全くゲーム事業をやったことがない会社や個人がゲーム事業を始める上で
まず最初の一歩として、どうやってゲーム企画に着手すればいいのか?
そんな悩みにお答えします。
ゲーム未経験の企業がゲーム事業を始める上での方法6つ
①ビジネス投資視点でゲーム事業を考える
ゲーム事業に投資できる資金が1000万円しかないなら、1000万円できるゲームの範囲でゲーム事業を始めることになります。
よって大作RPGなどは開発できませんので、自然と開発できるゲームジャンルも絞られてきます。
そして1000万円の投資の結果、2000万円のリターンを目指すなら(ROI2.0)そこを目指せるゲーム内のマネタイズ方法を考えます。
このようにビジネス投資視点でゲーム事業を考えると「観点」が明確になります。
②ビジネス投資視点を捨ててゲーム事業を始める
「ビジネス投資視点」でゲーム事業を始めるという進め方の真逆にあたるのが
「ビジネス投資視点を捨ててゲーム事業を始める」という考え方です。
ゲーム事業に投資できる資金が1000万円あるなら、この1000万円は失敗して回収できなくなっても会社の事業に影響がない範囲にとどめます。
会社としてのチャレンジ案件としてやってみる
または社内のプログラマーやデザイナーさんのモチベーションやスキルを上げるための「福利厚生的な自由な案件」としてやってみる
その結果、利益が出たらラッキー
くらいで始めてみるというわけです。
仮にうまくいかなくてもクリエイターさんのモチベーションやスキルが上がれば、別に問題なし!という割り切り感で始めるわけです。
③ゲーム好きとして作りたいもの最優先でゲーム企画を考える
ゲーム事業を始めるということは、ゲームが好きで仕方なくて、何かしら作りたいゲームがあるわけですよね?
よって、
ゲーム好きとして作りたいもの最優先でゲーム企画を考える
という進め方です。
ゲームジャンル×ゲームコンセプト×ゲームシステムなどの仕組み
これらを掛け合わせることでゲームは作られます。
ただし、このパターンは多くのケースでうまくいきません。
作りたいゲーム=市場においてニーズがあるのか?
という点が多くのケースでギャップが生じるからです。
また、ゲームはよくわからないけど、ただお金儲けしたいからゲーム事業をやってみる、というのはうまくいきません。
ゲーム開発経験はなくても最低限、ユーザーとしてゲームを理解した状態でないと苦戦します。
④ヒットしている他社タイトルの「仕組み」を研究する
既にヒットしている他社タイトルのゲームの「仕組み」を研究して、それを元に自社ゲームを開発するという方法です。
仕組みとは「ゲームシステム、マネタイズの方法」を指します。
仕組みを研究して、どんな仕組みで行くか決めたら
あとは「ゲームコンセプト」を入れ替えることで新しいゲームを開発します。
いわゆる
「成功確率の高いゲームシステムのガワ替えゲームをつくろう」
というわけです。
100%ヒットする保証はありませんが、既に成功している「ゲームの仕組み」を参考にして開発するわけでから、暗中模索の中でフルスクラッチで新作ゲームを開発するよりは理論的に成功率は上がります。
⑤既存のゲームタイトルの運用を受託する
スマホゲームの場合は
ゲーム開発×ゲーム運用=スマホゲームの成功
となります。
つまりゲーム開発ができても、ゲーム運用ができないから失敗するのです。
ゲーム事業に参入するゲーム会社の多くは「ゲーム開発だけなんとかすればうまくいく」と考えがちです。
そしてゲーム運用における経験が皆無だったりします。
そこでいきなりゲーム開発をするのではなく、既存のゲームアプリの運用の仕事を受託するなどをして、
「お仕事を通してゲーム運用を学ぶ」
ことをお勧めします。
ゲーム運用を学ぶことで、将来の自社ゲーム事業にリスクを大幅に軽減できるからです。
⑥ゲームメディアをつくる
ゲームに関する経験が一切ないのに、いきなりゲーム事業に参入するのではなく、とりあえずゲームユーザーが集まるゲームメディアをつくってみる
