないゲーム会社は生き残れないと100%断言します。

とはいえ、そんな事を言われても、ゲーム業界の中でもその重要性をいまいち理解できない人はたくさんいますし(トロネコは常に重要だよと言いまくってますが)、また、ゲーム業界以外の方にもわかりやすく説明するために

今回、みんなが大好き「ラーメン」に例えて説明することにしましたわけです。「ラーメン」に例えると、少しだけわかりやすくなりそうです。

・面白そうに見える(見た目)

 →美味しそうなラーメン(見た目)→ラーメン開発(=ゲーム開発)

・実際に遊んだら面白い(中身)

 →食べてみたら美味しい(中身)→ラーメン開発(=ゲーム開発)

・ずっと遊び続けたい(飽きない)

 →病みつきで毎日通っています(飽きない)→ラーメン+ラーメン運営(=ゲーム開発+ゲーム運営)

つまり、ラーメンもゲームも全て「開発」が成功可否を決めます。
でも、これを実際の「開発チームメンバー」だけで全部対応するのは、まず不可能です。

※厳密には個人経営で特定の市場だけで勝負すればいいラーメン屋と全国チェーンのラーメン屋では状態がちょっと違うのでゲーム開発と例える上では、全国チェーンのラーメン屋の方が違和感がないと思います。

なぜなら

・美味しそうなラーメン(見た目)→ゲーム開発
・美味しそうなラーメンを食べてもらう→プロモーション
・食べてみたら美味しい(中身)→ゲーム開発
・美味しいラーメンをみんなに知ってもらう(中身)→プロモーション
・病みつきで毎日通っています(飽きない)→ゲーム開発+運営
・ずっとファンでいてもらう(飽きない)→プロモーション

このように各プロセスの間には必ず「プロモーション」が入るからです。

そして、プロモーションで結果を出すには大前提として

・美味しそうなラーメン(見た目)
・食べてみたら美味しい(中身)
・病みつきで毎日通っています(飽きない)

といった、ラーメンとしての商品ポテンシャルがマストです。

一方で下記のように、まずいラーメンをプロモーションでなんとかしてこい!と言われても、できるものではありません。

・美味しそうに見えないラーメン
→食べさせることは結構大変です。

・まずいしいラーメン
→何とかして食べてもらっても2回目は食べさせるのは難しいです。

・毎日通いたいと思わないラーメン
→まずそうに見えない、実際にまずくない、普通に食べれるラーメンは
瞬間的に勝てても、それを選び続ける理由がないので負けます。

よってプロモーションを成功させるには
開発といっしょに「美味しそうに見えるラーメン」「食べたら美味しいラーメン」「毎日通いたくなるラーメン」作りが必要です。

ちょっと長くなってしまいましたが、
ラーメンつくり(=ゲーム開発)の全てのプロセスで
ゲームマーケティングがかかわる必要があるのです。←ここが重要

ならば、ラーメン作りにどうやってマーケティングがかかわっていくのか
各プロセスごとについてお話していきます。

【目次】

・【ゲーム開発】見た目が美味しそうなラーメンをつくる

・【ゲーム開発】食べてみたら美味しいラーメンをつくる

・【ゲーム開発+運営】病みつきで毎日通いたくなるラーメンをつくる

・まとめ

【ゲーム開発】見た目が美味しそうなラーメンをつくる

最初にすごく分かりやすい例をあげますね

「この見た目は地味だけど、遊んでみたらすごくハマるよ」
「だから体験版とか、一度遊んでみるプロモーションをやって欲しいよ」

もし、開発がこのような発言をしているタイトルがあるなら、間違いなく失敗します。

かつて、PSP(プレイステーションポータブル)、ニンテンドーDSの時代には体験版プロモーションが流行りました。体験版をプレイした人数とゲームソフトの売上が比例した時代があったので、とにかくプロモーションで体験訴求をしたわけです。

しかし、いまとなっては家庭用ゲームも体験版は当たり前ですし
スマホゲームにとっては無料でダウンロードして遊んで、よかったら課金する形式ですからゲーム本編自体が体験版のようなものです。

スマホゲームをダウンロード体験してもらうために
事前登録キャンペーンや、デジタル広告、Youtuber、友だち紹介などありとあらゆる方法でダウンロード促進をしますが、最近はダウンロード体験してもらうことも、非常に厳しくなってしまいました。

なぜ、ダウンロード体験が非常に難しくなったのでしょうか?

