【保存版】ブラウザゲームマーケティングとプロモーションの教科書(ユーザー集客方法)

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【保存版】ブラウザゲームマーケティングとプロモーションの教科書(ユーザー集客方法)

こんにちはトロネコです。

今回は最近、注目されているブラウザゲームについて、マーケティング戦略の作り方、プロモーションによるユーザー集客の方法などについて解説します。

ブラウザゲームとは何か?

スマホゲーム、PCオンラインゲームの経験はあっても、ブラウザゲームの経験がないゆえに戸惑ってしまう人もいますが、怖がる必要はありません。

ブラウザーゲームとは何か?

ブラウザゲームとは、スマホやPCに標準装備されてるインターネットブラウザだけで遊べるゲームをここでは指します。

有名なブラウザゲームでは「ビビットアーミー」がありますが

モバゲー、GREEもブラウザーゲームの一種といえるでしょう。

 

スマホゲームアプリのようにアプリストアからゲームをダウンロードする必要があったり、PCオンラインゲームの中でもプログラムインストールをする必要があるものと違い、ブラウザゲームはそのサイトにアクセスした瞬間からゲームを始めることができます。

簡単なユーザー登録が必要な場合もありますが

ブラウザゲームは基本的な特徴としてはプログラムのインストールが不要という点があげられます。

ブラウザーゲームはゲームプレイまでの導線が短い

ブラウザゲームの定義として次のようなものをあげました。

・インストール不要

・ユーザー登録不要、もしくは簡単な登録程度でOK

・該当ページにアクセスしたらすぐゲームが始まる

 

つまりアプリをストアからインストールする必要がないということになります。

 

アプリをインストールをさせる必要がなく、すぐにゲームプレイができる

つまり圧倒的にスマホやPCよりもCV(コンバージョン:転換率)が高くなります。

 

ゲームアプリとブラウザゲームのゲーム開始までのプロセスをまとめると次のようになります。

ゲームアプリのあらゆるプロモーションは「アプリストアに飛ばすこと」です。

その後、アプリをインストールして、アプリを起動するといったユーザーによるアクションが必要になります。

もちろん、アプリをインストールして、アプリを起動を促進するプロモーションも可能ですが、手間もかかりますし、

アプリインストールはしたものの、ゲームを遊ぶことなく、離脱してしまうユーザーも多数存在します。

つまり広告からの実際のゲームプレイ開始までのコンバージョン率の低下がゲームアプリは一般的に大きいのです。

コンバージョン率の低さは、ゲームアプリ業界でもあまり深く議論されていませんが、実はアプリインストールした後、ゲームを起動させるまでの中間プロセスを改善するマーケティングも実は重要です

 

一方で、ブラウザゲームの場合はゲームページに飛んだ瞬間からゲームが開始します。

すぐチュートリアルが開始するのです。

その結果、広告によるプレイまでの離脱が低く、コンバージョン率が極めて低くなります。

 

このようにブラウザゲームは、ゲームアプリに比べてゲームプレイまでの導線が極めて短くなります。この特徴をうまく活用することで、広告対効果の高いプロモーションが可能になります。

ブラウザゲームも基本的にゲームマーケティングのフレームワークをそのまま使う

ブラウザゲームはプレイまでの導線が短いという違いはありますが

ブラウザゲームだからといって、スマホゲームやPCゲームのマーケティングから大きく変わることはありません。

当サイトでもご紹介している基本的にゲームマーケティングのフレームワークはそのまま使えます。

 

ただし注意して欲しいことがあります。

これはトロネコの体験に基づいた話になりますが、ブラウザゲームにおいて、あまりマーケティング戦略が現場では重視されておらず、ただ広告を出稿したり、何かしら施策をするといったHOW思考に陥っているケースが多いのです。

いわゆるテクニックだけでなんとかしようという考え方が重視され、実際の現場ではあまりマーケティングが重視されていません。

これは良くないことなのですが、これはマーケティングでかなり状態を変えられる余地がある、もっと改善できるという裏返しでもあります。

そのくらいブラウザゲームの現場では改善できる余地が残されているとも言えるのです。

ブラウザゲーム事業ではいくらでも改善できる余地はあります。マーケターからみると宝の山みたいな感じなのです

ブラウザゲームであるゆえのメリットとデメリット(強みと弱み)を理解する

ブラウザゲームはゲームプレイまでの導線が短く、広告によるコンバージョンが高いという話をしました。これは大きなメリットですが、一方でデメリットもあります。

 

ブラウザゲームがメリットだらけならば、世の中のスマホゲームは全部、ブラウザゲームに置き換わっているはずです。でも実際にはそうではありません。

 

ブラウザゲームとゲームアプリのメリットとデメリット、強みと弱みを比較することで、ブラウザゲームの攻略方法へのヒントを知ることができます。

ざっくりまとめると次のようになります。

ブラウザゲーム ゲームアプリ
プレイ環境 対応機種 多い 端末次第
インストール 不要 必要
動作 軽い ゲーム内容と端末次第
ゲームアップデート 基本不要 必要
追加ダウンロード 基本不要 必要
ゲームクオリティ 静的(アプリに比べればプア) 動的(リッチ)
運営・ビジネス環境 広告からの導線 短い 長い
課金システム 独自構築必要 不要
継続率 ゲーム内容によるがアプリの平均値よりも低い
課金率 同上
CPI 同上
ブランド 低い 高い
利益率 高い(ただし課金システム構築・維持コストは必要) アプリストアにて30%控除

