【1年後の挽回は困難】スマホゲームは配信直後が超重要な理由(ゲーム事業で成功するヒント)

スマホゲーム

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。

今回はスマホゲーム事業においては「配信直後がそのタイトルの命運を握る最重要フェーズであり、そこでミスをすると、挽回は限りなく不可能です」という話をします。

こういう話をすると

「配信直後で失敗したけど1年後で挽回できましたよ」

「とりあえず配信して改修しながらゲームを作り上げていきますよ」

みたいな意見を頂く事があるのですが、これは「ゲーム」をゲームではなく「サービス」として考えている証拠です。

サービスとしての「ゲーム」でも戦える時代はあったのですが、これからは厳しくなります。

実際のところ「本物のゲーム」でしか戦えない状況はみなさんも感じているのではないでしょうか。これは、様々なゲーム事業会社から出ているゲームアプリを実際にプレイするとすぐにわかりますが、「サービスとしてのゲーム」と「ゲームとしてのゲーム」の格差が近年、急激に広がっています。

このあたりの話はこちらの「ハートドリブン」「ロジカルドリブン」の記事でも書いていますので、気になる方は時間がある時に読んでみてください。

とはいえ数年前まで、まだスマホゲームが今のように成熟しきっていない時はまだ挽回するチャンスがあったのですが、2020年以降、配信直後で失敗すると、そこから挽回するのは極めて困難であるという話をしたいと思います。

【目次】
・初動で失敗するとその後の挽回が困難な理由①
・初動で失敗するとその後の挽回が困難な理由②
・海外市場は初動がすべて
・配信初動で失敗しないための方法

初動で失敗するとその後の挽回が困難な理由①

どんなに配信初動でプロモーションを抑えて「サイレントリリース」をしても
アプリ配信初動でそのゲームをインストールしてプレイするユーザーは

「そのゲームにおける超重要なお客様です」

なぜ超重要なお客様かというと「自ら情報を能動的に検索して」「事前登録して」「配信直後に遊んだユーザーほど」そのゲームにとって「熱いユーザーはいないから」です。

超重要なお客様=課金率が高く、そのゲームを長きに渡って支えてくれるファンとなります。

どんなにプロモーションを抑えても、特にキャラ版権タイトルにおいては、配信初動でお客様をコントロールすることは困難です。

一方でキャラ版権を使わない「自社完全オリジナルタイトル」は、ゲーム開発段階からファンを獲得しようと「必死になって魅力的なゲーム」を作っているはずです。よって、初動でインストールしたユーザーは。そのゲームの魅力に魅かれた超重要なお客様といえます。

これらを踏まえると配信初動でインストールするユーザーはそのゲームの生涯において最も重要なお客様であり、ガッカリさせてゲームを辞めさせてしまうとそのゲームに対して大きな損失になります。

一度ガッカリさせてゲームを離脱させてしまうと、その後、復帰させるのも難しく、アイディアを振り絞って、仮に復帰させても一度辞める体験をさせてしまったユーザーのLTVは統計的に低くなります。

これが「初動で失敗するとその後の挽回が困難な理由」のひとつです。

初動で失敗するとその後の挽回が困難な理由②

1年後、ゲームを大幅に改善して大規模プロモーションを行い、売上が改善したという事例をよく聞きます。しかし、非常に厳しい言い方になりますが

「そのゲームが本来持っていたポテンシャルを発揮できたとはいえません」

1年後に挽回したと思うのは、あくまでも配信初動と比べた数字上の話です。
これを例えるならば

「エベレストに登れる実力があったのに、1年後に近所の山に登って
それを自分たちの実力と勘違いして満足しているようなものです」

すべての事例がこれに当てはまるとは断言しませんが、自己認識していないだけで、冷静に考えると、このケースがほとんどなのです。

また、1年後に新規に獲得したユーザーと、アプリ配信直後に獲得したユーザーはDAUを構成する1ユーザーである事は変わらないのですが、実は中身が全く異なります。

その中身を説明する上でわかりやすい事例としてはこちらの記事「イノベーター理論」に書いていますが、イノベーター理論に照らし合わせると、各フェーズごとでユーザー属性が全く異なることがわかります。