理由はたった2つだけ。非常にシンプルです。

①既に遊んでいるゲームがあるから
→お気に入りのラーメン屋に通っています。②そのゲームを遊ぶ理由がないから
→そのラーメン、他のラーメンと同じに見えます。特段、美味しそうに見えません。

既に病みつきで毎日通っているラーメン屋から引き剥がして
一瞬でいいので、こっちのラーメンを試食(=ゲームをダウンロード)させる必要があるわけです。

そのためには、ライバル店よりもおいしそうに見えて、
一瞬でも浮気したくなる「見た目」がゲーム開発に必要になります。

ここでマーケティングの出番です!!

・引き剥がしたいターゲットは誰?(Who)
・浮気したくなる「見た目」とは何?(What)
・どこで、どのように伝えれば浮気したくなる?(How)

ここをゲーム開発といっしょにゲーム企画段階から作る必要があります。

そして、だいたいのケースで、ここの要素はゲーム開発着手、最初の企画書ペラ1枚に、盛り込まれている必要があります。

(最初のペラ1枚の企画書でここが明確になっていないと、誰に向けたラーメンなのかわからないまま開発が進んでしまう事になるので、後で辛い思いをします)

これをゲーム開発担当(プランナー/プロデューサー)本人が単独で作れるといいのですが、スキルセットが違う分野なので結構難しいです。
そして、結局のところ、作ったラーメン(=ゲーム)を売るのはマーケターなのですから、このタイミングで実際に売りやすいものを一緒につくる方が成功確率あがります。→ここがほとんどのゲーム会社ができていません

ちなみに、さらに深く掘って話をすると「見た目で面白そうなゲーム」=「実際にゲームとして面白い」かというと必ずしもそうではありません。

例えばスマホゲームの場合、ゲーム開発ではとことん無駄を排除します。
つまり、売上や継続率、DAUがあがるのか、という「ビジネス視点」で
ゲーム開発は進められます。

どうしても、開発費が足りなくなった場合は、追加開発費を投入したいんだけど、開発費を追加すると

「で・・・いくら売上があがるの?」

みたいな議論が行われる場合があります。

でも、ここは重要なポイントなので、しっかり押さえて欲しいのですが、無駄を排除して「ビジネス視点」になればなるほど、「見た目が面白そうなゲーム」から遠ざかっていきます。
なぜなら、美味しそうに見えるグラフィックや演出などの「見た目」は「ビジネス視点」では無駄なコストそのものだからです。

「そんなグラフィックにお金かけて、いくら売上あがるの?」

みたいな議論がスマホアプリでは普通にありえるわけです。

でも、ゲームの面白さって無駄なところに存在します。←これ重要です!

そして、家庭用ゲーム出身のゲーム会社は、スマホゲームにおいて無駄と呼ばれる部分こそ「ゲームを面白くする正体」であることを良く知っていますし、そこがゲームクリエイターの腕の見せ所だったりします。

それゆえに、無駄なところにこだわりすぎて、ビジネスとしての本質を見失ってしまう場合もあるのですが・・・・。←これも重要です!