 

ブラウザゲームには多くのメリットがあるのですが、その中で注目して欲しいのは「ブランド」という項目です。

ブラウザゲームはAppStore、GooglePlayと違って、自社で課金システムや、ゲームユーザーに対する入り口を用意しなければなりません。AppStore、GooglePlayに載っているゲームは、AppStore、GooglePlayに載っているゆえの安心感があります。

我々は深く意識していませんがアプリストアに対して信用があるからクレジットカードを入力して課金をするわけです。

その安心感があるからこそ、気軽にゲームをプレイして、課金障壁も低くなります。つまりアプリストアでゲームビジネスを展開するということは

AppStore、GooglePlayといったプラットフォームのブランド、信用力を利用しているわけです。

 

よくわからないブラウザゲームをプレイして、そこで課金をしようと思っても、心理的ハードルが存在します。でもAppStore、GooglePlay上で課金することに対する心理的な不安はあまり存在しません。

この心理的ハードルを排除することが、実はブラウザゲームでは非常に重要になります。

 

そしてもうひとつ注目して欲しいのは継続率です。

スマホゲームアプリに比べてブラウザゲームはゲーム耐性度が低いユーザーがプレイしがちなので、ゲーム開始までのコンバージョン率はよくても、ゲーム開始直後に離脱してしまう場合が多いのです。

よってゲーム開始直後のゲーム内での「おもてなし」が重要になります。

離脱させないようにするための「おもてなし」がどこまで用意されているかはブラウザゲームにとって重要です。

ゲームアプリに対する不満要因がブラウザゲームのプレイ動機に繋がる

先程の表でブラウザゲームに対してゲームアプリが劣っている弱みみたいなものも見えてくると思いますが、

ブラウザゲームで成功するためには

ゲームアプリに対するユーザーの不満要因をフォーカスして、解決するようなアプローチをするのも有効です。

結局のところ

ブラウザゲーム、ゲームアプリ、PCオンラインゲーム、ニンテンドースイッチ、PS4も全て

ゲームであることに変わりはなく、あらゆるゲームデバイス、ゲームコンテンツでゲームユーザーの過処分時間を奪い合っているだけに過ぎません。

厳密にこれらゲームユーザーの属性や特徴は完全一致ではなく、それぞれ異なるわけですがゲームを遊んでいるという状態に変わりありません。

そして、あらゆるゲームユーザーはそれぞれのゲームに対して完全に満足しているということはなく、何かしら不安を持ち、不安と駆け引きをしながらゲームを遊んでいます。

それら不安を解消できる新しい提案をすることが、新しいゲームを成功するための第一歩になります。

特にブラウザゲームのような独自のプラットフォームで勝負しなければならないようなゲームの場合は特に重要です。

ブラウザゲームのユーザー集客方法

ここからはブラウザゲームにおけるユーザー集客方法について解説していきます。

基本的にはプロモーションからゲームプレイまでの導線が短いというだけでゲームアプリの集客方法に近いものがあります。

ただしゲームアプリのあらゆるユーザー集客プロモーションの基本が「アプリストアに誘導すること」であることに対して

ブラウザゲームの場合は、「ブラウザゲームのプレイページに誘導すること」といった違いがあります。

よって、このブラウザゲームのプレイページに誘導するために効果的な方法だけに絞って、今回はご紹介します。

SEO|重要度★★★★★

ブラウザで検索すると上位に表示されるようにするためのSEO対策は

ゲームアプリのユーザー集客施策でも有効ですが、ブラウザゲームの場合はゲームアプリとは比較にならないほど重要です。

「ユーザーがどんな感情で検索して、その結果、そのブラウザゲームに到達するのか」

ユーザーの検索要因を考えながらSEO対策をすることで劇的にユーザーを増やすことができます。

 

例えば「ミリタリー戦略ゲーム」を遊びたいユーザーがいたとしましょう。

「ミリタリー戦略ゲーム」と検索するユーザーが存在した場合

彼らにとって遊びたいのは「ミリタリー戦略ゲーム」であって、必ずしもゲームアプリである必要はないのです。彼らの検索要因、検索感情、検索インサイトを研究することでユーザー集客できます。

ゲームメディアPR記事|重要度★★★★

ゲームメディアによるPR記事も有効な手段です。なぜならPR記事そのものがSEO対策の一つになるからです。

一般的に、スマホゲームの場合はネット上のゲームメディアPR記事はかけたコストに対して、あまりインストール効果が見込みにくいという事実があります。

(厳密には効果があるのだけれども、数値化できるほどの明確な効果がみえにくいという特性がスマホゲームにおけるPR記事にはあります)

