こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。
今回はリアルイベントについてのお話です。
ユーザーと関係値を高め、そのゲームのファンになってもらうために、ゲーム事業においてリアルイベントは重要な施策です。
しかし、リアルイベント実施にあたって、皆さんはどのように「目的」「目標」を立てて実施していますか?
今回の記事を読めばリアルイベントの設計方法が理解できます。
そして理解できるだけでなくゲームの事業KPIに効果を出すイベント設計ができるようになります。
リアルイベントの現状と課題
リアルイベント施策なんて
やれって、言われたらからやってるだけっす。
目的、目標って言われても・・・・
リアルイベントって実際のところ、このようなケースが多いのは事実です。
・いきなりイベント開催が来まったからやる
・全然準備ができておらず担当アサインされたからやらなければならない
・リアルイベントがユーザーリレーションに効くらしいからやる
・ただ惰性で毎年やっているからやる
このようなケースが多いのは事実です。
トロネコも若い時は、リアルイベントに対する「目的」「目標」ってよくわかってませんでした。
言われたままやっていた感じです。
まぁ、よくわからなくて惰性で実施しているので
「リアルイベント来場者数100人突破!今日は盛況でしたね!」
という、よくわからない達成感と自己満足の世界に生きていました。
でも、このイベントの来場者数100人は良かったの、ダメだったのかわからないですね・・
100人の来場の結果、このゲーム事業にどのようなインパクトがあったのかもわからない・・・
もしかすると、大失敗で全く無意味のイベントだったかもしれないのに、自己満足の世界で生きている「恥ずかしすぎる状態」かもしれない。
目的、目標なきリアルイベントは、良かったのか、悪かったのか、反省改善点もわからない暗闇の中でイベントをやっているようなものです。
もし100人がリアルイベントに参加して、その場でスマホアプリ、家庭用ゲーム問わず100人全員が予約してくれたら、100人分の予約効果はあったと言えるでしょう。
しかし、現実的に100人全員がゲームを予約、インストールすることは不可能ですし 100人が予約、インストールしたからといって、このゲームの売上にどれだけのインパクトがあるのでしょうか |
というか100人という規模感では、KPIなんて無風です。やっても意味ないですね。
ということは、この100人のリアルイベントは実施する価値なんてなかったのかも!?
となってしまいます。
もう、ここまで読んで頂いた時点で、リアルイベントはどれだけ設計が重要か?目的、目標無きリアルイベントがどれだけ「危うい」のか?
感じて頂いたかもしれません。
ゲーム事業におけるリアルイベント施策のデメリットとメリットを理解しよう
リアルイベント施策のデメリット、メリットについて説明していきましょう。
リアルイベントのメリット
リアルイベントのメリットは既存ユーザーとの関係を深めることができる点にあります。
単発のリアルイベントでも設計次第では、参加したユーザーの人生にとって記憶として刻まれます。
それを繰り返していくことで、ゲームやコンテンツの成長と共にファンが拡大し、よりファンに愛され、世代を超えて愛され続けるコンテンツが作られるというわけです。
KPIにおける効果を列挙するなら次のようなものがあげられます。
DAU、MAU、LTV、RR(Return Rate継続率)、ARPPU、ARPU、プレイ時間の増加、Twitterのフォロワー数、Twitterのエンゲージメント率、関連グッズ販売アップ、キャラクターライセンスアウトフィー収入、興行型イベント収入・・・・
まだまだありそうですね。
リアルイベントはファンをつくる、特にそのゲームの熱狂的なファンをつくる効果が期待できる施策です。
リアルイベントのデメリット
一方で、リアルイベント施策にはデメリットがあります。
むしろデメリットの方が多いかもしれません。
①コストがかかる
数百万から数千万、時には数億のコストがかかります。
仮に場所代無料、手弁当で実施した「宣伝費0円」のリアルイベントがあったっとしても、
リアルイベントの現場で働いている従業員のコストはかかっています。
プロデューサー、駆り出されたマーケティングや営業メンバー
彼らの交通費、稼働費、時には宿泊費もかかります。
そして、本来彼らがやるべきだった仕事は中断しますし、質が落ちます。
そしてリアルイベントの結果、彼らは体力的に
「疲弊します」
「疲弊した分、通常業務に影響でます」
こう考えていくと、彼らの有限の労働時間はリアルイベントではなく、別のことに費やした方がゲームの売上にインパクトを出せたかもしれません。
でも、ゲーム業界にリアルイベント好きな人は結構います。
