【家庭用/スマホアプリ】ゲーム事業を成功させるために必要な10個のこと(能力/スキル)

ゲーム開発

こんにちは
マーケティングスペシャリストのトロネコです。

新年あけましておめでとうございます。

新年2回目の更新は、2020年以降のゲームビジネスで成功を収める上で非常に重要な話になります。

20年に渡ってゲーム業界で生きてきたトロネコだから話せる
ゲーム事業を成功させるために必要な10大能力(スキル)についてお話します。

とはいえ、10個全部揃えるのはほぼ不可能ですし、
これができているゲーム会社は存在しません。

ですから実際にはこの中の半分でも揃えることができたら
ゲーム事業を成功確率はぐーんとアップします。

とはいえ、トロネコはこれら10個の能力(チカラ)を諦めていません。

トロネコはマーケティングスペシャリストとしてのキャリアが長いのですが
一時期、ゲームプロデューサーとして何本かゲームを世の中に出した経験もありますので

日本のゲーム会社にこれら10大スキルを根付かせられるよう、これからも頑張っていきます。

というわけで、今回は
ゲーム事業を成功させるために必要な10個の能力(スキル)というテーマで
それぞれの能力(スキル)について詳しく説明していきます。

とはいえ全部、あますことなく語ると話が長くなってしまうので、サマリー程度に抑えていますので予めご了承ください。

【目次】
①クリエイティブ力
②目利き力
③開発力
④運営力
⑤マーケティング力
⑥プロモーション力
⑦資金力
⑧継続力
⑨組織力
⑩キャラクターマーチャン力

①クリエイティブ力

ゲーム事業の90%はゲームの面白さで決まります。

これはもう、疑いようのない事実です。

ゲームの面白さについては、いつもトロネコは「ラーメン」に例えて話をしてしまうのですが、ゲームビジネスを語る上で

「まずは美味しいラーメンを作ってからの勝負」
「まずいラーメンはどうやっても売れない」

という話をしています。

湯切りをするラーメン屋のイラスト

ラーメンをつくる人=面白いゲームをつくれる人は

クリエイティブ力を持っている人=ゲームクリエイターです。

いま世の中で流行っている「ゲームの仕組み」「パーツ」を組み合わせてゲームを作る人はゲームクリエイターではなくゲーム開発者です。

とはいえ優秀なゲーム開発者なら、ある程度の打率を残すことができますので否定はしません。しかし、時代を変えるような新しい遊びはゲームクリエイターから生み出されます。

ゲーム会社としてどの程度の成功を目指すかにもよりますが
ゲーム会社として、何十年も残っていくには、クリエイティブ力は外せない要素となります。

【学び:ゲームクリエイターによるクリエイティブ力は重要です】

【参考記事】ゲームビジネスはラーメン作りと同じ【見た目も美味しい、食べたら病みつきになるラーメン作りが必要】

②目利き力

はてなの茶碗のイラスト(落語)

優秀なゲームクリエイターは必ずしも有能な会社経営者とは言えないのが心苦しいのですが、優秀なクリエイターが会社の決裁権を持っている会社は
ゲーム会社としては理想です。

なぜなら、優秀なゲームクリエイターは面白いゲームか否かを判断できる「目利き力」を持っているからです。

ゲームの面白さ、つまらなさを判断できる能力は
ゲーム会社として成功の打率をあげ、失敗のリスクを軽減することができるからです。

なぜならゲーム会社である以上、面白さを追求せずには生き残れないからです。

しかし、多くのゲーム会社で決裁権を持つ人はゲームに対して「目利き力」を持っていません。(持っているケースもありますがレアです)

とはいえ、「目利き力」を持っていない決裁者を否定しているわけではありません。

決裁者が「目利き力」がないことを自覚して
「目利き力」がある人に決裁権を委譲できるなら問題はないからです。

しかし、決裁者が「目利き力」がないことを自覚せず自ら判断しようとすると、本当に可能性があるゲーム企画も「目利き力の無さ」で落としてしまう事があります。

これはゲーム会社で働いている人なら理解できる話でしょう。

「投資しないと判断したタイトルが大ヒットした」
「こんなタイトルは売れないと大反対したタイトルが結果的に売れた」

そんな場面に遭遇したことがありませんか?トロネコは何度もありますw

どんなに魅了的で可能性があるゲーム企画も

決裁者に「目利き力」がないと世の中に出せません。
一方で、「目利き力」がないことで、全く売れる余地がない企画が、なぜかプロジェクトの決裁を通ってしまうこともあります。

