ゲームアプリマーケティングでそれって無意味・不要かも!?と思う5つのこと

マーケティング
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固定概念を打ち破れ!それって本当に必要なの?よく考えてみるのも大切です

こんにちはトロネコです。

世の中は固定概念で溢れています。ゲームマーケティングの世界も同じです。

・みんなやっているからなんとなくやっている

・過去にうまくいっていたから、今も疑わずやっている

・止める事が怖いから、疑問を持ちながらもやっている

他にもいろいろあるわけですが、

今やっているゲームマーケテング、プロモーション、ゲーム内施策・・・・

それって本当に効果が期待できて、労力と時間をかけてやるべき事なのでしょうか?

 

実際のところ「やるだけの価値あること」もたくさんありますが、その一方で、昔は有効だったけど、今は時代遅れで無意味だったり、そこまでしてやるだけの価値がない施策もあります。

そこで、今回は

「ゲームアプリマーケティングでそれって無意味・不要かも!?と思う5つのこと」

というテーマでお話をします。

ちなみに誤解して頂きたくないのは、今回紹介する5つのことが必ずしも無意味で、やるべき価値がない、と言いたいわけではありません。

・優先順位高く、本当にやるべきことなのか?

・やることでゲーム事業に貢献できるのか?

そこを考えた上で実行するべきです。

その上で、価値があり、必要と判断したら、思う存分実行すべきなのです。

ゲームアプリマーケティングでそれって無意味・不要かも!?と思う5つのこと

これから取り上げる5つの事例は、あくまでも事例です。

たぶん多くの人が疑わず、当たり前に実行していることばかりだと思います。しかし視点を変えてみると、本当に必要なのか?疑問が湧いてきます。

実はこのように、固定概念に対して疑問を持ってみる、疑ってみる

という行為自体が「思考停止にならず、常に考え抜く力」を鍛える事ができ、結果的にマーケティング施策の精度を上げる事ができます。

なぜ

なぜ

なぜ

を繰り返すことがマーケターには必要なのです。

①事前登録媒体の複数利用(Twitter、LINE、アプリストア、メール)

事前登録施策はTwitter、LINE、アプリストア、メールなど複数の媒体を使って実施される場合が多いと思います。

しかし、複数の媒体を使った事前登録は必ずしも正しいと言えないのです。理由として次のようなものがあります。

・複数媒体利用することで事前登録者が分散してしまい、ゲームアプリ配信後のSNS媒体として使いにくい

例えばTwitterとLINEで実施した場合、事前登録者は分散します。その結果、媒体力も分散してしまうのです。そして新規ユーザーにリーチできる拡散力がある媒体であるTwitterと、既存ユーザーに対して情報伝達できるLINEでは媒体特性が異なるため、運用方法の違いにより運用コストもかかります。

事前登録で集めたユーザーはアプリ配信後における重要な資産になることを理解しているならば、できるだけTwitterに寄せる等の判断は必要かもしれません。

・使い捨て媒体への事前登録集客はモッタイナイ

アプリストアの事前登録機能を使った集客や、有料事前登録媒体への集客は、言い換えると「事前登録のための使い捨て媒体」と言えます。なぜならアプリ配信後の資産として活用ができないためです。

 

そう考えると、当たり前のように複数媒体を使った事前登録施策は、実は間違っている可能性があるかもしれません。

②CBTとOBT

ゲーム開発をしていると、

「CBT、OBTは当たり前に実施するべきこと」

と考えがちです。

でも実際の現場では、

「なぜCBT、OBTを実施する必要があるのか?実施する必要は必ずしもないのではないか?」

といったケースも多いのです。

OBT、CBTは開発だけでなく、マーケティングメンバーの工数もかかる施策です。そこで得られたデータや示唆がゲーム事業に役立たなければ、実際のところ実施する必要はないのです。

その昔、CBT、OBTといえばサーバー負荷テスト目的で実施されていた時代もありましたが、最近はサーバー負荷はあまり気にしなくても良い時代になりつつあります。

もしCBT、OBTを実施するなら、

「まずは目的を明確にすること」

それが重要です。

もし目的が明確にできないなら、無理にやらなくてもいいのです。CBT、OBT実施後に「プレイテストレポート」みたいなものを発表する施策例もありますが、こちらも本当に工数をかけてやるべきことなのか?

同じ工数を別のことにかけた方が価値があるのではいか?

固定概念に縛られず一歩踏み込んだ議論をした上で、それでも必要なら実施するようにしましょう。

③0.5、1.5周年、100日記念など中途半端なアニバーサリー施策

1周年、2周年など周年アニバーサリー施策は「新規ユーザー」「離脱ユーザー」「既存ユーザー」向けの施策タイミングとして非常に重要です。

なぜなら、周年タイミングは、「周年」というモチーフに対するユーザーの期待値が高まるため、ユーザーのアクティビティを活性化し、その結果、売り上げにも繋がるからです。

「周年」というパワーキーワードの威力をわかっている故に

最近は多くのゲーム会社が

1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念といった「中間アニバーサリー施策」を実施しています。

しかし残念ながら

1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念といった中間アニバーサリー施策に対するユーザーの期待値は低く、あまり盛り上がらないんですよね・・・

実際に1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念といった施策をやった事があるからなら実感されていると思いますが、売上、KPI的にもあまり盛り上がらないのです。

1周年、2周年といった周年試作に比べると、トロネコの体感的には1/5以下かもしれません

 

つまり、ここで重要なのは1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念といった中間アニバーサリー施策はあまり効果が見込めないのです。

 

でも実施にあたっては工数もかかりますし、ゲーム会社の中では結構なお金をかけて中間アニバーサリー施策を実施しているところもあります。

でも、それって優先順位高く、やるべき事なの?