なぜならお客様と触れ合うことで、実施している方は満足感が高い施策だからです。
(凄く、いやらしい言い方をすると「仕事している感」ありますよね)
もちろん、お客様の声を聞くというのも重要なことです。
でも「そのゲームを成功させるために、リアルイベントが貢献できているか」が重要です。
つまり、本当にやる価値があり、効果があるのか冷静に考える必要があるのです。
②どんなリアルイベントでも普通に実施するとROIがあわない
ROIとはReturn On Investmentの略称です。
つまり投資に対するリターンを表す指標となります。
リアルイベントの場合、純粋な費用だけでなく、見えない人件費の部分や、それによって影響を受けるゲーム事業本編を考えると残念なのですが
「どんなリアルイベントでも、普通に実施するとROIはあいません」
つまり普通に実施すると、ROIが計算上あったように見えても、実態はあわないケースがほとんどなのです。
だったら、リアルイベントやめましょう
というのは簡単なのですが、
ここでのポイントは「普通に実施するとROIはあわないです」という点です。
つまり、適切に「目的」「目標」を設定して、ROIがあう設計が必要というわけです。
多くのゲーム会社でリアルイベントの適切な設計はできていない
残念ですが、多くのゲーム会社でリアルイベントは
やることが目的になっており
目的、目標設定はもちろん、ROIの設計も適切にされていません。
決められた予算があって、その中でリアルイベントを実施することが目的になっていたり、
視聴者数、動画再生数、SNSでの拡散数などをKPI指標にしているケースもあります。
でも
内視聴者数が多く、動画再生数が増えたら「目的」って達成できるんでしたっけ?
そもそもリアルイベントを実施する「目的」ってなんでしたっけ?
ここに対して答えられる人が何人いるでしょうか?
そこで、今回はゲームのリアルイベントのマーケティング視点での設計方法を全部お話しいたします。
リアルイベントの種類は2つ【クローズドとオープン型】
今回のリアルイベントはイベント会場で行われるものを指します。
リアルイベントは大きく分けて2種類分かれます。
クローズド型とオープン型です。
クローズド型 | 招待制のリアルイベント
事前に応募して当選したら参加できる人数限定のイベント(会場に入場できるキャパがある中小規模のイベントが多い) |
オープン型 | ゲームショウ、ジャンフェスなど
参加しようと思えば誰でも参加できてしまう基本的に人数上限がないイベント。だたし想定以上の来場があった場合は入場制限を行う場合あり |
クローズド型か、オープン型か、リアルイベントの形態を選ぶ時点で目的、目標設定が決まってきます。
もちろん例外もありますが、今回はこの代表的な2つのタイプに絞ってお話していきます。
リアルイベントの目的は3つ【売上貢献/認知拡大/情報拡散】
表にまとめるとこんな感じです。
それぞれ強みと弱みがあります。
オープン型 | クローズド型 | |
入場方法 | 自由来場 | 招待制 |
イベント規模 | 数千人から数万人規模 | 1000人以下 |
ゲームに対する【売上貢献】 | △ | ○ |
参加者に対する【認知拡大】 | ○ | × |
非参加者に対する【情報拡散】 | ○ | △ |
【オープン型】
ゲームショウなどがオープン型です。
個別タイトルでも例えばパシフィコ横浜を貸し切って出入り自由なイベントにすれば、それはオープン型です。
多く人が来場できるので、「来場者に対する認知拡大」「来場者をきっかけにしたSNS拡散」を設計できれば「情報のリーチと拡散」が期待できます。
設計次第で売上貢献もできますが、来場者が多いため、ピンポイントで狙ってゲーム内KPIをあげにくいという点はあります。
【クローズド型】
事前に応募した人から選ばれた当選者だけが参加できるイベントです。
クローズド型の場合は会場の都合上、人数の上限が決まっていますので情報をリーチできる母数が限られています。
来場者ひとりひとり対する「認知拡大」は可能ですが、仮に1000人のイベントで1000人に情報リーチしても、所詮1000人止まりでそれ以上は期待できません。なぜなら入場上限が1000人で、それ以上増えないからです。
一方でクローズドイベントに応募してくる人は、その時点で、そのゲームに対して非常に熱量の高いファンです。
よってオープン型イベントの平均LTVと比べても高く、そこまでしてイベントに参加するということは、SNS上のインフルエンサーも含まれている可能性があります。
※LTV(Life time value=顧客生涯価値)
このように
オープン型、クローズド型を選んだ時点である程度の特性が見えてきますので、
・強みを生かす
・弱みを解決する
そんなイベント設計が必要となります。
リアルイベント施策の目標設定は「定性目標」それとも「定量目標」どっちがおすすめ?