【学び:目利き力が不足しているなら、持っている人に権限移譲すべし】

③開発力

どんなに魅力的で斬新なゲームの企画でも、それを開発する能力がなければ
絵に描いた餅です。

ですからゲーム内容にマッチした開発ラインを用意する必要があります。

社内で開発するならテコ入れは可能ですが
外部に開発を発注する場合は、発注先の会社が能力的に適切なのか
もっと慎重に検討するべきです。

いままでのお付き合いで外部の開発先を選ぶべきではありません。

家庭用ゲームの場合は「ジャンル選択」という視点が根強いため
アクションゲームならA社
シミュレーションゲームならB社

というようにゲーム開発会社には、それぞれ得意な「ゲームジャンル」があることを良く知っています。

しかしスマホ出身のゲーム会社の場合は

ゲーム内容、ジャンルによる得意不得意を関係なく
お付き合いで発注してしまうことが多いのです。

結局、すごく良い企画なのに、開発ラインのスキル不足で実際に作りきれず、開発費と開発期間だけかかり過ぎているというケースは「ゲーム業界あるある」だと思います。

【学び:ゲームジャンル、内容に合った開発ラインを選定すべし】

④運営力

家庭用ゲームでは「運営」というフェーズがないので、マーケターとしても手離れが早く、すごく楽なのですが、スマホゲームではアプリ配信からが本番で、そこからのゲーム運営力に売上の全てがかかっています。

そして、このゲーム運営力が厄介な点は、

ゲーム開発力と、ゲーム運営力に必要とされるスキルセットが必ずしも同じではないという点です。

優秀なゲームクリエイターはゲーム作りはできても、ゲーム運営がさっぱりというケースが多いのですが、スマホゲーム開発をしたメンバーが、そのまま初期のゲーム運営まで担当する

というケースが普通にありえます。

スマホゲームの初期のゲーム運営は、その後、数年後の売上を左右する非常に重要なフェーズです。ですから、絶対に失敗することは許されません。

よって、本気で成功するには、アプリ配信直後からゲーム運営に強いチームに運営責任を移譲していくべきです。

ゲーム運営に必要なスキルは

・課題発見力
・課題解決力
・数字読解力

というようにゲーム開発というより、むしろWebサービス運営に近いものが求められます。よって、必ずしもゲーム業界出身者ではなく、ITサービス系出身者の方が得意な分野だったりします。

別にゲームクリエイターを完全外そう!という話ではなく、ゲームクリエイターと、ゲーム業界に依存しない人材での混成チームがアプリ配信直後の運営フェーズでは成功確率がアップするのでおすすめです。

伝統的なゲーム会社では、ゲームクリエイターは存在するけど、運営フェーズに必要なスキルセットを持った人が少ないため、外部から中途採用するしかないのですが、そう簡単に優秀な人材が獲れるわけではないので、配信初期からのゲーム運営で苦戦するケースが多いのです。

【学び:ゲーム開発と、ゲーム運営は求められるスキルセットが異なる】

⑤マーケティング力

ゲーム業界におけるマーケティングとは
必ずゲーム開発、ゲーム運営とセットで考える必要があります。

なぜならゲーム事業の9割が「ゲームの面白さ」で決まるので、冒頭でお話しした通りマーケティングが単体でどう頑張っても

「まずいラーメン」「食べたら美味しいけど美味しそうに見えないラーメン」は売ることができない、または苦戦します。

【参考記事】ゲームビジネスはラーメン作りと同じ【見た目も美味しい、食べたら病みつきになるラーメン作りが必要】

 

そして、ここであげている「マーケティング力」は次の3つに分解できます。

①つくるマーケティング(開発)
→開発といっしょに世の中が求める、期待値を超える
「見た目も、食べても美味しいラーメン」をつくる力

 

②とどけるマーケティング(事前登録)
→「見た目も、食べても美味しいラーメン」を
限られたコストと工数の中で適切に消費者に知ってもらう力

 

③とどけ続けるマーケティング(運営)
→世の中のトレンドにあわせて開発と一緒にラーメンをチューニングしながらずっと食べ続けてもらう力

この3つのマーケティング力はゲーム事業で成功するためには必須事項ですが、多くのゲーム会社でマーケティングと呼ばれているものは②しかできていないのが現状です。

すごく雑な言い方をすると、マーケティングの役務は

「事前登録数さえ積み上げて、あとは新規ユーザーを獲得すれば終了」

と言う考え方です。

トロネコは役務という言い方は非常に嫌いです。

役務とは「他人のためにする労働」といった意味を持つのですが、ここには「自分ゴト化された意識が欠如」しているからです。

しかし「マーケティングの役務は・・・」みたいな話を平気でしてくるプロデューサーも多数います。ここからわかるのは「マーケティング力」に対する理解と意識が足りていないのです。

トロネコは①②③をすべてに関わり、状態を改善していくマーケティング活動を「マーケティング力」と定義しています。

【学び:マーケティングには3つのマーケティングがある】

⑥プロモーション力

「プロモーション力」というと非常に広義な意味を持ちますが、ここでのプロモーション力とは

マーケティング戦略に基づいて
戦略を達成するために効果的なアクションプランを企画する力を指します。

つまり、戦略を理解しながら
柔軟な発想に基づいた企画ができる力です。

マーケティング戦略はバッチリ決まった!
でも、実際の施策はいつもと同じパターン

これもゲーム業界あるあるです。スマホゲームでもあるあるですが、家庭用ゲームでも

「で、いつもと違う戦略を決めたけど、店頭ポスター制作して終了かい!」

みたいなことが普通にありえるからです。

いつも同じパターンで勝てるなら問題ないのですが実際にそうは行きません。
企画力がなければ、戦略も絵に描いた餅になってしまいます。

戦略→プロモーション(=アクションプランへの落とし込み)は頭が良いだけでは無理で柔軟な発想と、企画力が必要です。企画力はは多くの成功、失敗体験や、膨大なインプットからも鍛えられます。