ゆえにスマホゲーム会社と家庭用ゲーム会社のハイブリットな部分に
最適解は存在するとトロネコは考えています。

【ゲーム開発】食べてみたら美味しいラーメンをつくる

見た目が美味しそうなラーメンがつくれると
正直な話というと、プロモーション的には、ワンチャンあります。

なぜなら、美味しそうな見た目を切り取ってプロモーション訴求をすれば
ラーメンの試食会には来てくれる可能性があるためです。

スマホゲームと違い、家庭用ゲームの場合は、基本的に「パッケージ売り切り型」ですから

試食=ゲーム購入

と定義するなら見た目が面白そうなゲームは売り逃げができてしまいます。
※かつては、これができた時代がありました。いまはSNSで評価が一瞬で広まってしまうので困難です。

タイトル名はあげませんが、プレイステーション2時代に

有名タレントを起用+派手なゲーム画面繋ぎ+タイアップ楽曲=TVCMで
売り逃げをしたタイトルは結構ありました。

でも、セールスは途中で止まってしまいましたし、続編は全く売れませんでした。つまり

・面白そうな見た目のゲームは興味を惹けるけど
・実際に面白くなければ遊び続けてもらえない

というわけです。

ただし家庭用ゲームと異なり、スマホゲームの場合は遊んだ結果、面白かったら課金するというビジネス形式ですから、見た目は面白そうだけど、実際に遊ぶとつまらないゲームでは、試食会には来てもらえても、全く戦いになりません。

アプリ配信直後には大量ユーザーを獲得したけど
半年も経たずにサービス終了した

というケースがスマホアプリ業界ではよく見られますが、「見た目は面白そうだけど、実際に遊んだらつまらなかった」
というわかりやすいパターンです。

「ならば面白いゲームを作ればいいだけ」

というシンプルな話なので、基本的に面白いゲームをつくる事に関しては、その手の専門家であるゲームクリエイターにお任せなのですが、スマホゲームの場合はどうしてもマーケターが関わる必要があります。

なぜなら、家庭用ゲームと違って、スマホゲームは無料で遊べるゆえに

「遊んだ瞬間に面白さが伝わらないとユーザーは辞めてしまう」

というスマホアプリならではの宿命があるからです。

ゲームとして面白いんだけど7日遊ばないと、その面白さがわからない。いやせめて3日遊ばないとまったく無理です!みたいなスマホゲームとしては結構、致命的です。

なぜならスマホゲームは基本プレイ無料なので
インストール翌日に50%、1週間後に70%辞めてしまうからです。

※50%、70%という数字はゲーム内容や、ゲームジャンルによって変動しますのであくまでも参考まで

辞めてしまう理由はいろいろあります。ただし、その中のひとつとして「ゲームの面白さ」はやめる理由になります。

ゲームを辞める理由については下記の記事でも詳しく書いていますので
参考にしてみてください。

辞めさせないゲームマーケティングの作り方【スマホアプリは翌日に半分辞めます】

【ゲーム開発+運営】病みつきで毎日通いたくなるラーメンをつくる

前のパートで

「かつて、家庭用ゲームの場合では売り逃げができた時代もあった」

という話をしましたが

スマホゲームはもちろん、家庭用ゲームも次回作を購入して頂くために
病みつきで毎日通いたくなるラーメンつくり(ゲーム開発+発売した後のケア)は必須の時代です。

ところで、みなさんがラーメン屋の主人だったら
毎日病みつきで通いたくなる状態をつくるためには
どのような方法が考えられますか?

例えばこんな感じでしょうか

・ここでしか味わえない特徴を持った美味しいラーメンをつくる
・万人受けを狙うのではなく、特定の熱狂的なファンに支持されるラーメンをつくる
・毎日通っても飽きないようにラーメンの味を季節で調整したり、種類を増やす
・1月3日がオープンの日としたら、毎月3日をオープン記念日としてチャーシューを増量する
・ランチタイムはライスと餃子を無料にする
・スタンプカードでスタンプが10個たまったら替え玉無料にする