一般的な目標設定には「定量目標」と「定性目標」の2種類あります。
定量と定性って・・・それ、なんですか?
ゲーム事業における定量目標、定性目標の定義は次の通りです。
【定量目標】
・売上100万円アップ!!リツイート100件!みたいな数値化できる目標です。
【定性目標】
・数値化しにくい目標です。ユーザーの状態変化やSNSのクチコミ内容など、感情や姿勢で設定できる目標です。
もう少しゲーム事業に踏み込んでみると次のような表現もできます。
【定量目標】
DAUが1万突破!前週よりも30%増加!
【定性目標】
DAUは1万突破!前週よりも30%増加したけど、そのDAUの中身ってどうなの?
ユーザーは泣いているの?笑っているの?叫んでいるの?
泣いて悲しんで失望してもDAUは上がる場合があります。だから定量目標だけではミスジャッジをしてしまうこともあるのです。
話を戻しましょう。
リアルイベントの目的はこんな感じでしたね。
オープン型、クローズド型に対して「目的と目標設定」をしてみましょう。
オープン型 | クローズド型 | |
入場方法 | 自由来場 | 招待制 |
イベント規模 | 数千人から数万人規模 | 1000人以下 |
ゲームに対する【売上貢献】 | △ | ○ |
参加者に対する【認知拡大】 | ○ | × |
非参加者に対する【情報拡散】 | ○ | △ |
オープン型の目的と目標設定
ゲーム内容によっても変動しますが、今回はサンプル的に目的設定してみましょう。あくまでもこんな感じで目的設定をしてください!ということで読み進めてみてください。
オープン型の目的:
このタイトルを広く知ってもらう。友達を誘ってもらい友達の中で拡散、やめられない状態をつくる
オープン型の目標:
【定量目標】プレイしている人と未プレイ、興味関心を持っている人の来場比率が7:3。SNS拡散数XX件、イベント期間中の新規ゲームインストールXXXX件、DAUX万
【定性目標】未プレイ来場者から高い満足した状態を獲得。SNSを見てもこのタイトルに対する期待感がじわじわ拡散している状態
上記は仮の設定ですが、ここまで細かくブレイクダウンすることで、イベント終了後にそこに対する到達、未達がわかりますし、その原因も把握できるため次に繋げることができます。
クローズド型の目的と目標設定
一方でクローズド型の目標設定はオープン型と比べるとかなり違います。
クローズ型は人数限定のVIP施策みたいなものになります。
クローズ型の目的:
このタイトルをもっと深く好きになってもらい、ずっとプレイし続けていただき、ゲームを広めてもらうアンバサダー、インフルエンサーになっていただく
クローズ型の目標:
【定量目標】参加したユーザーのLTV、継続率アップ、その結果、売上げの短期的アップ。参加者を通じたSNSやクチコミ拡散による新規ユーザー獲得数XX件
【定性目標】参加者の満足度、熱量の高さがイベント会場、及びSNSで局地的に拡散されており、それを周辺ユーザーが感じて、このタイトルに対する見方に変化が出ている状態
上記は仮の設定ですが、ここまで細かくブレイクダウンすることで、イベント終了後にそこに対する到達、未達がわかりますし、その原因も把握できるため次に繋げることができます。
実際のところクローズドイベントの場合は次のようなKPI変化があります。
「イベントに参加した人のLTVが参加前、参加後であがった」
※LTV(Life time value=顧客生涯価値)
「イベントに参加した人の継続率が参加前、参加後ではあがった」
「結果、イベントを開催したことで、売上の上乗せができた」
「グッズ販売もできたし、販売利益と、売上上乗せでROI1.2を超えられるか」
みたいな目標設定になります。
それだけ熱量の高いファンを招待するわけですから、そのファンの中にアマチュアインフルエンサーを招待できて、おもてなしができれば、濃密な情報拡散もできます。
たぶん、これができると来場者だけでなく、来場しなかった人でも来場者繋がりで刺激できれば
彼らのイベント開催後にゲームをプレイする「新規ユーザー」「復帰ユーザー」「既存ユーザー」の「売上」などもさらにあがるはずです。
ここまでちゃんと設計できれば、クローズドな少人数のリアルイベントでも、その価値を出すことができます。
そして、例えば運営5年目で、もうDAU1万人しか残っていないような、超コアすぎるタイトルでもDAU1万人を維持する、DAU1万人のLTVをあげる、といった目的設定でリアルイベントを開催する価値があります。
むしろ、そういうタイトルの方が数字的なインパクトは見えやすかったりするのです。
リアルイベント施策の設計方法まとめ
今回のリアルイベント施策の設計方法についてまとめておきましょう。
・目的を決める
↓
・目的からクローズド型、オープン型を選択する
どっちが目的達成に最適な選択なのか決める
↓
・目的を目標に落とし込む
↓
・目標を達成するための課題(クローズド型、オープン型いずれかの選択に寄って変動)を洗い出す
↓
・課題を解決する方針(=戦略)を決める
↓
・上記を踏まえてイベント設計をする
このプロセスを辿れば適切なリアルイベント施策の設計ができます。まず間違った方向に進むことはありません。
でも、もっと効果を出せるリアルイベントを行いたい!