(トロネコ自作の絵)

アプリ配信直後でインストールする「イノベーター」と、仮に1年後にインストールする「アーリーマジョリティ」ではユーザー特性が全く異なります。
ユーザー特性が変わると、ゲームのKPI的には「LTV、継続率」が異なるので売上に対する影響力が違うというわけです。

これが1年後に挽回したように見えても、実際に挽回できていない、挽回が難しい2つ目の理由です。

海外市場は初動がすべて

日本市場の場合、特にキャラクター版権モノの場合はそのキャラクター人気に継続性があって、キャラクターIP展開が継続されている以上、そのキャラクターファンは常にファンとして維持し続けている状態ですから、1年後でも数字上のDAUは戻すことはできます。

また、そのゲームに対して一度ガッカリさせられても

「そこまで言うならもう一度だけ試してみよう」

と思わせられるのは日本市場の特性、国民性が影響しているのかもしれません。一方で、海外は非常にシビアな事がデータからも分かっています。

北米を中心に初動で失敗するとそのと挽回することが困難なのです。
言い換えると、配信初動で獲得した資産を維持し、使いながらその後のゲーム事業を継続していくというのが海外のゲーム事業の基本的な考え方です。

なぜ、海外は初動重視の傾向になってしまったのでしょうか?

ここは一部、推測が入りますが、海外は日本以上にスマホゲームや、それに付随するエンタメ領域がレッドオーシャン化している状態で、そのゲーム以外にも楽しいことがたくさんあるわけです。

近年、日本もここに近い状況になりつつあります。理由は以下の通りです。

・スマホゲームのレッドオーシャン化、かつ、先駆者が存在しそこからの乗り換えが困難である
・スマホゲーム以外にスマホの可処分時間を奪う楽しいことが増えてきた(動画系とか)

このようにスマホアプリ市場の変化と成熟化に要因がありそうです。

1回は振り向かせられるけど、そこで失敗すると2回目のチャンスはない。なぜなら、いま夢中で満足して遊んでいる好きなゲームがあるから

といった感じですね。これを見ると、ゲームマーケティングって「恋愛」と同じなのです。

配信初動で失敗しないための方法

配信初動で失敗しない方法は非常にシンプルです。
こちらの記事の通り「ハートドリブンとロジカルドリブンの融合(フュージョン)」の精神を持っていれば、まず道を間違えることはありません。

・徹底的に面白いゲームをつくる
・見切り発車をしない、万全の状態になるまで配信しない
・初動でイノベーター理論の「キャズム」を超える仕掛けを時間をかけて準備する

たったこれだけです。でもこれを実行するには会社としてのゲーム事業に対する本気度が問われます。「キャズム」って何?という人はこちら

・売上重視で配信日を決めたり
・方針が二転三転したり
・売上から逆算したゲーム開発をしたり

それ以外にもいろいろありますが、中途半端、かつゲームをサービスとして捉えて「面白さ」よりも「利益優先」になってしまうと、確実に初動で失敗します。

ゲームの作り手の経験値やスキルも影響はしますが、それよりも「ゲーム事業に対する会社としての本気度」の方が影響力としては大きいかもしれません。

仮に優秀なマーケターが、プロモーション施策で初動で膨大なインストール数を稼げても、肝心のゲームがそれを維持定着することができませんから、結果的に初動で失敗します。

ゲーム開発、マーケターの両方ができないと初動で結果は出せないのです。

まとめ

今回は「とにかくアプリ配信直後が超重要です」というお話をしました。

これからは「本気でゲームをつくる」会社しか残れないとトロネコは確信しています。

というわけで、今回はここまで!

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