ゲームアプリ事業のマーケティング・コンサルティングの進め方|プロジェクト参加でやるべき3つのこと

マーケティング

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。

今回はトロネコが通常実施している
ゲーム事業のマーケティング支援と、マーケティングコンサルティングについてのお話です。

正直なところ「マーケティング支援」「ゲームコンサルティング」ってなに!?
と思われる人も多いと思います。

簡単に説明するならば

「ゲームを売るために、できることは何でもやります」

ということになります。
具体的には下記の表でも書いてある「ゲームが売れる仕組み」を3つに分解した

「つくるマーケティング」「とどけるマーケティング」「とどけつづけるマーケティング」に相当することは全部やります。

3つのマーケティングの大元にあたる「マーケティングの定義」については下記で解説しています。

 

ただし、ここで重要なのは

具体的にどのようにプロジェクトに参加するのか?

といった点です。

この「参加にあたっての進め方」が、外部のマーケティング支援業務に限らず、実際のゲーム会社の社内においてマーケティング担当がプロジェクトチームにJOINする時にも使えます。

そこで、今回、外部のマーケターがゲーム会社のプロジェクトに参加する際の流れを解説することで学びがあると思い、書くことにしました。

何かしらお役に立てれば幸いです。

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マーケティング支援・コンサルティングとして参加する際にまず最初にやること

まず外部メンバーとしてプロジェクトに参加するにあたってやるべきことが3つあります。

①現状の最新ビルドを触る

ゲームの内容を知らなければ、そのタイトルのマーケテイングはできません。よって必ず現状の最新ビルドをプレイしておくようにしましょう。

ただ、遊んでみた!

ではなくユーザー視点とマーケター目線をミックスしながら、どこに訴求ポイントがあり、離脱ポイントがあり、どこがインストールの推しになるのか、などいろいろと妄想しながらプレイする必要があります。

繰り返しますが、ただ事前に触ってみました!では意味がありません。

②ゲームに関する全ての情報を頂く

ゲームのコンセプト、世界観、ゲームの仕様、運営計画、実施済みの調査データやマーケティング戦略など、担当するゲームタイトルに関する情報をできるかぎり入手しましょう。

できれば、ゲームのプロデューサーにインタビューをすることもお勧めします。なぜなら、資料化されていない隠れた情報がプロデューサーの頭の中に眠っていることが多々あるからです。

ゲームプロデューサーに対するインタビューにおいては

どんなユーザーに、どのような感情を持って、楽しんでもらいたいのか?

プロデューサーの頭の中をどこまで可視化できるかが重要です。

③現状の課題、最終的に到達したいゴールを定性定量的にヒアリングする

最新のビルドを触って、資料を収集したら、それを踏まえた上で関係者にさらなるヒアリングをしましょう。

ここで重要なのは、このゲームタイトルにおける課題や到達したいゴール(目的や目標)が明確なっているのか、そもそも、そのような整理がされていない状態なのかを把握することにあります。

 

以上3つの項目に関する情報を収集したり、ヒアリングすることで、このゲームタイトルにおける課題や、それに対する解決方法がイメージできます。

この時点では、あくまでもイメージで結構です。
イメージとは結果を出すための障壁となる「課題」に対する戦略の「仮説」のようなものです。

これら「仮説」を考察しながら、「真実」に近づけていく準備をこの段階で行います。

失敗するケースの多くで、これらの事前準備不足によって、いきなりプロジェクトに参加してしまうことが挙げられます。その結果、無駄に遠回りをして時間を費やしてしまい、「課題」をクリアできない状態でものごとが進んでしまうことになります。

そうならないように、必ずプロジェクトに参加する段階で、今回紹介した3つのポイントは必ず押さえておくようにしましょう。

ここで手を抜いて、後でバラバラと情報をお願いするのも手間をかけてしまいますからね。

ゲームフェーズ別プロジェクト参加においてできること・できないこと

情報収集ができたら、いよいよプロジェクトに参加していきます。
ただし、ここで重要なポイントは

プロジェクトに参加するタイミングによって「できること」「できないこと」があるという点です

多くのゲーム会社ではゲームアプリの開発がほとんど進んで、配信数ヶ月前になって、マーケティング担当としてアサインされるケースが多いのです。

一方でゲーム開発段階からマーケティング担当をアサインするゲーム会社もあります。

アサインされるタイミングによって、マーケターとしてできること、できないことが大きく変わることを理解しておきましょう。

①ゲーム配信前、ゲーム開発段階から参加することで「できること」

ゲーム配信前、つまり開発段階からプロジェクトにJOINすると、マーケターとしてできることが広がります。

下記の「マーケティング100リスト」でも書いている「つくるマーケティング」を行うことができるわけです。

具体的には次の6つのことができます。

・プロジェクトの進むべき道を間違わず、勝機ををあげられる

・事業計画と連携してゲーム内KPI設計できる

・売りやすく、売れるゲーム開発ができる

・オーガニックユーザーを獲得する機能を実装できる

・ゲーム離脱(リテンション)に繋がる原因を事前に解決できる

・事前登録開始から、ゲーム配信後までの運用計画が設計できる

詳しくは下記の記事で書いていますので、よろしければご覧ください。

 

逆に言えば、開発の早期段階からマーケターのプロを参加させることで、マーケターとしてできることが広がります。むしろ、「マーケティング100リスト」に書かれている内容で、できないことがないのです。