という方にはちょっとしたテクニックをこれからお話しましょう。
【超ヒント1】誰を招待するかで効果が全然違う
ここまで読んで頂いただけでも、かなりの気づきがあったと思います。
なんとなくリアルイベントの設計方法が見えてきたのではないでしょうか?
実際のところトロネコがリアルイベントの設計をする際には細かい設計図を書くので、今回の記事で書いているのはごく一部のことなのですが、
どのくらいの粒度でリアルイベントを設計しなければならないのか、肌感覚で伝わったと思います。
トロネコは長年、家庭用ゲーム業界で膨大なリアルイベントをやってきました。最終的にゲームショウのブース責任者までやったのですが
若かりし頃はここまで考えていませんでした。
ただ人数が集まり、賑わえばいいと思っていました。
今考えると恥ずかしいお話です・・・・・。
そこで、今回は特別にこの記事を読んで頂いている読者様限定で、今後のリアルイベントの効果をさらにあげるためのスペシャルヒントをお話します。
どこもやっていないような、かなり先鋭的な話ですが、このあたりをトロネコはやりたいですし、たぶん効果あると思っています。
まずは下記の表を見てください(トロネコ自家製の表です)
「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、イベントには同じような人が集まる傾向があります。
特にクローズド型は、実際にやってみると同じようなファンが集まりやすいです。
どこかで、何度も見たような人と何度も出会ったりします
図でいうと左上の「トロネコ銀河系」がそれに相当します。
いつもと同じ顔ぶれのグループが参加するイベントです。
イベントに参加する側からすれば、いつもの仲間と再会できる場所として
非常に満足度が高いのですが、マーケティング視点で見ると、
この場合、100人集まっても、100人の仲間で繋がっているので、
実は同じ銀河系のメンバーの中で情報がぐるぐる回っているにすぎません。
つまり、イベントをやっても広がりがつくれないのです。
すごく重要なことを話していますので、内容が理解できないようでしたらもう一度、読み返してみてください。
多くのクローズドなリアルイベントは、同じユーザーに向けた過剰なサービスになっているからこそ結果が出せないケースが多いのです!
続いて右の銀河を見てください。
右の「トロネコ銀河系」には「コスプレ」きっかけで招待した人が混ざっています。この人は左の銀河系にはいなかったグループです。
「コスプレ」きっかけの人は、従来の「トロネコ銀河系」とは違う「アイドル銀河系」と繋がっています。
ここがポイントです!!
いつもと同じ人ではなく、いつもとは異なるグループを取り込むことができれば、銀河系が広がるというイメージ図です。
アイドル銀河系には「グラビア」「カメラ好き」グループも所属していますので、ここからさらに先の見知らぬ銀河にも繋がっていく可能性があります。
(アイドル銀河とかカメラ好きとかは仮の話ですよ)
いつもはゲーム大会だけだったけど
今回はコスプレファッションショーも同時開催する(そんなイベントをやるべきかは要検討ですが)
そういう異なる銀河系の住人の気持ちを惹くイベント設計ができると
100人しか参加できないクローズド型イベントでも
参加者をきっかけに、いつもとは違う銀河系を巻き込むことができますので、リアルベントによる結果に対して広がりをつくることができます。
あくまでもコスプレ銀河系の話はをサンプルですが、こういう発想があるとリアルイベントの設計方法が全然違ってきますよね。
誰を呼ぶのか?