という方法もあります。
ゲーム事業を始めると、いずれユーザー集客が必要になりますし、ユーザー集客は永遠に逃れられません。しかも広告宣伝で集めようとするとお金がかかりますので、ゲーム開発以外に膨大なキャッシュが必要になります。
しかもそれらキャッシュは使い捨てであり、新作ゲームを発売するたびにお金がかかるわけです。
ならば、将来の自社ゲーム事業に向けた第一歩としてゲームメディア開発から着手する
というのは理にかなった話です。
ゲームメディア事業を通じて収益が上げられれば、それをゲーム開発にあてることも出来ます。
ハイパーカジュアルゲームはあまりおすすめしない理由
新しくゲーム事業に参入する企業や個人がまず最初に考えるのが
「ハイパーカジュアルゲームをゲーム事業の第一歩にしよう」
という考え方です。
ハイパーカジュアルゲームは開発期間、開発費、ゲーム運用も少なく済むため最初の1本として選ばれることが多いのです。
この考え方は悪くはないのですが、次のような点について事前理解が必要となります。
ハイカジは打席が必要
ハイパーカジュアルで成功している企業はとにかく膨大なタイトル数を出して、その中でヒットした一部のタイトルで事業を回していきます。
つまり、ハイカジの場合は打席数が重要になります。
理由としてはトレンドの変化、他社の追随、ゲームコンセプト違いで成功失敗が大きく変動する
といったハイカジならではの特徴があるからです。
ハイカジを選ぶことによるデメリット
またハイカジを選ぶことで次のようなデメリットがあります。
・企業ブランドに貢献しない
・宣伝費というキャッシュが必要
・得られるノウハウが偏るのでハイカジから抜け出せない
・人材採用と人材育成で苦戦
うまく行っても、ハイパーカジュアルは流行り廃りが早いので
新しいゲームをどんどん投入していかなければならなくなります。
また宣伝費など資本力が重要になってきますので、キャッシュを稼ぐために、ゲーム事業として常に走り続けなければならくなります。
資金に余裕がある企業ならまだしも、スタートアップ企業や個人の場合は「自転車操業状態」になるので
抜け出せなくなる恐れがあります。
ハイカジについては下記で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
まとめ:ゲーム事業で成功するためにはプロセスが重要
ゲーム事業を始めようと考えた場合に
ゲーム事業をやるぞ=自社ゲームを開発するぞ!!
となりがちですが、ゲーム事業はリスクが伴いますし、そもそも事業を始めて普通に戦えるだけの状態を用意するには時間がかかります。
よって、いきなりゲーム開発から始める必要はないかもしれません
リスクが伴う事業であるゆえにゲーム事業で成功するためにはプロセスが重要だとトロネコは考えます。
プロセスというのは、いきなり素人の状態でゲーム開発をするのではなく
最終的にゲーム事業で成功したいのだけど、そこに至るまでの階段を段階的に登っていくという考え方です。
ちなみに、もしトロネコがゲーム事業に参入するならば次のようなプロセスを取るかもしれません。
ゲームメディアを作る
↓
既存ゲームタイトルの運用受託をする
↓
他社のゲームの仕組みを研究する
↓
ヒットしている既存ゲームタイトルのゲームの仕組みを活用して、コンセプト替えで小さくヒットを目指す
↓
小さいヒットを積み重ねて、チャレンジのレベルを上げていく
↓
ゲームメディアとゲーム開発をセットでユーザー集客とゲーム運営を回していく
最初にゲームメディア開発からトロネコは入るかもしれません。なぜなら最終的にゲームを開発しても常にユーザー集客からは逃れられないからです。
ゲームメディア開発ならトライ&エラーが何度もできますし、コストも抑えることができるためスタートアップ企業にとってはゲーム事業のプロセスの一つとして十分使えると考えるからです。
というわけで今回はここまで!