ちょっと考えてみて欲しいのです。

ちなみにAmazonは毎年、「サイバーマンデー」、「プライムデー」、「ブラックフライデー」といったイベントを実施していますが、近年はさらに中間を埋めるべく

「新生活応援セール」「夏先取りセール」といった施策も行っています。

つまりゲームアプリでいうところの「1周年」「2周年」が「プライムデー」とするならば、それ以外の特別施策を用意して、年間の運営において抜け漏れなく商戦期を自ら作り出しているというわけです。

1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念・・・・

そんな中途半端で、多くのゲーム会社が既にやっている施策でユーザーの期待値コントロールは本当にできるのでしょうか?

実際にはあまり期待値は上げられていないのが現状ではないでしょうか?

そう考えると、1.5周年、2.5周年、100日記念、1000日記念という施策はやめて、Amazonのように自ら商戦期を作り出す施策にヒントを見つけるのもアリだと思います。

④視聴者100人の生放送番組

先日、ゲームアプリ配信記念ということで特別ネット番組がYouTubeライブでやっていたのを見かけたのですが、結構な収録セットと、タレントのブッキングなど、お金がかかっている施策でした。

スタッフとか含めると、1000万円近いコストがかかっていると思われるネット番組でした。そして実際に出ていくコスト以上に、ゲーム会社のスタッフ工数も使っている施策だったと思います。

しかし、結果的にYouTubeライブ上の視聴者は100人程度しかいなかったわけです。

・いろいろ手を打った結果、残念ながら視聴者100人になってしまったのか

・それとも、何も考えず実施した結果、視聴者100人だったのか

実際のところわからないのですが

視聴者100人という結果だけを見れば、そのネット番組はそもそもやる価値はなかったことになります。

実態はわからないですが

ネット番組をやることが目的になっているとした施策なら

その施策は実施する必要は全くないのです。

少なくても視聴者100人という数字は、いろいろ手を尽くした結果、残念ながらそうなった数字である、とは言えない数字です。

本当にそのネット番組をやる必要があったのか?

もし、そこまで必要ないなら、事前に止めるべき施策だったのです。

⑤100連ガチャ無料(強力インセンティブ)

一昔前なら「10連無料ガチャ」というモチーフは最強でした。

Web広告で使えば新規ユーザーを獲得できるし、

既存ユーザー向けに訴求すれば一時的ではあるもののDAUを高める事ができたからです。

しかし、最近は無料ガチャもインフレ気味でして「10連無料」では全く興味を惹かなくなりつつあります。100連ガチャ、1000連ガチャなど、その数字はインフレ傾向にあるからです。

1000連ガチャ無料となると、もう感覚的におかしくなっちゃいますし

1000連ガチャ無料という広告を見た後に、10連ガチャ無料と言われても

心が動きにくくなっているのは事実ですね

つまり、「XXX連ガチャ無料」という訴求軸をはじめとした「強力インセンティブ訴求」があまり効果が見込みにくくなりつつあります。

そして、もう少し踏み込んで見ると

そもそも「XXX連ガチャ無料」という訴求軸でゲームを開始したユーザーの継続率、課金率が高いのか?という疑問もあります。

ゲーム目的ではなく、ガチャ、インセンティブ目的でゲームを始めたユーザーは、どうしてもゲームをプレイするモチベーションにムラがあるのです。

XXXX連ガチャの結果、良いアイテムが手に入ったら、少しだけプレイしてくれるかもしれませんが、ハズレたらプレイしないかもしれません。

「XXX連ガチャ無料」という訴求軸は見た目上のKPIにおいては盛り上がりを作れるのですが、実際にゲーム事業に貢献しているのか?

これについては少し考えてみる価値はあります。むしろ、強力なインセンティブを付与することによって課金機会を逃してしまったり、ゲーム内の市場経済への影響や、既存ユーザーに対する不満を増幅させてしまうデメリットもあることを忘れてはいけないのです。

まとめ

今回紹介した5つの事例は全て、あまり疑問を持たずに日々のゲームマーケティング、ゲーム運営で実施していることばかり。

しかし視点を変えることで、「本当にやるべき事なのか」といった疑問が湧いてくるわけです。もちろん、時間とお金と労力が膨大にあるならば、やってもいい施策かもしれませんが、

「マーケティングとはモノが売れるための仕組み作り」 こちらで詳しく解説しています。

であり

「マーケティング戦略とは限られたリソースを使って、モノが売れる仕組みを作る戦い方」

とも言えます。

つまり、リソースは有限であり、リソースの使い方を間違えると、モノが売れないというわけですね。

だからこそ、今やっている事に対して、それって本当にリソースの使い方として正しいのか疑問を持つことが、ゲーム事業で成功に近づくためには必要なのです。

というわけで今回はここまで!