誰を呼びたいのか?
誰の注意をひきたいのか?
どんな広がりを描きたいのか?
こんな発想はリアルイベント担当者は持っていないので、マーケターの皆様、ぜひインプットしてみてください。
これだけでリアルイベントの結果が大きく変わるわけではないのですが、さまざまな積み重ね、設計によって、リアルイベントの価値を出すことができるのです。
【超ヒント2】リアルイベント効果をさらにあげる方法
さらに今回は、さらにもうひとつ【超ヒント】をお話します。
これも誰かに教えてもらったわけではなく、トロネコ独自の視点でのヒントです。
これはトロネコが長年をかけて確信に至った話ですが
「ゲームショウも、小規模リアルイベントも結局のところOOHなのです!」
※OOH(out of home mediaの略称、いわゆる屋外看板や屋外ビジョン、ラッピングバス、電車中刷り、デジタルサイネージ広告などが相当する広告物)
ただし一般的なOOHとリアルイベントの圧倒的な違いは
「リアルイベントは体験、共感型OOHであり、接触したユーザー対するエンゲージメントが深いOOHなのです」
一般的なOOHって、屋外看板を見て「あ、あのタイトルだ」と認知するだけです。ただの情報伝達手段に過ぎません。
OOHには情報伝える効果があり、1回接触すると広告用語で「フリークエンシー」といいます。
一般的に4、5回フリークエンシーを獲得したらゲーム購入、インストールすると言われています。TVCMとかもフリークエンシーを稼ぐ手段のひとつですね。
ただしリアルイベントは同じフリークエンシーでも、体験、共感型なので1回しかリーチしなくても、記憶やアクションを起こすパワーが全然違うというわけです。(共感できず、むしろ落胆させてしまうリスクもありますが・・・)
ところで、そもそもですが一般的なOOH(屋外看板やビジョン)の効果って何だと思いますか?
OOHは効果計測できないから効果はわからないよ。
たぶん、賑やかし、話題になっている空気感創出
あとは、他に施策がないから(やりつくしたから)出しているんじゃないの?
こんな意見が聞こえてきそうですね・・・・
でも、こんな適当な感じでOOHやっていたりしませんか?
多くのゲーム事業においてOOHは効果計測できない媒体ですから
「賑やかし」「空気感創出」「他に施策をやりつくしたから」といった理由で出される場合があります。
(本質的にはちゃんとした理由で掲出しているのでしょうが、現実問題としての実態はこのようなケースが多いんです)
でも待ってください!
OOHって、それ単体では効果計測できなくても、ちゃんと設計して出せば
理論上はTVCMと同様にフリークエンシーを稼げる媒体です。
そして、TVCM、Web広告、雑誌広告もフリークエンシーを稼ぐ広告です。
よって結論を申し上げると
OOHとTVCM、Web広告を複合設計すると、単体実施よりもCPI(Cost per install)単価が下がります。
なぜならOOHはTVCM、Web広告と同様にフリークエンシーを稼ぐからです。(これ気づいている人、意外と少ないかもです) |
と考えるとリアルイベントもOOHにひとつですし、しかも普通の駅前看板no
OOHと比べてもリアルイベントは体験、共感型のOOHですから、うまく組み合わせることでTVCM、Web広告などのCPIを下げることになります。
ただしフリークエンシーは時期を合わせて稼がないと意味がないので、
リアルイベントを実施するなら、タイミングあわせてOOH、TVCM、Web広告など複合的に仕掛けなければなりません。
これを一般的には「クロスプロモーション」といった言葉で表現される場合がありますが、クロスプロモーションがうまくいくと計測できる媒体でのCPI単価がさがるというわけなのです。
よって、リアルイベントを単体で、単発実施するのは極めて勿体無いのです。
他の施策と同時並行で実施して、空中戦ではTVCM、中間ではWeb広告やWebバイラルコンテンツ、地上戦ではリアルイベント、店頭施策
というように、それぞれの役割を考えた設計が必要です。
リアルイベントは単体実施するな!他の施策と組み合わせて総合的に設計することで効果がアップするというわけです。
まとめ
リアルイベントでも目的設定次第で、ゲーム事業に貢献できるイベント設計ができます。
そして設計ができれば施策効果を計測、検証することができます。
なんとなく流されるままでリアルイベントを実施するのではなく、適切な設計を行って実施してください。
というわけで今日はここまで!