みたいなアイディアはすぐ出てきそうですね

これは全部スマホゲームの開発、運営に置き換えられます。

①ここでしか味わえない特徴を持った美味しいラーメンをつくる
→基本的なゲーム開発・運営

②万人受けを狙うのではなく、特定の熱狂的なファンに支持されるラーメンをつくる
→マーケティング視点でターゲットを絞ったゲーム開発・運営

③毎日通っても飽きないようにラーメンの味を季節で調整したり、種類を増やす。
→機能追加、チューニングアップデート

④1月3日がオープンの日なので毎月3日をオープン記念日としてチャーシューを増量する。
→周年施策

⑤ランチタイムはライスと餃子を無料にする
→インセンティブ付与施策

⑥スタンプカードでスタンプが10個たまったら替え玉無料にする
→ログインボーナス

そうなんです、アプリ配信後のゲーム開発・運営はラーメン店経営と同じです。

でも、なぜみなさんはラーメン屋さんに通うのでしょうか?通う本当の目的は何ですか?

④⑤⑥は目的ではないですよね?

あくまでも背中を押す「きっかけ」や「いいわけ」に過ぎません。
目的は「美味しいラーメンを食べてお腹を満たして、幸せな気分になりたい」ではないでしょうか?

そうすると①②③あたりが、そのラーメン屋に通う主目的であり
極論、④⑤⑥がなくても、病みつきのラーメン屋なら通ってしまいそうです。

ゲーム開発も同じことで

・面白いゲームであるのは大前提ですが
・ファンの要望に応える面白さがあり
・毎日遊んでも飽きない新しい発見がある

最も重視すべき点はここです。
とはいえ開発チームだけではわからない部分もありますので、そこはマーケターと連携すれば解決できます。

しかし、多くのゲーム運営は④⑤⑥を中心に考えられていませんか?

ログインボーナスやインセンティブで釣ったり、周年施策で期待感をあげて離脱ユーザーを戻すことをゲーム運営、マーケティングと呼んでいるタイトルが多いかもしれません。

しかし、それは本質ではありません。

なぜなら、ログインボーナス、インセンティブ、周年施策でユーザーを獲得しても、それは瞬間的な話であり、終了した翌日には大きくDAUを下げてしまうからです。(そしてその事実をゲーム運営やマーケターの方はご存知かと思います)

病みつきで毎日通いたくなるラーメン屋は
①②③ができた上で、④⑤⑥を組み合わせると
つくれる可能性がぐーんと高まるけど、④⑤⑥だけでは作れない

という点を押さえておきましょう!!

まとめ

最後におさらいです。

今回、かなりのボリュームになってしまったので、改めて重要なポイントだけ忘れないようにまとめておきましょう。

【ゲーム開発には次の3つが必要であり、全部が揃わないと本当の成功は得られません】

・面白そうに見える(見た目)
・実際に遊んだら面白い(中身)
・ずっと遊び続けたい(飽きない)

【これらプロセスにはゲーム開発だけでなく、マーケティングもセットになって関わる必要があります】

・面白そうに見える(見た目)
→面白そうな部分を切り取って、1回でいいので遊んでもらう
・実際に遊んだら面白い(中身)
→遊んだ人を源泉に面白さをもっと多くの人に知ってもらう
・ずっと遊び続けたい(飽きない)
→ずっと遊び続けてもらう、ファンになってもらう

これら要素を伝えるのはマーケターの仕事なのですが、つまらないゲームをどんなにマーケティングで伝えても、結果が出ないからです。よってゲーム開発とマーケターは「中身」と「売り方」を一緒に考えることで、ゲーム事業の成功確率があがるわけです。→ここ重要です!

言葉でいうのは簡単ですが、これを実際に実行するのは
全領域を網羅した「マーケター」と、これらの重要性を理解して寄添える「ゲーム開発」の両者が必要であり、かなり大変なことです。

でも、ここに踏み込まないと2020年以降、もう勝てない時代なのは明確なのですから、ぜひ、トロネコといっしょにここを突破できるように頑張っていきましょう!!

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