もし、あなたはマーケティング戦略策定は得意だけど、企画力が弱いなら、マーケティング戦略なんて全然できないけど、企画力の長けたクリエイティブディレクターとチームを組めばいいわけです。

【学び:企画力がなければ結局、戦略も生かせない】

⑦資金力

資金不足に悩む研究者のイラスト

ゲーム開発、マーケティング、プロモーション
あらゆる点でお金は必要ですし、お金の有無はアクションに大きな影響を与えます。

資金力があるゲーム会社は
選択の幅が広がりますから圧倒的にアドバンテージがあります。

こればかりは、どうしようにもない部分はありますので、まずはヒットをコツコツ積み上げてゲーム会社としてできる幅を広げていくしかありません。

とはいえ資金力がないなら、ないからこそ戦える方法はあります。ここを突破するのはマーケターやゲームクリエイターとしての腕の見せ所だったりします。

【学び:企業体力に見合った開発、マーケティング戦略をつくろう】

⑧継続力

ゲーム事業をやっていると、良いときもあれば、厳しいときもあります。

しかし、トロネコの20年のゲーム人生を振り返ってみると、

・うまく行っている時こそ謙虚に慎重に

・厳しい時でも決して諦めず、正しいと思うなら続けるべし

と思うのです。そして、これらを続けてきたからこそ、現在の成功に繋がっているというケースが非常に多いことに気づきます。

IP育成の観点からも「点ではなく、線で繋げる継続力」は重要です。
もちろん諦めることが避けられない場合もあります。

しかし、継続を辞めた瞬間に、ゲーム事業における成功は遠ざかってしまう事は理解しておく必要があります。辞めると言うことは、正しい選択ばかりではなく、あともう1年頑張ったから、IPが立ち上がった!というケースはゲーム業界では結構あるのです。

【参考記事】「点」ではなく「線」で考えるゲームマーケティング戦略・プロモーション設計

【学び:継続困難になっても小さくてもいいので可能な限り続けよう】

⑨組織力

ピラミッド型組織のイラスト

人生が有限であるようにゲームクリエイター、マーケターにも終わりがあります。いつかは体も衰え物理的に働けなくなります。

ゲーム業界自体はまだ若い業界ですし、ゲームクリエイターと呼ばれる人がようやく定年するか、というくらいですので、この事実について、あまり気づいている人は少ないかもしれません。

トロネコも、みなさんもいずれ地球上から消えてなくなる日がきます。

しかしゲームタイトルはファンが存在する限り、ずっと続きます。

ですから、人がいなくなっても、変わっても、開発力やマーケティング力が落ちないように後世に伝承していく必要があります。
それを、ここでは組織力としています。

組織力がある会社は、知識やスキルが特定の個人に依存しないためゲーム事業で成功し続ける確率がアップします。

ならば、どうすれば組織力を作れるのか、

それは非常にシンプルでナレッジを個人の中で終わらせず、言語化して伝えることが必要です。

下記の記事でも書いていますが、トロネコは当サイトを通してゲームマーケティングの知識を言語化して多くの人に伝えていきたいと思っています。

参考記事【2020年所信表明】マーケティングから日本のゲーム業界を変えたい3つのこと

【学び:個人の中に溜めず言語化してみんなに共有しよう】

⑩キャラクターマーチャン力

ゲームから生まれたコンテンツを
ただのゲームに終わらせず、ゲームに依存せずに広げていけるかは、キャラクターマーチャン力にかかっています。

「可処分所得が理由でゲームは買えないけどコンビニのお菓子は買える」

といったファンも、そのゲームに対するファンであることに違いありません。コンテンツに対する楽しみ方は年齢性別、可処分所得、可処分時間によってさまざまです。

キャラクターマーチャン力によって、ファンの裾野を広げられれば、ただキャラクター収入が増えるだけでなく、未来のゲームファンをつくることもできます。

世代を超えてゲームが生き続けるためにも、キャラクター力は必要です。

これができていると、そのゲームのヒットがただの一過性で終わらず、本物のヒットを何年にも渡って作り上げていくことができます。

【学び:ゲーム開発、運営だけでなくキャラ展開も並走しよう】

まとめ

今回、ゲーム事業を成功させるために必要な10大能力(スキル)について説明しました。

これら10個をすべてを網羅することは非常にハードルは高いのですが、トロネコは不可能だと思っていません。トロネコとしては全部やりたい、やってきました。

とはいえ10個のうち半分も出来ているゲーム会社はほとんど存在しないので、これらを一つずつ解決していくことで、強力なアドバンテージになるのは町がありません。

ぜひ、無理だと諦めずトロネコと一緒に解決していきましょう!

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