なぜなら、アプリストアに誘導して、そこからインストール、ゲーム起動というコンバージョンの低下が存在するからです。

しかしブラウザゲームはPR記事からゲーム起動までの導線が短いため、ゲームアプリでは可視化しにくかったPR記事の効果を体感できます。

ブラウザゲームにおけるPR記事はオーガニックユーザー獲得の大きなベースを築くことができるのです。

運用型広告|重要度★★★

ゲームアプリでも実施している運用型Web広告はブラウザゲームでも有効です。

しかもブラウザゲームですからスマホに限定せず、PC向けブラウザでも広告掲載ができますので、ゲームアプリとは違った大規模な運用型広告による効果が期待できます。

ASP広告|重要度★★

1ユーザー獲得につき、獲得コストを支払うASP広告もブラウザゲームではみられます。

しかしブラウザゲームの場合、ARPUが低い傾向になりがちですから、CPAもかなり低めに設定する必要があります。

よってCPAが100円から、高くても200円程度しかだせないブラウザゲームは多いのです。

一方でスマホゲームアプリの場合はゲームジャンルや内容によるものの平均500円以上のCPIが多いので、ASP広告の場合、ブラウザゲームはスマホゲームアプリに単価で負ける事が多く、あまり獲得件数が伸びない傾向にあります。

SNS運用|重要度★★★★

ゲームアプリではユーザー獲得の施策効果が見えにくい、SNS運用もブラウザゲームでは有効な手段です。

なぜならSNSに貼ってあるリンクをクリックすればすぐにゲームを開始できるというゲームプレイまでの導線の短さがあるからです。

ブラウザゲーム運営においてSNS運用はいくらでも深掘りができる領域であり、こちらも試作設計次第でオーガニックユーザー獲得のベースを底上げするkとができます。

Youtuber施策|重要度★★

Youtuber施策も有効な手段です。

ただしゲームアプリに比べるとブラウザゲームはゲーム画面が静的で、見た目に映えない傾向があるため、ゲームアプリと同じような使い方では数字が出しにくい場合があります。

「ブラウザゲームのゲーム画面が絵的に映えないので視聴者の共感を獲得しにくい」

というわけです。

youtuber施策で結果を出すには視聴者の共感コントロールが大きく影響します。

よってブラウザゲームならではの個別設計が必要になります。

TVCM|重要度★★★

スマホゲームでは定番のTVCMもブラウザゲームでも有効です。

TVCMによるゲームユーザー獲得効果も見込めますが、どちらかというとブラウザゲームゆえのブランド力の低さ、信用力などをリカバーするための、ブランド浸透目的のTVCMに振り切るという目的が強い施策です。

実際にブラウザゲームのTVCMで、そのタイトルのブランド目的で実施しているものはあまり存在しないかもしれませんが、ここは踏み込む余地があるプロモーション領域なのです。

TVCM単体でユーザーを獲得するというよりは、ここまでお話しした、他の施策によるユーザー獲得効果を高めるためにTVCMを行う、といったイメージになります。

ゲーム内対策|重要度★★★★★

ブラウザゲームで宣伝プロモーションよりも重要なのはゲーム内対策です。

ブラウザゲームの場合はゲーム開始直後の離脱率を「上げやすい」ゲームもあるのですが、一方でゲームによっては「下がりやすい」ゲームもあります。

そのくらいライトなユーザー属性が多いというわけです。

(一方で凄くコアなユーザーが集まるブラウザゲームもありますので、一限には言えませんが、スマホゲームよりも離脱しやすい可能性がある事は考慮しておく必要があります)

よって

・いかにゲームを開始したユーザーを離脱させないか

・いかにゲームを継続してもらうか

獲得したユーザーに対するゲーム内での初期対応は非常に重要です。実は広告プロモーションよりもこっちの方が重要なくらいなので、マーケターは開発チームと一緒に離脱要因を払拭することに時間をかける必要があります。

広告で獲得したユーザーの質が悪い

もっと質の良いユーザーを獲得しなければならない

そんな考えを持っているブラウザゲームの広告担当者もいるかもしれませんが、実は広告に問題があるのではなく、ゲーム内部に問題があるケースの方が多いのです。

むしろ、GooglePlayやAppStoreなどブランド力に支えられた「アプリ」ではなく、「ブラウザゲーム」をプレイさせるところまで持ってこれた広告プロモーションには価値があります。

広告によって獲得するユーザーの属性は都度、変化しますので

その変化に対してゲーム内でどこまで対応できる環境を整えられているかが、重要だったりします。

ブラウザゲームの場合は、広告によって獲得したユーザーの質に対して注目する前に、ブラウザゲームの内部に目を向ける必要があります。

まとめ

最近、改めて注目されているブラウザゲームのマーケティングについてご紹介しました。

ゲームアプリにおいては、以前と比べてもマーケティングのマインドがかなり浸透しつつありますが、ブラウザゲームはまだ遅れている印象があります。

でも裏返せば、それだけ改善できる余地があるということです。

ぜひ今回の記事が参考になれば幸いです。

もしご不明な点がございましたらトロネコまでお気軽にご相談ください。

というわけで今回はここまで!