もちろんプログラミングとか、グラフィックデザインとか開発に関わることはできませんが、「マーケティング100リスト」に書いた項目は時間とお金が許す限りできるというわけです。

しかし、多くのゲームアプリは「マーケティング100リスト」に書いてあることは全部できていません。

なぜなら、ゲーム開発段階からマーケティングのプロがプロジェクトに参加するケースはまだ少ないからです。

②ゲーム配信直前、ゲーム開発がほぼ終了している段階から参加することで「できること」「できないこと」

多くのゲームはタイトル発表直前とか、配信直前になってマーケティング担当がアサインされることが多いようです。

最近は「それではまずい!」という認識も広がりつつあり、発売直前のアサインは減っているようですが、まだ少ないのです。

配信直前の段階でマーケティング担当がアサインされた場合は「できること」「できないこと」が色々出てきますので、これらを整理する必要があります。

これを整理することで

「できることの範囲内内でどうやってプロジェクトの成功確率を上げていくのか」

といった「選択とリソースの集中」ができます。

つまり「マーケティング100リスト」に書いてあることは全部できません。
できることは「とどけるマーケティング」の一部になります。

できること

配信フェーズにおける「とどけるマーケティング」ができることになります。

マーケティング100リスト」でも詳しく書いていますのでよろしければご覧ください

すでに完成している素材(=ゲーム)を作り替えることはできません。

でも、素材をうまく料理することで、素材の魅力を引き出し、うまく伝えることができます。いわゆる「プロモーション」と言われるものです。

具体的には事前登録ユーザーや新規ユーザーの獲得ができることです。

「ゲームとしてこんな機能があれば」
「ゲームとしてこんな訴求軸があれば」
「ゲームとしてこんな魅力があれば」

といったゲームに対する課題解決はこの段階ではすぐに解決できません(発売延期をすればできなくわはないですが・・)

どのように料理することでプロモーション効果を最大化できるかに振り切るというわけです。
この振り切りができるかが、、ゲーム配信直前、ゲーム開発がほぼ終了している段階からのJOINにおいて道を間違えない秘訣です。

できないこと

一方でできないことは「ゲームの内容に関すること」になります。

すでにゲームは完成されているので、「マーケティング100リスト」における「つくるマーケティング」に相当する部分はこのタイミングでのJOINでは対応できません。

つまり「できないこと」になります。

ただし、もし、制約の中でも、選択と集中でどこに踏み込めば「マーケティング100リスト」における「つくるマーケティング」の一部が達成できる可能性があるなら、最後まで諦めずに考える必要はあります。

③サービス運営中のゲームに参加することで「できること」「できないこと」

最後に現在絶賛運用中のゲームタイトルにおけるJOINについてお話します。

厳密にはゲームの状態によって「できること」「できないこと」が決まリます。

状態とは、「ゲーム運営に置いて残された時間」を指します。

「すでに長期運用タイトルで今後も運営が続くのか」
「アプリ配信からまだ1年以内だが運営は厳しく、今後の運営も怪しいのか」

といった状態によって、使える時間の猶予が決まってくるのです。

長期運用タイトルで今後も運営が続く見込み

既に3年、4年、5年と長期ゲーム運営がされており、運営も安定しており今後も続く見込みが大きいなら、マーケティングでできることはたくさんあります。

「つくるマーケティング」「とどけるマーケティング」「とどけつづけるマーケティング」の全てが可能です。

マーケティング100リスト」の全てをこの段階から全部やり直すことも不可能ではありません。

つまり、現時点で様々な課題があるとしても1年後も運営が続くならば
1年後にV字回復を狙った戦略や対策を実行できます。

すでにユーザーが存在している故に既存ユーザーをがっかりさせるため「できないこと」はあるかもしれません。またゲーム会社として、または開発チームとして「事情によってできないこと」はあるかもしれませんが、時間の猶予と比例して物理的に「できないこと」は少なくなります。

むしろ「なんでもできる可能性がある」といった意識で進めた方が選択肢を自ら狭めず自由な発想で対策を考えられます。

アプリ配信からまだ1年以内だが運営は厳しく、今後の運営も怪しい

すでに現段階でゲーム運営が厳しい場合は残された時間との戦いになります。

よって、残された時間の中で現状を打破して、希望の光を見出すためには

何を捨てて、何をやるべきか「選択と集中」が必要です。
それによって「できること」「できないこと」が明確になります。

実際に「マーケティング100リスト」にて詳しく書いていますので、何をやって、何をやらないのか、残された時間の中で「やるべきこと」を決めましょう。

まとめ

今回、お話した通り、プロジェクトに参加するにあたっては

「事前情報収集」と「できること、できないこと」の整理が必要です。

それによって、現状のゲームタイトルを成功させるために、今何をするべきか「ゴールへの最短距離」が明確になりますので、無駄な作業や遠回りをすることが減ります。

もし、ゲームの開発段階からJOINできたとしても、できることは膨大にあります。よって最終的には時間との勝負になるからです。

 

最後に今回、ご紹介した内容についてご相談したいことがあればLINEチャットで無料相談できる「トロネコのカベウチ」をお気軽にご利用ください。トロネコがチャットでご相談に乗ります。

もちろんメールでご連絡いただいても結構です。

toro_neko2020@yahoo.co.jp

みなさまのお役に立てればトロネコは幸せです。